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日本に一時帰国して思うこと〜日本はモノに溢れすぎている

日本はモノに溢れすぎている。

日本へ1ヶ月間滞在して、真っ先に感じたことはこれ。
食料品も、子供用品も、日用品も、化粧品も、本当に日本にはモノが溢れている。「一体全体、本当にこんなに種類が必要?」と思うほど。

例えば、乗り換えで利用した東京駅構内。ここ数年で改装も終わって、改札をでなくとも、魅力的な店舗が軒を連ねる。
日本中の名産を集めたお店、日本酒専門店、輸入菓子ショップ、お箸専門店、期間限定・東京駅限定のなんちゃらかんちゃら・・・。HPを確認したら、「菓子・スイーツ」のカテゴリーだけで49ものショップが出てきた。それも駅構内の店舗だけで。

ノルウェーでは全てのモノの種類が少なく、最近の私は、その選択肢の狭さに慣れてしまっている。久しく「かわいいモノ」や「美味しいモノ」から遠ざかっていた私には、日本の商品は何もかもが新鮮で、魅力的に見える。

けれど、やっぱりちょっとモノが多すぎる。目がチカチカする。

そして、こんなにたくさんのモノが、こんなにも安価な価格で、こんなにも魅力的な売られ方をして、日本で暮らす人って、本当にモノを大切にできるのだろうか、と疑問に思った。

近年日本で「シンプルな暮らし」とか「丁寧な暮らし」が生きる1つのキーワードになりつつあると思う。けれど、こんなに素敵なものが手軽に手に入ってしまう環境で、シンプルに、質素に、丁寧に暮らすは、さぞかし難しいと思う。
いや、だからこそ、みんなそんな暮らし方を目指すのか・・・?

あとは、きっと中身は大差ないだろうに、パッケージにこだわって、あの手この手で消費者にアプローチしなければならない企業も大変だろうな。


不安になる日本の将来、安すぎる物価

加えて、モノの値段も安すぎる。お惣菜やお菓子に関しては、そもそもノルウェーに日本クオリティの商品がないから比較できないけれど、ざっくり日本の物価はノルウェーの2分の1か3分の1だと思う。
きっとノルウェーでなくとも、他の国から来た人にとっても、安く感じることだろう。

特に手作りで、丁寧に、丹精込めて作られた商品がこんなに安くていいはずがない。食べ物も、雑貨も。本当に安すぎる。
手間暇かけて作られたモノが高価になることは自明。でも今の日本では、(少なくとも大衆向商品は)ある程度安価な価格でないと売れないのか?

これらの商品を作っている人の賃金って、いくらなんだろうと本気で心配してしまう。日本の昨今の事情を考えれば仕方ないけれど、でも本当に心配。


私自身の話

ついつい便利グッズとか、必ず必要ではない・・けれど便利な、結果として短命なモノも買ってしまうけれど、1つのものを大切に、1つ1つ自分のお気に入りを集めて、自分の好きなものに囲まれて生活をしたい。
こう考えるのは、昨年から好きになった北欧ヴィンテージの影響が大きい。

食事も、たまにはちゃんと自分で出汁をとったり、手作りの味噌やお酒を使ったりして、豪華でなくてもいいから、旬の食材をたっぷり使った優しく美味しい食卓にしたい。

生まれ育った便利な国に一時帰国したら、シンプルなノルウェーの生活が恋しくなった、そんな感情に自分でもびっくり。
(とはいえ1ヶ月後には「ノルウェーにはなんでこんなにモノがないんだ?!」と半ば呆れながら日本を恋しがる自分も想像できる・・・苦笑)


モノ以外に関する事柄については、こちらの記事でまとめました。


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