今聴きたい”夏歌”を全12曲をセレクション!!
”夏歌”という言葉を聞いてあなたはどんな音楽を思い浮かべますか?サザン?チューブ?それともオメガドライブ?おっとどの曲も80’sの邦楽ですね。このあたりの年代の音楽が好きなのでつい80年のアーティストを並べてしまいました(笑)
私が実際に青春を迎えた時期の”夏歌”といえばポルノグラフティの『ミュージック・アワー』とか桑田佳祐さんの『波乗りジョニー』とかRIP SLYMEの『楽園ベイベー』などがよく街中でよく流れていました。
いかがお過ごしでしょうか。ぐっでぃテレビのモーリーです。
一言で”夏歌”といっても好きな音楽や、青春を過ごした時代によっても思い浮かべる曲が違いますよね。今回は60年代から90年代まで10年刻みで、私が好きな邦楽の”夏歌”を時代ごとに3曲ずつ全12曲厳選して紹介してみたいと思います。
ブラック・サンド・ビーチ-1965年-/加山雄三
60年代の”夏歌”の代表アーティストといえばなんといっても加山雄三さん。60年代いち早く、海外っぽい夏のテイストを日本に持ち込んだのは加山雄三さんなのかもしれません。ちなみに加山雄三さんは茅ヶ崎市のご出身で、元祖茅ヶ崎のスターと言えば加山雄三さんです。
そんな加山雄三さんは、まだ日本でベンチャーズが爆発的人気を誇る前からいち早くベンチャーズサウンドにぞっこんだったらしく、撮影の傍ら必死でギターの練習をしていたそうです。
そんな加山雄三さんが自らベンチャーズと同じギター『モズライト』を持ってベンチャーズサウンドを再現したのがこの『ブラック・サンド・ビーチ』。ベンチャーズサウンドを知り尽くした加山雄三さんだからこそできたこの曲は洋楽の匂いのする”夏歌”の第一号曲だったのかもしれませんね。
ちなみに元ギターキッズの私も『ブラック・サンド・ビーチ』は十八番の一つです(^^♪
お嫁においで-1966年-/加山雄三
加山雄三さんの”夏歌”はまだまだ続きます(笑)お次はスチールギターが心地よいハワイアンソング『お嫁においで』。
大学時代ウクレレを練習して、その時に練習曲として知ったのがこの『お嫁においで』でした。コード進行も歌謡曲離れしていて、当時の邦楽ではかなり洋楽寄りのお洒落な曲だったと思います。当時のジャケットも超カッコいい!!
思い出の渚-1966年-/ザ・ワイルド・ワンズ
加山雄三さんと親交のあった加瀬邦彦さんが中心となって作られたザ・ワイルド・ワンズのデビューヒットにして最大のヒット曲がこの『思い出の渚』。
私が子どもの頃は夏になればテレビやラジオで懐メロ的な感じでよくかかっていたのですが最近はめっきり流れなくなったような気がします。私が子どもの頃の懐メロといえばザ・ワイルド・ワンズをはじめ60年代の曲だったのですが、少し前に70年代のものが懐メロになり、最近では80年代、90年代のものも懐メロとして扱われるようになったような気がします。
そんな中、先日ラジオからこの『思い出の渚』が久しぶり流れているのを聴いて、キラキラと煌めくようなギターの音色と、その純粋な歌詞にうっとりしてしまいました。本当にいい曲だなぁ。
17才-1971年-/南沙織
70年代は価値観の多様化がどんどん進んだ時期。そんな70年代最初に紹介する”夏歌”は南沙織さんの『17才』。80年代には森高千里さんもユーロビート調のアレンジでカバーしてました。
60年代は加山雄三さんのように「俺についてこい!」的なワイルドな歌詞や、『思い出の渚』のように何となくうまく思いを伝えられないようなもどかしい歌詞が多かったような気がしますが、70年代になるとこの歌詞のように「好きなんだもの」ってはっきり言えちゃう感じが60年代と70年代の時代の違いなのかもしれませんね。
ピンクシャドウ-1974年-/ブレッド&バター
私はこの曲を達郎さんのライブアルバム『IT'S A POPPIN' TIME』で知ったのですが、初めて聴いたときはめちゃくちゃ衝撃的でした。それくらいお洒落で超カッコいい曲。シティポップが好きな方は絶対おすすめの一曲です。
