BUTTER

( ネタバレや小説内のセリフや表現を用いています 、
ネタバレが嫌いな方は読むのをお勧めしません。ご了承ください )

久しぶりに読書記録を書く 。
せっかくおうちから出られないなら 、気になっていた小説を読もうと手にした1冊が ⦅ BUTTUER ⦆ だった 。

柚木麻子さんの書く小説はだいすきで 図書館や書店でも手に取ることが多い 。

⦅ アッコちゃんシリーズ ⦆や ⦅ あまからカルテット ⦆は 、特においしい表現が多くて読んでいるとほんとうにお腹が空く 。 実際読んでいると ぐう っとお腹が鳴ったりもする 。

今回読んだ ⦅ BUTTER ⦆も例外なく美味しくて綺麗で丁寧な表現が多くて、食べたい真似したいとおもう料理がいくつも出てきた 。

また、柚木麻子さんにミステリーのイメージがなくてどんな感じなのだろうとドキドキ物語を進めていたが 内容も濃いと感じた 。
わたしがここで何か言ってしまうと これから読みたいと思う人の楽しみを奪ってしまうのではないかと 下手に話せない 。

わたしのこの小説を読んで得たテーマは 美味しさ と 女性 である 。
当たり前だが 色んな女性がいて色んな考え方があって この世界にはわたしの知らない 。そして同時にたくさんの美味しいものがあると思った 。

この小説で扱っている事件は、フィクションである 。失礼な表現になってしまうがあまり外見に魅力の少ない女性が次々と交際していた男性を殺した所から話は始まる 。
その事件を追いながら女性記者は取材をしながら犯人である女性に惹き込まれていく。

ほんとうのところ 、わたしは最後まで読んでも小説の中では彼女が罪を犯したのかよくわからない。

色んな人にこの小説を勧めて 、色んな人の考え方や考察を聞いてみたいなと思っている 。

また、ミステリー要素だけでなく自分にはなかった考えにもこの小説で触れた 。読んでいる最中に出てきた 一人の女性のセリフを抜粋する 。

「ねえ、どうして、誰かが現れて求めてくれないと、恋は出来ないと思うの?」

「どうして、異性から選ばれないと、関係が始まらないって思うの?どうして選ばれることを、何もしないで、ただ死んでるみたいに、待ってなきゃ行けないの?」

胸を射抜かれた 。

わたしは恋愛に消極的であり 、選ばれたい という強い意志がどこかにある気がする 。
noteに何度も書いているが 、わたしは自分に自信が無い 。それなのに 、誰かにいつか選ばれたいと思っている。これは大きな矛盾である 。
それでも 、この言葉を読んで わたしが 選ばれるのを待つ ということが 死んでいるのと同じ と 知った 。

幸せになるために 、わたしは自分で迎えに行かないといけないし 、好きになってもらうために 選んでもらうために 、努力をすることを決めた 。

謎は残ったし 、気持ちよくこの小説の終わりを迎えたかどうかは定かではないが

わたしは確実に得たものがある 。 読んでよかった 。
やっぱり柚木麻子さんの書く小説がだいすきだ 。

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