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オンラインレッスンの品質を上げる方法【第1回 環境整備編】

ダンススタジオやピアノ教室、英会話教室などで今オンラインレッスンを検討しておられる教室主催さんも多いはず。ぐっでぃテレビ 映像クリエイティブLabでは2回にわたって、映像クリエイターが映像や音声といったシステム的観点で、オンラインレッスンの品質を上げる方法を紹介したいと思います。第1回の今回はオンラインレッスンをするときの「環境整備編」です。

zoomやskypeなどのビデオ会議(通話)アプリで簡単にオンラインレッスンが主催できちゃう。

オンラインレッスンを開く場合、多くの方が利用するのがzoomやskypeといったビデオ会議アプリやビデオ通話アプリ。
スマホの場合、カメラやマイクが内蔵されているのでアプリダウンロードしてアカウントを作るだけで使えちゃいます。ノートPCの場合でもWebカメラと音声マイクが内蔵されていることが多いのですぐに始めることができます。zoomやskypeなどのビデオ会議(通話)アプリは様々な機能が無料で使えるので、これらのアプリを使うと今すぐにでもオンランレッスンを主宰することが出来ます。

オンラインレッスンで大切な要素は「映像」と「音声」。

オンラインレッスンを構成するうえで大切な要素は「映像」と「音声」。この2点のクオリティがある程度上がればオンラインレッスンの品質はアップします。場合によってはリアルなレッスンでは難しかった表現が、オンラインレッスンでは出来ちゃうことだってあります。

しかしアプリをダウンロードしてアカウントを作って、手持ちのスマホやノートPCでスタートしても「映像」が止まったり、「音声」が聞こえづらかったりと何かしらのトラブルが出ることも多々あります。今回はこれらのトラブルを出来るだけ回避できる環境づくりを紹介しましょう。

「映像」「音声」トラブルの要因の一つはデータ転送のどこかで渋滞が発生しているため。

オンラインレッスン中に「映像が止まったり」、「先生の声がプツプツ切れたり」すると生徒さんはレッスンに集中しづらくなっちゃいますよね。

テレビ会議(通話)アプリを使用したオンラインレッスンでは「映像」+「音声」のデータがリアルタイムに近い形で繋がっている双方で行き来しています。

「映像が止まったり」、「先生の声がプツプツ切れたり」といったトラブルは、データ転送の行き来の際に、どこかで渋滞が発生していることで、処理が行き届かず発生していることが多いです。

一番最初に思い浮かぶのは「ネット環境が悪いんじゃないか」という要因なのですが、もちろん双方が転送速度の速いネット環境であることに越したことはありませんが、ネット環境以外に意外と盲点となる渋滞スポットがあるので、その点について今回は紹介したいと思います。主催者さん、生徒さんともに転送速度の速いネット環境でもこれから紹介する双方の環境が悪いと「映像」「音声」トラブルが起こることもしばしばありますので是非参考にしてもらえると幸いです。

【環境整備①】ビデオ会議(通話)アプリだけを立ち上げよう。

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忘れがちですが結構重要なポイントが、オンランレッスンはzoomやskypeなどビデオ会議(通話)アプリだけがスマホやPCで立ち上がっている状態で臨むという点。
意外と無意識にビデオ会議(通話)アプリ以外に、ブラウザーが立ち上がっていたり、スマホの場合Lineやメールソフトなどがバックグラウンドで立ち上がっていることがあります。これらのアプリを全て閉じることが結構重要です。

立ち上がったままだと、これらのアプリにスマホやPCの持っている処理能力の一部が使われることによって、ビデオ会議(通話)アプリに使用できる処理能力は低くなってしまいます。処理能力が低くなることでデータ処理の渋滞が起こるという仕組みです。

私は主催者さん側も生徒さん側も念のためオンラインレッスンが始まる前にはすべてのアプリを閉じ、PCでもスマホでも一度シャットダウンし、少し時間をおいて再起動することをお勧めしています。

