見出し画像

1月の読書感想文:~あの頃、レモン・ハートで~BARで飲みたい31の名酒/古谷三敏・古谷陸先生

こちらの本は、漫画家である古谷三敏のお酒との出会いの振り返りを、お孫さんである古谷陸氏がまとめている本である。 

ご存じの方が大半だと思うが、古谷三敏先生は、「BARレモン・ハート」というお酒に関する漫画を描かれており、実際に西武池袋線「大泉学園」で同名のBARのオーナーをされていた。
現在は古谷陸氏が店長をされている。

今回の本は、古谷先生のお酒の思い出や、漫画家人生や満州時代のお話がまとめられていてとても面白かった!

お酒好きな方も、ふだんお酒を飲まれない方も楽しんで読むことができると思う。
その理由は、
①もちろんだけど、お酒のうんちくが語られていて楽しい

②そのお酒の出会いの思い出話がおもしろい
→ウイスキーなど現地で購入されたときのエピソードがとてもおもしろかった!

③古谷陸氏に語る感じの口調で書かれているので、BARでお話を聞いてる気持ちになれる

私はお酒が大好きだけど、ウイスキーは詳しくないので、スコッチウイスキーの歴史や奥深さを知ることができて面白かった。

また、先生がそのウイスキーをどういう風に手に入れたかや、どんなシーンで飲まれたのかなどを聞くのは、冒険の物語を聞いているみたいでワクワクできた。

お酒好きな人が楽しそうにお酒の話するのを聞くのって、ほんと楽しいし大好き!

   ○○○

BARにあまり行ったことないので、カクテルのことも知らなかったけど
23章で紹介されている「バカルディ」は
めちゃくちゃ飲んでみたい!って思った。

先生がバカルディを最初に飲まれたのは、新宿歌舞伎町にあった「藤田BAR」※
その藤田さんが作られたバカルディ(赤いダイキリ)というのは、果物のザクロを絞り、少しお砂糖を入れてラムとライムで作ったフレッシュカクテルだったと紹介されていて、想像だけで美味しそう!と叫んでしまった。

ラムが好きっていうのもあるけど、生のザクロを絞るってところがたまらない。

こういうふうに色んなお酒が紹介されているので飲んでみたい一品が見つかるのもこの本の醍醐味だ。

※現在は、新宿5丁目に移転して「ドン・キホーテ藤田Bar」でお店を開かれています

   ○○○

個人的に面白かったのが、秋の古本市で
山口瞳先生の「行きつけの店」という本を購入し今読んでいる途中だけど、こちらの本に出てきた「サンボア」という有名な老舗のBARが古谷先生の今回の本にも登場したこと。

山口先生の本で詳しく紹介されていたのを読んでいたので、今回の本ででてきたとき、
あ~知ってる!行ったことある!って、点と点が繋がった感覚が面白かった。
そして山口先生も古谷先生も、本を読むというよりは、隣に座って話を聞かせてもらっている気持ちで読めるので、行ったことないのに、行った気分になってしまった。
山口先生の本も面白いのでぜひ読んでみてほしい。

▷四天王寺の古本市レポはこちらから

   ○○○

こちらの本を読んで、もっとレモン・ハートのことを知りたいなぁと調べたら2021年に亡くなられていたことを知り、とても悲しかった。
だけど今年またドラマ化されていたみたいで…!


アマゾンプライムで旧シリーズが配信されているみたいなので、見てみて漫画も読んでみたいと思った。

そしていつかBarに行ってウイスキーを飲んでみたい。

この記事が参加している募集

#読書感想文

189,831件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?