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わたしはインポスター症候群。

ここ1年半くらい、なんとなく付き合っている思想というか、思考のようなものがあって。なんでだろう?と思うけど、はっきりした理由もわからないし、気になるけど、眠れなくなるほどではない。なのに、胸につっかえる違和感。

それが最近顕著になってきて、いよいよどうしようかって向き合うことにしたら、「インポスター症候群」という言葉があることを知った。

日本語だと、詐欺師症候群、らしい。

周りでもこの言葉を知ってる人がどのくらいいるのかわからないほど聞きなれない言葉だったけれど、内容をまとめたネットの記事を見て、「これワタシじゃんと思うほど当てはまりすぎていた。

インポスター症候群
仕事やプライベートを問わず成功していても、「これは自分の能力や実力ではなく、運が良かっただけ」「周囲のサポートがあったからにすぎない」と思い込んでしまい、自分の力を信じられない状態に陥っている心理傾向のこと

詳しくはこの記事の通りなのだけど、周りからの評価に対して、自分はそんな力量がないと思っているため周囲を騙している感覚になるのだと。いや〜、ワタシ。本当は無能だとバレたくない、たまたま成果が出ただけなのに期待されると全て露見してしまいそうで怖い。だから、自分の意見も言えず相手の期待してる言葉を探してしまう。

わたしは、「ワタシなんて」とは思わない。わたしは、わたしのできる範囲でなんとか仕事をしているし、でも、これ以上は何も出ませんよ。と思ってる。

この言葉を知って、過去と今の自分を振り返ると、妙に納得した。わたしがナチュラルになぜわたしはこんな考えなんだろう?と流してきた思考を言語化するとこんな感じだった。

仕事で表彰されたり、よくわからないMVPになったりしたこともあったけど、その全てに「成果出した!成功した!」と真正面から受け取ることができず「なぜ、わたしがこんな表彰を受けているんだろう?」「たまたま、わたしが上席の直接レポートラインだから目に付きやすかったんだ」と考えてた。

本当のわたしは怒られたくない、その一心で色々ハリボテの結果をなんとなく出して、やりすごしてきただけなのに。って。

わたしの仕事は誰でもできる。
むしろ、わたしじゃないほうがうまくいく。

そういえば、当時はそんなこと言ってたし、実際いまもそんなスタンス。

そして今、新しい業務を引き継いでやっているんだけど、前任の人が出来過ぎなくらい出来過ぎていた人で、ここ数日はずっと、わたしでは到底扱い切れない仕事をしている。過去の実績で配置が決まったのだとしたら、いつかわたしが空っぽで無能な人間だとばれてしまう。いや、きっとこの人にはもうバレている。という脅迫に近い感覚を持っている。

どう考えをめぐらせても、わたしはどうやらインポスター症候群らしい。

よかった。
この考えには、この感情には、名前がついていたんだ。

なんでもカテゴリ化して振り分けるのはよくないと思うけど、こうして言語化されて、ローカルでも研究がされて、名前がついている。

もっと早く、この言葉に出会いたかったし、1年前なんでだろうと考えてた自分にも伝えたい。

よくわからないものは怖い。だから、腑に落ちることで安心するし、今の自分はそういう状態なんだって冷静になれる。

ただ、問題なのはここから。

じゃあ、このインポスター症候群ってやつを治すためにはどうしたらいいんだろう。だって、実績として成果としてきちんと目に見えるかたちで評価を受けていて、これ以上はっきりしたものは無いはずなのに受け取れない。

自己肯定感を高める、とか言われても、こちとらすでに30年以上生きてきて、それなりに自己啓発本も読んできたし、有名人のメッセージやそれがテーマになった作品にも触れてきた。

治せる余地があるのは完全にわたしの気持ち、中身に委ねられてるのに、わたしはそれでもこんなことになってる。

これからも、例えばどんな成果を出したとしても「たまたまだった」「どうしよう、これわたしの実力では無いのに…」って思いそう。むしろ今の無能バレるプレッシャーで早々に辞めてるかもしれない。

深刻になりきれないのに、深いところに刺さっているこの思考は相当面倒くさい。ポジティブの鬼みたいな人と話したところで絶対解決しないだろうし。

しばらくはこの思考と付き合っていくのはまちがいなくて、でもはっきりしたから少し楽にはなった気もする。また無能バレに怯える日々が続くということでもあるけど。

今回の話は、「インポスター症候群」と検索してもあまり数として記事が多くなくて、でも絶対わたしと同じ感覚に陥って何かを探している誰かに、わたしもだよ〜って話が届くといいなと思っての更新でした。

それでは、また。

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