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秋の夜長にジャズボーカルはいかが?

めっきり日暮れも早くなり、いよいよ本格的な秋の始まりですね。

いかがお過ごしでしょうか。ぐっでぃテレビのモーリーです。

10月に入り、夏の余韻もすっかり過ぎ去り、いよいよ本格的な秋の足音が聴こえる今日この頃。心地よい風と秋の香りに、私の聴く音楽もだんだんと秋色が深まってきました。

前回は中秋の名月に聴きたい”お月さまソング(ムーンソング)”を集めて紹介させて頂きましたが、Fly Me To The Moonを聴きながら、やっぱり秋のジャズはいいなぁと、先週あたりからジャズのノスタルジックでムーディーな雰囲気を満喫しております。

ということで、今回は毎年この時期になると聴きたいジャズボーカルを紹介したいと思います。

秋はジャズがよく似合う!!

子供のころからロック・ポップスと共に私の実家ではジャズなんかもよく流れていました。

中でも秋に聴くジャズナンバーは、ジャズ特有の暖かみや粋さが秋のしっとり感とマッチし、私の中で「秋になって日暮れが早くなったらジャズの季節。」とかかっている曲名もわからない子供の頃からそんな感覚を持っていました。

とはいえ一括りでジャズといっても、範囲は広く、スウィングジャズからモダンジャズ、ディキシーランドジャズなどなど様々ありますが、私の好きなジャズはどちらかというとポピュラー寄りなものだと思います。(残念ながらジャズを深く語れるほど深い知識はございません(涙))

今回紹介するジャズは、おそらく今はジャズというジャンルに入っているけど、その当時はいわゆるスタンダードなポピュラーミュージックだったんじゃないかなぁと思います。(コアなファンが聴く音楽というより、当時アメリカの街中で日常的にラジオなどから流れていたヒット曲ばかりです。)

比較的スタンダードな曲をジャズ特有の粋さで調理したオーソドックスなものが多いので、特別ジャズファンでなくてもすんなりポップス感覚で聴ける曲がばかりだと思います。1950年代の古き良きアメリカの雰囲気が好きな方にはお耳に合うかも。

それでは早速いってみましょう!!

フォー・フレッシュメン『ギルティ』

Four Freshmen and 5 Trombonesというアルバムはフォア・フレッシュメンのアルバムの中でも名盤に位置するアルバムだと思います。もちろん全曲捨て曲なし。

秋の夜長に読書しながら聴くもよし。
奥さんや旦那さんと一緒にお酒を飲みながら語らうBGMに流すもよし。
睡眠前のリラックスタイムにゆっくりと聴くもよし。

スローなバラードからアップテンポな曲までバラエティに富んでいるので飽きることがありません。(アルバム中の曲の並びも絶妙です。)

フォア・フレッシュメンというとジャズコーラスグループの代表格といってもいいグループで、素晴らしいオープンハーモニーが特徴です。

ビーチボーイズのブライアンウィルソンはフォア・フレッシュメンの大ファンとして有名で、オープンハーモニーを自らの曲にも取り入れ、ポップ・ロック界で唯一無二の曲をたくさん産みだしました。

オープンハーモニーとは、例えばド・ミ・ソと例にとると、よくあるハーモニーはドが低音パートのハーモニー、ミが(メロディ)リートパート、ソが高音パートのハーモニーと構成されているのですが、オープンハーモニーはドが低音パートのハーモニー、ミを飛ばして、ソが高音パートのハーモニー、そしてさっき飛ばしたミを1オクターブ上に持ってきて(メロディ)リートパートにするといったものです。

つまり
ド(コーラス)・ミ(リード)・ソ(コーラス)

ド(コーラス)・ソ(コーラス)・ミ(リード)
になるというわけです。

フォア・フレッシュメンはほんと名曲ぞろいなのですが、特に私が好きな曲の一つがこの『ギルティ』。(このアルバムではラストの12曲目に収録されています。)

報われない恋、届かぬ想いに思い悩む気持ちをムーディーな雰囲気で歌上げます。

ナット・キング・コール『アンフォゲッタブル』

いわずと知れた名曲『アンフォゲッタブル』。このアルバムでは27曲目に『アンフォゲッタブル』が収録されています。

なお1991年には亡き父ナット・キング・コールの音源と共演する形で娘さんのナタリー・コールさんがデュエットしたバージョンもあります。

ちなみにこの『アンフォゲッタブル』1961年にもナット・キング・コール自らによる再録音もされていて、1961年のバージョンも結構有名です。(どちらのバージョンも味がありいいですね。)

歌詞もシンプルなんだけど、重みがあってすごく素敵。恋愛を超えて愛の歌です。夫婦愛、親子愛どんな愛にも共通する人を想う曲なんじゃないでしょうか。

サウンド的にはナット・キング・コールの温かみのあるヴォーカルのすばらしさはもちろん、ビブラフォンの音もぬくもりがあって大好きです。

ちなみにナット・キング・コールのサウンドは私の中で、秋・冬向けの暖炉ミュージックって勝手に名付けています。

チェット・ベイカー『ザット オールド フィーリング』

名盤『Chet Baker Sings』の1曲目に収録されているこの曲は、別れた女性と再会し、一気に昔の気持ちに戻ってしまった心境を小気味よいリズムに合わせて歌われた一曲。

ナット・キング・コールのヴォーカルが包み込むような温かな歌声に対し、チェット・ベイカーは壊れ物のような繊細な歌声が特徴です。

『Chet Baker Sings』というと、チェット・ベイカーの代表曲『マイ ファニー バレンタイン』が収録されていることでも有名ですが、私はこのアルバムで一番のお気に入りは『マイ ファニー バレンタイン』ではなく『ザット オールド フィーリング』。この曲でチェット・ベイカーの虜になったといっても過言ではありせん。

お洒落な曲を歌っても、愛を語るラブソングを歌っても、なぜだかちょっとしたもの悲しさのようなものがあるのもチェット・ベイカーの歌声の持ち味です。

ちなみにチェット・ベイカーはデイヴ・ブルーベック(『テイク ファイブ』が有名です。)などと同じアメリカ西海岸系のウエストコーストジャズに分類されています。ニューヨークなどをはじめとする東海岸系のジャズに比べ、なんとなくクールで知的な雰囲気もありますね。

ちなみにデイヴ・ブルーベック『テイク ファイブ』。こんなすごいオーディオで再生している動画がありました。

いかがだったでしょうか。秋の夜長、心地よいジャズを聴きながら過ごす時間ってなかなかいいものですよ。

若い方は、ちょっと背伸びして大人のふりしてカッコつけて。
大人の方は、たまにはゆっくり大人の余裕を楽しんで。
ジャズを聴きながら小粋な時間に浸ってみてはいかがですか。

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