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TechBBQー北欧最大級のスタートアップサミットはイベント運営も最先端だった

スタートアップ企業のネットワーキングとプロダクトの展示、トークセッションが行われる「TechBBQ」が今年も開催されました。2013 年に初めて公式に開催されてから、今年で10回目の節目です。10年前は、300人であったイベント登録者が昨年は4500人を超え、今年は過去最大の参加者・参加国を記録しました。

「イノベーションと言えば米国でしょ!」という声も聞こえてきそうですが、北欧独自のイノベーションエコシステムについては、この道のプロフェッショナルであるインターンシップ先のコンサルタントがまとめているので、こちらをご参照ください。

今回はデンマークに来てまだ半年しか経っていない私が感じた、「環境配慮」という点におけるデンマークらしさをまとめます。

今回のイベントは完全ペーパーレスで実施され、プログラムと会場マップはイベント専用アプリ「Brella」から確認することができました。
通常、このようなイベントに参加した際にまず初めに手にするものと言えば会場マップやプログラムだと思います。しかし、よく考えてみれば参加者は4500人以上で、その人数分かそれ以上の部数が必要となります。そして、それはイベント開催中の2日間のみ使用され、大半は捨てられてしまうでしょう。私は、正直、手に取って確認できる紙媒体の会場マップの方が便利だと感じました。しかし、今回の機会があったことで今まで当たり前に思っていたことが見直されなければならないことだということに気づきました。
さらに、再利用可能な水筒の持参や、自転車や公共交通機関を利用するよう、参加者にも環境を配慮するように呼びかけるほどの徹底ぶりでした。

環境保護と言えば、デンマークでは日常の中に環境配慮を意識した
システムがあります。「PANT」と呼ばれる、空き缶等をリサイクルするものです。

デンマークのスーパーマーケットやコンビニエンスストアで缶やペットボトル・ビンに入った食料や飲料を購入すると、本品の値段に加えて容器分の「デポジット」を支払います。値段はボトルや缶よって異なり、1kr(デンマーククローネ), 1.5kr, 3krのいずれかです。
容器が空になったらスーパーマーケットに持っていき、自動で計算するマシンに1つずつ入れることで、レシートが発行されます。そのレシートは、持ち込んだスーパーマーケットで現金と同じように利用することができます。こうして、素材が再利用されます。

PANTシステムの説明図(https://danskretursystem.dk/om-pant/pantsystem-paa-to-minutter/

このように、デンマークには身近なところから環境配慮に向き合い、考えられる機会があります。
便利さを追求するだけでなく、多少手間がかかったり不便に思ったりすることがあっても、環境に配慮するという視点をさまざまな場面で取り入れているデンマーク。日本に帰っても忘れずにいたい視点です。


参考資料






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