歌っているのは岩沢幸矢さんと二弓さんのご兄弟によるブレッド&バター。このブレッド&バターも60年代の加山雄三さんと同じく茅ヶ崎ご出身のグループ。まだサザンがデビューする前から茅ヶ崎にはお洒落な音楽文化があったことを感じさせてくれる一曲です。
また『ピンクシャドウ』が収録されているアルバムのタイトルが時代を先取りしたかのように『Barbecue』。サウンドしかりアルバムタイトルしかり「本当に70年代前半の日本ですか?」と疑いたくなるくらい欧米ライクな感じがたまらなくいいです。
時間よ止まれ-1978年-/矢沢永吉
実は恥ずかしながら、永らくこの曲が矢沢永吉さんの曲だということを知らなかったんですよ。というか『時間よ止まれ』(というタイトル)と『この曲』というのが一致しなかったんです。
この曲の出会いは確か20代半ば頃。
当時、自分の部屋に置いてあったコンポのタイマーを目覚まし代わりに使っていて、毎朝FMラジオがかかるようにセットしていました。
そんな夏のある日。ちょうどその頃、私が起きる時間帯に、季節の曲が数曲ノンストップでかかるというコーナーがやっていて、目覚めと共にこの『時間よ止まれ』のイントロが流れたんです。
夏の朝から聞こえるセミの声と、『時間よ止まれ』の太陽のじりじりと照り付ける感じを再現したようなイントロがマッチして、めちゃくちゃ心地よい気持ちで目覚めました。まるで白いデッキの上で目覚めたように(笑)
その後、ラジオDJが矢沢永吉さんの『時間よ止まれ』と曲紹介されたときはこれまで矢沢永吉さんのロックなイメージと裏腹で本当にびっくりしました。最高のリゾートミュージックをいとも簡単に歌い上げるなんてやっぱり凄いアーティストです。
カナリア諸島にて-1981年-/大瀧詠一
やってまいりました80年代の”夏歌”。80年代と言えばお洒落な曲が多いのも特徴です。
今回紹介するのはそんな中から、言わずと知れた名盤『A LONG VACATION』の3曲目に収録されている『カナリア諸島にて』。
大瀧さんで最も有名な曲って今では『君は天然色』なのかもしれませんが、私の中で大瀧さんのイメージと言えば『カナリア諸島にて』なんです。
というのも、大瀧さんとの初めての出会いが『A LONG VACATION』ではなく『B-EACH TIME L-ONG』だったため、このアルバムの1曲目に収録されていた『カナリア諸島にて』こそが私にとっての大瀧詠一さんなんです。
ちなみにこの『B-EACH TIME L-ONG』というアルバム。基本的にはベルトアルバムのような立ち位置なんですが、どの曲もイントロにストリングスがプラスされていて、同じ楽曲でも他のアルバムで聴くのとは少し違ったニュアンスで聴くことが出来るといったちょっと特殊なアルバムです。そしてこの『B-EACH TIME L-ONG』で聴けるストリングスのイントロがどの曲も本当に素晴らしいんです。
CDは現在廃盤なのか手に入りづらい状況のようですがサブスクでは聴けるので是非『B-EACH TIME L-ONG』で『カナリア諸島にて』を聴いてみてください。
海に反射する太陽の輝きを表現したかのようなイントロから始まる『カナリア諸島にて』を皮切りに、きっと素敵な音楽バケーションが出来ますよ。
レモネードの夏-1982年-/松田聖子
聖子ちゃんにはたくさん夏の名曲があります。それこそデビュー曲の『裸足の季節』か始まり『青い珊瑚礁』に『夏の扉』『白いパラソル』『渚のバルコニー』『小麦色のマーメイド』などなど。私にとって聖子ちゃんの似合う季節と言えば正しく『夏』なんです。
そんな"夏歌”をたくさん歌っている聖子ちゃんの中でも、最も好きな”夏歌”がこの『レモネードの夏』。作曲は呉田軽穂ことユーミン、そして作詞はおなじみ松本隆さんです。めちゃくちゃいい曲なんですが調べてみるとこの曲って当時B面だったようです。A面は何と『渚のバルコニー』!!
