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課題解決のためのクリティカル・シンキング(4)

このnoteについて

先日、GLOBIS Unlimited(英語版)で全てのマイクロラーニングのコンテンツが無料で提供されていました。

その中で、クリティカルシンキングについて学びなおす機会があったので、特にクリティカル・シンキングを使った課題解決のプロセスについて
全5回のnoteにまとめました。

今回はその第4回です。課題解決のプロセスのうち、WHYにフォーカスします。

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WHY を見つける

第1回で、課題とは 現状と理想との間の解消すべき差分と定義しました。
第2回で、課題の要因を見つけるには outputに着目すべし としました。
第3回で、要因の場所を特定して、優先順位をつけることを目指しました。

WHEREを発見したら、次にWHYです。
WHYを見つけるには「原因と結果」の考え方を使います。

「原因と結果」の考え方とは、何かが原因で何かの結果が生まれ、またその結果が別の何かの原因であるという構造を見抜くことです。

前回、ロジックツリーで、広範囲の考えを、階層構造に分解しました。

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「原因と結果」

「原因と結果」では、その課題の要素について、なぜそれがおこっているのか、なにが原因で、なにが結果か、関係を見つめていきます。

「原因と結果」を考えるとき、注意することは以下の3つです。

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時系列である

原因が先にあり、効果は結果として現れるという、あたりまえのことです。しかし、現場では結果が原因を生み出した、というように考えることもあります。それは、往々にして「直感」、あるいは認知性バイアスによってつくられてしまいます。

売上が下がっているのは、競合ができたからなのでしょうか?
競合ができる前から、売上がさがっていませんでしたか?

影響はあるが相関ではない

相関と因果を混同しないことです。
練習時間が多い→演技の質が高い
身長が高い→体重が多い
互いに影響しあっているかも知れませんが、つねに因果的であるとは限らないのです。

競合ができたから客がとられて売上がさがったのでしょうか?
自社と競合には何人の客がいて、それらはどれほど重複し、どれほど移動したのでしょうか?
競合ができる前から、売上がさがっていませんでしたか?

外部要因がない

外部要因を見落とさないことです。
見落とした外部要因が、因果の元であるケースもあるのです。

例えば、旅行への出費が高いと、子供の成績が高いという関係が見つかったとします。因果だとすると、旅行に行きまくれば、子供の成績があがるということになりますが、そんなことはありませんね?
旅行への出費ができる原因として、そもそも高所得でしたというものが考えられます。高所得で、教育費をかけられる、そのため子供が高成績。というのが導き出される因果です。

まとめると、注意すべきは、
・直感を信じないこと。
・相関と取り違えないこと。
・第3の要素を見落とさないこと。

すべてにおいて、
○○なのは当たり前だ
とか
まさか○○ないだろう
という自分を批判的に疑うことです。

そのためには
・可能な限りすべての要素を洗い出すこと→MECE
・原因にたいして「なぜ?」を問い続けること
・原因を細かくすること
・原因と結果の関係性を、図にして見つけること。

が重要になってきます。


WHAT WHERE WHYが特定できたら、最後にHOWです。

次回に続く

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