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スーパーボウルCMに見る時代の変化

スーパーボウル

アメリカ最大のスポーツイベントと言えば、アメリカンフットボール・NFLの優勝決定戦「スーパーボウル」。アメリカでは毎年年間最高視聴率を取るスポーツゲームの域を超えたイベントになっています。

試合だけでなく、ハーフタイムショーや番組中に流れるCMも毎年大きな話題になります。たった30秒のCM枠も6〜7億円するようで、各社この日のために最高のCMを制作。また、スーパーボウルのCMは世相を反映しているとも言われています。

今年イチ良かったCM

私が今年一番良かったと思ったCMは「Hellmann's」のマヨネーズのCM。

CM自体はフットボール選手が次々と男性やお婆さんをタックルで吹っ飛ばしていく、ちょっとビックリの内容。しかしこれは、パンやほうれん草などの食材破棄を止めるため。食材を捨てるのではなく、マヨネーズを使って別の食べ物を作ろうよというもの。

CMのメッセージ

CMの最後に現れるメッセージがこちら。

Make Taste, Not Waste ”
(無駄ではなく、味を作る)

私にとって、マヨネーズは不健康なイメージでしたが、
無駄をなくすための素晴らしい食材とイメージが一転。

このCM制作の背景

どうやらHellmann’sは昨年もスーパーボウルに出していたようです。
昨年のCM制作の裏側についての動画がありました。

アメリカで今深刻な問題になっているのが食品ロス問題。

なんと、アメリカの食料品の40%は捨てられているそうです。
スーパーボウル開催日は、アメリカで2番目に食品廃棄が多い日。

このイベントはアメリカの食文化にとっても非常に影響の大きいイベント。だから、この日にCMを流すことで、メッセージを伝えたかったそうです。実際にこのCMを流した後の影響はスゴいようです。

提供価値の変化

これまでのCMだったら、このマヨネーズを使えばいかに美味しい料理が作れるのかというアピールだったと思います。

しかし、「美味しさよりも、無駄を無くす。」
ということに視点を置いたCMへと変化。

最近は日本でもSDGsエシカル消費という言葉をよく聞くようになりました。しかし、そのコンセプトを自社の商品に落とし込むのはなかなか難しいこと。

このCMでは、既存の商品自体は何も変わっていないのに、切り口を変えることで新しい価値をつけることに成功。そして、それ価値を端的で、インパクトあるキャッチコピーで表現。

おススメCM

スーパーボウルのCMは一つを見るだけでなく、まとめて見ることでその時代のトレンドや世相が見えてきます。Youtubeにもまとめた動画がたくさんあるので見ることをおススメします。

私が他にいいなと思ったCMがこちら。短い時間でストーリーを使って、今後の夢を膨らませてくれる素敵なCMです。


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