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Mashu というお酒。

環境変化と育種
環境に適合する植物を「育種すること」と、環境が変化して今まで育たなかった植物が「育つようになること」は、同じ変化への適合であっても本質が異なると考えます。今まで育たなかった地域で育つ植物は、新しい未来への可能性を秘めています。
変わりゆく環境に対応する酒造り
環境の変化に伴い、かつて北海道では栽培が不可能とされていた山田錦が、今では少量ながらも栽培されるようになりました。この新たな原料と新たな気候に適応し、私たちは自然の菌を活用した伝統的な手法で、未来の北海道の地酒造りに挑戦しています。

商品紹介

五色彩雲 Mashu

山廃酛仕込み
Mashu(マシュウ)


内容量 720㎖
原料米 北海道芦別産 山田錦(やまだにしき)
精米歩合 60%
アルコール濃度 15%


Why:

育種は未来を見据えた選択
自然の変化は偶然の産物

育種は、人の手で植物をより良くする方法です。一方、環境が変わることで新たに育つ植物は、自然の力によるものです。この二つは、同じ変化への適応でも、その方法が異なります。

北海道の酒造好適米は北海道の気候に合わせて改良された品種です。それに対し環境の変化に伴い、かつて北海道では栽培が不可能とされていた山田錦が、今では少量ながらも栽培されるようになりました。環境変化によって育つようになった植物は、未来の地球における食料や資源の可能性を示しています。自然の力がもたらした変化の形であり、未来への適応力と希望と捉えています。このような気候変動による「変化」と、それに対する「適応」がMashuの核です。

How:

自然との共生を目指して

どちらの変化もこれからの北海道にとっての未来であり、持続可能な未来を築くための大切な方法です。今回、Mashuでは自然な変化に対してのアプローチを意識しています。環境への適応能力を十分に持っていないからこその、品質や生産性の不安定さもまた、自然が生み出すユニークな特性を感じられるはずです。

まだ適合するのはわずかな地域ですが、気候変動に適応した北海道産山田錦を使用し、自然の菌を活かした伝統的な手法で醸造されています。これにより、地域の特性を最大限に引き出し、持続可能な食文化を生み出すことを目指しています。

What:

変化と適応から生まれる地域性

環境が変化して今まで育たなかった植物が「育つようになること」は、自然の力による偶然の結果と捉えます。気候や土壌の変化が、今まで育たなかった植物に新たなチャンスを与えるものです。北海道特有の環境で育った山田錦を使うことで、北海道ならではのテロワールを表現する可能性を模索しています。地域ごとの違いを明確にし、北海道の気候や風土が反映された酒を作ることに焦点を当てています。そのため自然の菌を活かしてじっくりと仕込む「山廃酛(やまはいもと)」という伝統的な技法を採用することで、地域特有の風味を引き出すアプローチをしています。

Naming:

由来

私たちの仕込み水の源流が【摩周】という地域で、そこにある摩周湖は世界屈指の透明度で知られています。アイヌ語では「カムイ・トー=神の湖」と呼ばれて、神秘的な湖としても知られており、入る川も流れだす川もないにもかかわらず、水量が永遠に変わらないとされています。Mashuは、この神秘的な湖の澄んだ水のように、透明感と土地の味わいを大切にした酒を目指しています。

Color:

青(縹色)

世界屈指の透明度を誇る摩周湖の独特な青は、摩周ブルーと呼ばれ、澄んだ美しさで知られています。Mashuのラベルやボトルにもこの青を取り入れ、神秘性と自然の美しさを表現しています。

Story:

蔵の原点と未来への挑戦

摩周(Mashu)地域は、地域の歴史とも深く結びついている地域であり、私たちの蔵の仕込み水も摩周湖の伏流水と強いつながりを持っています。酒米の最高峰と言われてきた山田錦を使用し、福司ブランドとの繋がりを感じさせながら、地域や蔵のルーツを大切にし、未来を見据えた新たな挑戦を続けています。

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