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09:あれやこれやと試行錯誤

いよいよ始動

前回の08:チームメンバー選定で、3チームの編成まで完了してそれぞれのチームでのやりとりが遂に始まりました。
僕は全体の進捗管理やチーム毎での連携も鑑みて、全チームのやり取りを見つつ、タイミングを合わせてチーム毎のMTGに参加しながら、自分のチームでの活動を進めていきました。
各チームの動きを紹介していきます。

TEAM福田

まず、1つ目のチームはTEAM福田。
まやさんも西村さんも自身でイベントをプロデュースしていたり、めっちゃ辺境の地に暮らしていたりと共通点があることが、編成のポイントでした。
MTGを重ねていくと、2人とも「お茶」に興味があるという事が分かってきました。
まやさんは奈良にいた時から茶道をやっていて、西村さんはちょうど最近お茶の先生にデジファブを教えていて、そこから古来より姿形が変わっていない「茶器」に注目します。
お茶の見立て文化の文脈とデジファブの技術で「茶器」と「空間」を創る方向で動くことになりました。

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▲TEAM福田のブレスト内容

TEAM川嶋

2つ目のチームのTEAM川嶋。
川嶋くんはカメラで時間を、足立さんは設計で空間を創造している「間」で繋がっている2人だなと思ったのが編成のポイントでした。
このチームのテーマは「汎用性」「使われ方」「使い手へ委ねる」という、創る物の「意味性」にフォーカスした物を創っていく事になりました。
アイデアとしては、足立さんから前回の作りたい物リストにも入っていた「〜のためのシリーズ」から、「物を運ぶ籠」と、川嶋くんから大分の柄を創る「テキスタイル」が出ました。

tameno アイデアボード - Frame 2

▲TEAM川嶋のブレスト内容

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▲足立さんの「the basket(仮)」

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▲川嶋君の「オオイタテキスタイル」

TEAM井上

最後に3つ目のチームのTEAM井上。
僕と米さんは屋台や小屋が好きで自作してたり、自作の権化みたいな木本さんも入れてDIYっぽさが編成のポイントでした。
このチームのテーマは「既存のハッキング」「拡張性」「接続性」といった、既にある物や空間の利活用、作った物同士の接続なんかに注目しました。

tameno アイデアボード - Frame 1 (1)

▲TEAM井上のブレスト内容

3人であれやこれやと議論して、最終的に「観葉植物用の家」を創ることになりました。
他のチームは所々でのMTG参加だったので、自分のチームでどんなやり取りが行われていたのか、時系列に沿ってもう少し掘り下げてみようと思います。

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・米さんの家で猫を飼っていて、猫が観葉植物食べちゃうという話題になる
・あとベランダで使えるサイズの植物用の良いデザイン温室ってないよね
・そしたら、温室にもなり得る観葉植物用の家みたいなの作ってみよう
・勝手にイメージ湧いてきたんでスケッチしますね
・観葉植物+家具みたいなアプローチのスケッチを描く

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・スケッチを元に技術的なアドバイスをCreative/DesignTeamからもらう
・あれこれ考えてジョイントアイデアを思いつく
・またもやスケッチしてみるけど、今度は自分で描いているのでみんなからディティールが分からないと言われる
・そして、なんとなく横方向のジョイントは厳しい予感がする

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・みんなからジョイントの機構自体が面白いから、一旦「観葉植物の家」のことは忘れて、これを組み立てることを優先で考えてみてと言われる
・そういえば「作りたいものリスト」に棚を上げてたから、棚にして描いてみよう
・手描きに限界を感じたので、今後のことも考慮してSketchUpを導入
・たまたま建築事務所にいた同僚がいたので使い方を教えてももらう
・一応、制作に取り掛かれる情報が入った図面が完成

振り返ってみると、約2ヶ月間でアイデアベースからラフスケッチ、図面まで完成させることができました。
が、この後の上手く進捗させることができずに停滞してしまいます。
他のチームも同様で、アイデアベースから先へ進めることが難しかったようです。
ここから、以降の進め方を考えるためにも3チームで分けた進行のメリット/デメリット/改善点を上げてみました。


メリット/デメリット/改善点

3チームに分けたメリットとデメリットは当初期待したものと、少しだけ懸念していたものが顕著に出てしまった感じでした。
改善点として、デメリットへの改善もだけど、体制づくりに対してのアプローチが必要だと感じました。
まだチーム全体の親密度自体が足りていないことで、議題がなければコミュニケーション自体が生まれていないなど、ほぼオンラインのみで実施している事でチームの一体感が醸成されていないと気がつきました。

メリット
・人数を絞ったことでより個人的な趣味嗜好や考え方が反映されたアイデアが出た
・これまでなかった異業種同士のコミュニケーションが生まれた
・3チームに分けた事で各チームの進捗に触発されて進行した
デメリット
・個人のモチベーション・スケジュールに左右され過ぎて進捗があまりなかった
・Slackが浸透しておらず、Messengerとのダブルスタンダードになってしまい少し情報が錯綜
・作る物の制約がない分、アイデアが発散し過ぎて、いざ制作という収束へ向かう事が難しかった
・3チームに分けることで、他のチームメンバーとの交流が生まれにくくなった
改善点
・明確なスケジュールを引いてマイルストーンを定める
・テーマオーナーを決めて、責任持って進捗管理をする
・ラフなコミュニケーションの機会を作る
・短い時間でも定例MTGを設定する


次回は、反省点や改善点を考えながら、なかなか思ったようにチームを機能させることができなくて、どうしたもんかと思い悩んでいたところに、思わぬ誘いが転がり込み、新しい動きが産まれていく10:コンペに参加へ続きます。

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