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オカルトヒーラーとお父さん/大人なのにチャイルドグルーミングされた件について

オカルトヒーラーはわたしのお父さんと同い年だったんだよね。

両親は20歳でできちゃった結婚したから、いま65歳。わたしが18歳のとき両親が離婚して父親は出ていった。それから一度だけきょうだい3人で父親に会ったけど、お昼間なのにめちゃめちゃ酒飲んで車運転してきた。
帰り際には「服は必ずセールで買いなさい。定価で買うより安いから」という言葉とともに一万円分くらいの商品券をそれぞれにくれて、久しぶりに会って、今後また会えるかどうかもわからない子供たちに会って最後に伝えたいことがそれなんだ、マジでアル中だなってかなしくなった。


わたしは幼いころから父親の悪口を聞かされて育った。父親は夜はお酒を浴びるように飲んで怒鳴り散らしたり、大きな音を立てて威嚇したり、わたしを叩いたり、外に放り出したり、毎晩母とケンカしたりしていて、父親に対するよい思い出はほとんどない。

良い思い出をあえて挙げるとすれば、自然が好きでよく山や川に連れて行ってもらった。夜中に喘息の発作が出たとき、車でドライブしてくれた。高校生のころ二度ほど一緒に服を買いにいった。今から6年くらい前に生前贈与のようなかたちで幾ばくかの現金を祖母伝いにもらった。それくらいだろうか。
いい思い出よりも嫌な思い出、怖い思い出のほうが圧倒的に多い。


そんな父親との関係は、わたしの人生(とりわけ男性関係)におそらく大きすぎる影響を及ぼしているのは間違いない。
わたしは歳上の男性が苦手だし、付き合う男性は父親と正反対の人を選んでるはずなのに、毎回ふたを開けたら父親にソックリな、ロクでもない男性ばかりだった。

おそらくわたしは父親との関係をどこかでやり直さなければならない。しかし父親とは絶縁状態。アル中でしかも癌を患っているらしいと人づてに耳にしていて、余計に会いに行くのは気が重い。良い思い出がないので、死が近づいていると知っていても、まったく会いたいと思わない。

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