「このぐらい、いいだろう」の数だけ何かがこぼれ落ちていく。

MONSTER、20世紀少年などを描いた漫画家の浦沢直樹さんが効果線を定規を使って1本1本引いている動画がツイートされていた。

雑誌やコミックで読むとあっという間でつい忘れてしまうけど、こういうのを見ると「ちゃんと人が描いてるんだよなあ」と思わされる。

技術の進化もあって手で描かなくても通過できる工程も増えて来ているんだろうけど、少なくとも浦沢さんは人力でやっていた。

地味で果てしなくめんどくさい作業。

こういうことが物作りをする上で、いや、すべての物事に取り掛かるときに大きな影響を及ぼす。「神は細部に宿る」というやつだ。

例えば家を建てる時に設計士が2〜3mmぐらいどうにかなるだろうと雑に設計図を描いていたら。

ぱっと見はわからないかもしれないけれど実はすこし傾いていて、年々ひどくなって最後は壁にヒビが入ったり雨漏りをする原因になるだろう。

そういうサボってもどうでも良さそうなことが実は派手なことを支えている。

料理の飾り包丁だって人参一枚にも繊細に飾りを入れているから、刺身盛り合わせが豪華に見える。


一線でやっているプロのこういった作業を見ていると身が引きしまる。

「このぐらい、いいだろう」の数だけ何かがこぼれ落ちていく。

音楽だってそうだ。派手なパフォーマンスをしながらギターソロが弾けるのは「ギターをちゃんと弾く」という基本を丁寧にやっているからだ。大きく動きながら繊細なことを繊細に見えないようにやっているだけなのだ。

漫画家が効果線を1本1本引いていくように、「まあいいか」と考えている自分に気づくところから練習していきたい。


読んでくれてありがとうございます:-D

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