2024 3月号 先進的治療と明るい未来
さあ、皆さん
いよいよ春の到来、Tシャツの季節ですね!
今回は「先進的治療と明るい未来」というタイトルにしてみました。
今回このようなタイトルにでコラムを書こうと思ったきっかけがありまして、私が大好きな2018年にTBSで放送された「ブラックペアン」という医療ドラマの原作である、海堂尊さんの「ブラックペアン1988」という小説をつい最近読んだのです。
実はこの年になるまで物語系の小説を読んだことがほとんどなかったのですが、最近自分自身が文章を書く機会が増えたので、モノホンの作家さん達の読者を小説の世界に引き込む魔力みたいなものを学ぼうと読んでみたところ、思わぬ副産物で、現在の自分の状況にも当てはまるような医療の未来について考えさせられるような内容があったのです。
私自身は医療の世界は「どんどん便利になるべきだ」「簡便で効果の高い革新的な治療に置き換わることは良いことだ」と考えているのですが、この「ブラックペアン1988」を読んだことで、医療現場はそれだけではいけないプラスアルファの部分があるのだなと気が付かされました。「良い治療を生み出すこと・広める事」はもちろん大切なのですが、その出口戦略というか「生み出された良い治療がその魅力が最大限に輝く道筋を作ること」はもっと大切だと感じたのです。
漠然としすぎていてよく分からないですよね。
例えば、人類はマッチ、ライター、ガスコンロなど火を簡単につけることが出来るような装置を発明し、それが広まりとても便利になりました。
現代人にとってそれらは無くてはならない文明の利器なわけですが、その代償として現代人のほとんどは「マッチ、ライター、コンロ」等が無ければ火おこしができなくなり、ある意味縄文人より退化してしまいました。
このように、文明や科学が発達することで人類はある意味で退化する部分が出てきます。それでもあまり困らないのは、コンロがダメならライター、マッチがあり近くにコンビニがあり、いざとなったら隣の家にお願いして借りることも出来ます。
また、火おこしも本気でやろうと思えばやり方をネットで調べて道具をそろえれば可能ですが、火おこしをする道具を調達するよりも、マッチ、ライターを調達する方がむしろ楽です。つまり、リカバリー可能なインフラが整っているからこそ「火おこし」が必要なく、我々は「火おこしという行為が出来ないこと」も問題になりません。
電気もネットも半導体も自動車もそうですが、人類は常に「便利になろう!」と前進を続けていますが、それがダメになったときのセーフティネットというかリカバリーショットというかセカンドプラン的な、そういった部分が大切になってくるわけでして。
「ブラックペアン1988」から学んだ、革新的な治療技術が普及し、真の意味で患者さんの役に立つまでに必要な道筋、本編にて細かくお話させていただきます!
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