見出し画像

オンラインストアを立ち上げて1年。受託EC案件ではわからなかったこと

魚柄のお店ということで立ち上げたオンラインストアが、本日1周年を迎えました!

完全に勢いだけではじめたにも関わらず、多くのお客様が買ってくださったり、レビューコメントをくださったりするのを支えに、楽しみながら過ごした1年。本当にあっという間でした。

ウェブディレクターとしてECサイトの周辺施策に携わることはあっても、実際に「商品を売る」立場としてECサイト運用するのは今回がはじめて。そこで、今回は「自分でオンラインストアを立ち上げたからこそわかること」を記録しておこうと思います。

数百円の粗利にめちゃくちゃ価値を感じる

私のオンラインストアではTシャツを中心に、マグカップやログブックなどの雑貨まで幅広く扱っています。オンデマンドサービス(無在庫で商品を販売できるサービス)を利用していることもあって、1商品あたりの粗利は数百円から高くても1000円台。

しかも、複数のオンデマンドサービスにまたがったアイテムを組み合わせて購入された場合(たとえば、アパレルと雑貨など)はそれぞれで別途送料が発生しますが、ECサイトの仕様上、送料は一律。仕方ないので私の持ち出しで送料を負担しています。その結果、数千円購入いただいても粗利が200円台ということもあったりします。

でも、その200円が大きい。コンビニなんか行けば200円なんてあっという間になくなってしまう金額ですが、誰かが私のつくったものを「いい」と思って買ってくれて、その結果手に入る200円の価値ってすごいんです。

これは提案書上で「貴社の商品単価はうんたらかんたら」と冷静に書いているときにはまったく思いも寄らない感覚でした。

数%の手数料に泣く

私が使っているECサイト作成サービスは「Squareオンラインビジネス」というもので、似たようなサービスの中ではダントツに手数料が低く設定されています。

決済が発生すると、売上額から3.6%の手数料が引かれますが、それ以外の費用は一切発生しません。振込手数料や事務手数料もなし。

にもかかわらず、もともと粗利が小さな商材ということが大きいのですが、3.6%の存在感がデカイ(笑)。特に、原価が高くて粗利をあまり乗せると「なんて高い商品だ!」っとなっちゃうようなものは手数料が占める割合が大きくて、

「こんなに買ってもらったのに、手元に入る金額って…あれ…?」

みたいなことがよく起こります。でも、3.6%でこれだったら、5%とか10%とかかかる他社サービスだったらいったいどれほど厳しいんでしょうね…。

SNS広告の予算設定がよくわからない

本業では広告はもっぱらつくって入稿するところまでで、CTRなどの成果を知ることはあっても、どれくらいの予算をどれくらいの期間かける、といったあたりの知識が皆無なんだなーと思い知りました。その部分の経験を積みたかったのですが、いまいちロジックがわからないまま…。一度どこかの勉強会などに参加しないと埒が明かないなと思いました。

たとえば、私の場合、いつもビビって総額500円くらいの広告を3日程度実施して、だいたい1クリック10円〜15円。50人くらいがウェブサイトに来る計算です。それで、一度「じゃあ1回1500円くらい突っ込んだら、3倍の150人くらいがサイトに来てくれるのかしら」と期待してやってみると、なぜかクリック単価が100円程度まで上がってしまう…。来店数は変わりません。それで購入率が高くなるならいいのだけど、ほぼ横ばい。

単価が決まる仕組みが入札だってことはわかるけど、せっかく高いお金を払った「購入してくれそうなお客さん」のアテが外れまくっているような気がしてなりません。

個人でも打てるくらい少額で身近なSNS広告ですが、同じ感じで悩んで使いこなせていない人は多いんじゃないだろうか。

「ああ、わかるわかる!」みたいなのを共有できる瞬間が一番好き

大好きなダイビングにまつわる商品を扱っているため、「この魚柄好き!」「このTシャツのネタわかるわ〜」といった言葉を聞いたり、買ってもらったりして誰かの共感を実感するのが個人的には一番うれしい瞬間だったりします。

親子でおそろいコーデをしたくて作った成魚&幼魚リンクコーデシリーズや、ベビーダイバーのロンパースと大人ダイバーのパーカーなんかがセットで売れると、「同じように楽しんでくれる人がいたー!」とうれしくなります。これは実を言うと、想定外のやりがいでした。

レビュー、着画を見かけた時のテンション爆上がり具合がヤバい

「買ってもらえた」のはもちろんうれしいのですが、「届いた」「着てくれた」「使ってくれた」のはさらにうれしいんだなと実感しました。とんでもなくテンションが上ります。久々の海に着ていってくださったり、ダイビングイベントで着てくださったり、家族の記念写真に着ていただいたのもずっと心に残ってます。

いつかリアルな海辺で遭遇したいなー!使ってみたレビューや目撃情報、いつでもお待ちしています(笑)。

1年でいろいろやったことの記録

オープン当初はアパレルとマグカップくらいの品揃えだったのを、少しずつ無在庫サービスを開拓して増やしていきました。最近では、お風呂ポスターやマグネットなど。

いくつかの商品はセット販売もしました。ロンパースとビブ(よだれかけ)とか、ペアマグカップとか。

オープン時、クリスマス、1周年のタイミングでは限定クーポンを発行しました。でも、クーポンはいまいち喜ばれている実感がわかないので、これでいいのかなあ…と悩んでいます。

ギフト用に購入してくださる方が増えてきたのですが、無在庫販売はラッピングがほぼ不可能。そこで、「Happy Birthday」などのメッセージカードをコンビニで印刷できるように予約番号を発行することにしました。

99%の商品が無在庫販売ですが、どうしても作りたくなって1点だけハンドメイド(リメイク)商品を個数限定で販売しました。梱包、発送まで自分でやったのは初めて。届くまでドキドキだったなあ。

でも、こうして振り返ると、どちらかというと守りというか、状況的に思いついたことを思いつくままやってきた感じで、攻めの施策は打てていなかったかもしれません。私の商品のように「明らかなニーズがあるわけではなく、たまたま見かけたら面白かったから買った」というタイプのものは結構受け身になりやすいなとも。ギフトニーズは一定あるようなので、そのあたりは喜ばれるアイテムを今後も開発したいところです。

今後やりたいこと

「あの海について話そう」がコンセプトで、「(無在庫販売という利点を活かした)図鑑みたいなオンラインストア」を目指しているので、もっと生き物関連の商品を増やしていきたいと思っています。ダイバーにはやっぱり生き物好きな人が多く、海を思い出すきっかけにしやすいのかなと思っているため。

あとは、リアルな場での販売というのも一度経験してみたいです。フリマとかマルシェとかイベントに出したり、お店に置いてもらったり。ダイビングイベントにもいつか出店したいな。

今思いつくのはこんな感じ。ライフワークとしてこれからもゆっくりと続けていきたいと思います!




この記事が参加している募集

サポートくださったお金は、主に新しいアイデアの試作品を作るために使います◎