AB面両面共にユーミン作曲で、名曲すぎる2曲をカップリングするなんて豪華すぎます。
ちなみに『レモネードの夏』が収録されているアルバム『Pineapple』も超名盤。収録曲はユーミン3曲、来生たかおさん3曲、原田真二さん2曲、財津和夫さん2曲とそうそうたるメンバーによるものばかり。夏になったら必ず聴きたくなるアルバムの一つです。
夏の終りのハーモニー-1986年-/井上陽水&安全地帯
言葉なんかいらない曲ってまさにこの曲のことを言うんじゃないでしょうか。メロディが編曲がボーカルがどうのこうのとか語ってしまうと野暮なんじゃないかなぁって思ってしまうほど素敵な曲です。
お盆が過ぎて、夕暮れが早くなったことをふと気づいてしまった頃に聴きたい一曲です。
夏祭り-1990年-/ジッタリン・ジン
私は高校時代一緒にバンド(というかメンバーは二人だったのでデュオかなぁ)をしていた友達がよくこの曲を口ずさんでいたことから、この曲の存在を知りました。
その後、時が少し流れWhiteberryにカバーされ、曲名が分かり、オリジナルがジッタリン・ジンというバンドであるということが分かったという流れです。
この曲は本当に凄いなというところは、うまく和洋のエッセンスがミックスされているところ。共感をよぶ夏の青春をテーマに和のリズムを全面に取り入れて、パンキッシュに仕上げているところは本当に唯一無二も和ロックだと思います。この曲こそ海外に日本のロックとして紹介してよい一曲なんじゃないかなぁなんて勝手に思っちゃってます(笑)
朝日のあたる道-AS TIME GOES BY--1994年-/ORIGINAL LOVE
どの曲もとにかくカッコいいORIGINAL LOVE。この曲もファンキーで超カッコいい!しかしなぜか私のまわりではORIGINAL LOVEのカッコよさを共感してもらえる友だちはいませんでした・・・こんなにカッコいいのに!
ORIGINAL LOVEと言えばロックというよりかは、ソウルだったりファンクだったりと、少しブラックミュージック寄りなんだと思うんですが、どの曲も心地よいリズムが印象的です。
8mmフィルムで撮られたようなMVもカッコいいです。というかORIGINAL LOVEを語るうえでカッコという言葉しか出てきません(笑)それくらい私の中でORIGINAL LOVEはカッコいいのです。
風になりたい-1995年-/THE BOOM
サンバのリズムを全面的に取り入れたカーニバル感満載のこの曲。
音楽に全く興味のない友だちが、学生時代何かの拍子に「『風になりたい』は自分が最も好きな曲」と言ってたことも、私の中で印象的なエピソードの一つです。音楽に全く興味のない友だちをもノリノリさせたこの曲は、言葉に表すことが出来ない何か魅力のある曲であることに違いありません。
大学時代、みんなで肩を組んでよくこの曲を大合唱したもんです(笑)それこそ音楽が好きとか好きじゃないとか、歌がうまいとか下手とか関係なく。みんなで思いっきり好き勝手に歌って楽しめるってほんと音楽の原点なんでしょうね。
あとがき
いかがだったでしょか。正直時代ごとに3曲厳選するのはとっても難しかったです。それほど夏の曲って名曲揃いで・・・。本当はもっともっと好きな曲がたくさんあって、もっともっといっぱい語りたいんだけどなぁなんて思いながら綴っていました(笑)
しかし同じ夏を題材にした曲でも時代ごとにアプローチの仕方が違って、こうやって並べて聴いてみると本当に面白かったです。時代やアーティストのチョイスによって甘酸っぱい青春ものからリゾート感あふれるものまで色々なテイストの夏が楽しめて超楽しかったです。
90年代の曲になるとリアルタイムでリリースされた曲になり、単純に楽曲として好きといった視点だけでなく、曲ごとに思い出もプラスされるので、それはそれで選曲が難しかったです。
逆に言えば60~80年代の曲は思い出というファクターがないにもかかわらず好きということはよっぽど好きな曲なのかもしれませんが(笑)
皆さんお気に入りの”夏歌”はどんな曲ですか?良かったらぜひ聞かせてくださいね。