見出し画像

コーポレート・ガバナンス関連ニュース(2019/10/17)

ニュージーランド航空でCEO交代、米ウォルマートの社長兼CEOが就任へ

【記事の注目ポイント】ニュージーランド航空(NZ)の取締役会は、次期CEOとしてグレッグ・フォラン氏を任命すると発表。フォラン氏は米国の小売業最大手であるウォルマートの米国部門社長兼CEOを務めている。ニュージーランドの北島にあるヘイスティングスとハミルトンで育ったバックグラウンドも持つ。就任は2020年第1四半期の予定とのこと。フォラン氏は2011年にウォルマート・インターナショナルに入社した後、中国部門やアジア部門で社長兼CEOを歴任し、米国部門のCEOには2014年に着任していた。

【コメント】見出しだけをみるとウォルマート本社のCEOがニュージーランド航空の次期CEOに就任するように読めてしまうが、実態としては米国事業部門のCEOなので、グローバルCEOではなくあくまでリージョナルCEOといえる。ただ、ここで注目すべきはそのようなことではなく、今回の例のように航空産業のCEOに小売業出身者がいきなり就任するというようなケースはグローバルではままあるということだ。日本ではここまでダイナミックな次期CEO選びというのはまだ行われていないが、実力のある経営者になるとこのように機会はどんどん広がっていくのである。


韓国の上場企業10社中7社で女性役員「0人」

【記事の注目ポイント】企業評価サイト「CEOスコア」によると、韓国の上場企業10社中7社で女性役員が1名も存在しないことがわかったとんこと。上場企業の全役員2万9794人中女性役員は1199人(4%)に留まる。女性役員が1名以上いる企業は全体の32.1%の665社とのこと。

【コメント】記事の書き方としては、まだまだ女性役員の登用が進んでいない韓国の実情を伝えているが、日本も状況としては同じである。先日報じられた日経の記事によると、東証1部上場企業で3月期決算企業のうち、女性役員(取締役に加え執行役、監査役含む)が存在する企業は1000社強であるとのことだった。前年に比べて3割以上増えているものの全体に占める割合としてはまだ6%程度に留まる。一概に女性を入れることが良いかどうかは議論はあるだろうが、全体の人口比率に占める男女比や欧米先進国と比べると明らかに低い状態であるといえる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?