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夫と結婚した理由/傷から始まる3次元の愛

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元夫とは心が通じなかった。いわゆるカサンドラという状態だった。
元夫はコミュニケーションに障害があり、話し合いや対話ができない人だった。

ちょっとした話し(天気の話、芸能人のゴシップなど)は話せても、大切な話(家のこと、子供の不登校のこと、親との関わり、自分たち夫婦のこと)は話そうとすると心の扉を閉ざしてしまって
まったく話し合いにならなかった。

ではなぜわたしはそんな夫と結婚してしまったのだろう?



元夫とは友人の紹介で出会った。いわゆる合コンというやつだ。

夫の第一印象は人当たりがよく温厚で優しそうな人。これはわたし以外の人が夫に対して持っている印象でもある。

わたしたちは意気投合して、おそらく3回目くらいのデートですぐに付き合いだした。
大した話もせずお互いをよく知ることもなく。

なんとなくフィーリングが合ったのだ。それはのちに『共依存』という同じ傷を持っていたからということが判明するのだけど、当時のわたしはそんなこと知る由もなかった。

今考えればわたしは、人と人が知り合うためのステップを軽くすっ飛ばしてしまっていた。

今まで付き合った人は、同じグループの仲間であったり、同じサークルの仲間だった。付き合う前にすでに人間関係ができていたし、人となりを知っていた。その人が自分以外の人間に対してどう振る舞っているか、まわりの人たちからどう思われているのかも知っていた。それはその人を客観的に知るための重要な要素であった。

でも元夫とわたし場合には、共通の友人がいなかった。
だからわたしは夫を客観的にみる機会がほとんどなかった。これが後悔ポイントの1つ目。

そして後悔ポイントの2つ目は、夫とろくに対話をしないまま結婚してしまったこと。
交際期間が短かったこともあるが、特に話し合いで解決すべき問題が起きなかった。なぜか意見が相違するということが起きなかった。

それはなぜかと言えば、夫は結婚前、わたしの意見を全面的に肯定していたからだ。当時は分からなかったけど、いま考えてみれば夫は交際期間中は自分の意見を言わず、すべてわたしの意見に全面的に合わせていた。
わたしはそれを「ものすごく気が合う!」と勘違いして結婚してしまった。

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うれしくて涙がでるよ