※多くのスマホは電源ボタンを長押しすることでシャットダウンすることが出来ます。意外とほとんどスマホをシャットダウンしたことがない人って多いです。

【環境整備②】ノートPCを使用する際、必ず電源コードから電源を供給しよう。

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ノートPCって電源コードを使わず、内蔵バッテリーで駆動し使用している人って意外と多いのですが、オンラインレッスンをする場合は、必ず電源コードを使って電源を供給しましょう。

なぜって思われる方も多いと思いますが、実は内蔵バッテリーでノートPCを動かしている時って、PCの出来る処理パフォーマンスを落とすことで電気の消費を減らし、極力バッテリーに負荷がかからないように設定されていることが多いです。ネットを見たり、ワードやエクセルを使用するといった日常的な作業には何ら問題はありませんが、ビデオ会議(通話)アプリって意外とPCに負担のかかる処理を行っているのでPCの処理パフォーマンスが落ちるとその部分がボトルネックになることがあります。

【環境整備③】主催者さんは出来るだけPC or ノートPCを使ってオンラインレッスンを開きましょう。

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スマホだとカメラもマイクも内蔵されているしとってもお手軽にオンラインレッスン開けますが、なんといってもスマホは携帯電話。とっても古いPCである場合を除けば、ほとんどの場合PCのほうが処理能力は上です。毎日のようにオンラインレッスンを開くのであれば、もし古いPCしかお持ちでない場合は新しいPCの購入を検討してもいいと思います。

また次回紹介する機材の話につながるのですが、PCの場合「映像」と「音声」をカメラやマイクを増設することで強化することが出来ます。その点でも主催者さんはPCをメインにオンラインレッスンをすることをおススメします。

【環境整備④】PCからオンラインレッスンを開く(受ける)場合、出来る限りwifiではなく有線LANでつなぎましょう。

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無線で飛ばせるwifiは便利ですが、可能な限り有線LANでインターネット回線につないだ方が、回線トラブルを回避できます。マイクなどもそうですがケーブルで物理的につながれている有線の安心感は抜群です。

まとめ

①すべてのアプリを閉じ、ビデオ会議(通話)アプリだけの立ち上げにしよう。レッスン前はシャットダウンし再起動して臨めばなおGood!

②ノートPCを使用する際、必ず電源コードから電源を供給しよう。内蔵バッテリー駆動はPCの処理パフォーマンスをフルに活用できません。

③主催者さんは出来るだけPC or ノートPCを使ってオンラインレッスンを開きましょう。PCの処理能力はスマホ以上。しかもカメラとマイクを増設することで「映像」と「音声」をより強化することが可能。

④PCからオンラインレッスンを開く(受ける)場合、出来る限りwifiではなく有線LANでつなぎましょう。有線は無線と違い少しでも外的リスクを減らすことができます。

最後に

いかがでしたが。普段から発表会など舞台撮影でダンススタジオさんをはじめ様々な習い事教室さんにお世話になっているのですが、最近よく頂くのがオンラインレッスンの仕方や機材の選び方のポイントなどといったオンラインレッスン関係のご相談です。
昨今の情勢から急速にオンラインレッスンの実施が必要となったため、まだまだ、これだといったオンラインレッスンの形やシステムが確立できていないのも実情だと思います。
今回私たちは映像に携わっている者としての観点から、オンラインレッスンの環境整備やシステム構築のお役に少しでもできればと思いまとめてみました。

「映像をきれいに見せたい」「音をきれいに聞かせたい」「資料を見せながらレッスンを行いたい」など、オンラインレッスンを行っているうえで見えてきた、各種教室さんの現場サイドからの視点で改善したい点などがありましたら、お気軽にお聞かせください。

微力ながら私たちも頭をひねり考え、少しでもオンラインレッスンの未来が広がるお役に立つことが出来ればと思っています。みんなで知恵を絞って新しいレッスンの形が出来ればいいですね。

次回は「映像」「音声」を入力するカメラやマイクといった機材のお話をまとめたいと思います。それでは次回も楽しみにして頂けましたら幸いです。
ありがとうございました。

#いま私にできること

読んで頂きありがとうございます。 『映像制作をもっと身近に、もっと気軽に』という思いでnoteを始めました。 noteでは映像制作に関するtipsや話題をはじめ、ぐっでぃテレビの中の人たちによる他愛のないお話まで幅広く綴っていきたいと思います。