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【コーヒーで世界を変えよう。】世界初の自転車で作るコーヒーが、あまりにも革命的だった

わたしたち「GOOD COFFEE FARMS」は、コーヒーの本場グアテマラの小さなコーヒー農家さんが集まって、これまでにない「GOODなコーヒーづくり」にチャレンジしている生産者団体です。

わたしたちの合言葉は
Coffee Changing The World(コーヒーで世界を変えよう。)

いきなり「コーヒーで世界を変える」と聞いても、何のことだか・・・あまりピンときませんよね。コーヒーで一体なにを変えるのか?
「世界」って、なかなか大きなスケールですけど、そのあたりをお伝えしていければと思っています。

そもそも「GOOD COFFEE FARMS」は、グアテマラ出身のカルロス・メレンという男が立ち上げました。
カルロスは18歳のときに日本に旅行に来て、日本に惚れ込み、それ以来日本で暮らし続けているというなかなか異色なキャリアのグアテマラ人です。(中米人らしい、とても陽気で人懐っこい性格です)

#1【コーヒーで世界を変えよう。】世界初の自転車で作るコーヒーが、あまりにも革命的だった

日本で自身のコーヒーブランドを作りたいと考えたカルロスは、良質なコーヒー豆を求めて、故郷グアテマラのコーヒー農園を視察。
そこで改めて、コーヒー業界のアンフェアな現実を認識することになりました。
それは、いくら有名で大きなコーヒー農園であっても、「フェアトレード」の認証を受けているブランドであっても、実際にコーヒーチェリーを栽培するコーヒー生産者たちは、想像をはるかに超えた貧しい暮らしをしているということ。
そこにはとても複雑な問題があるのですが、大きな問題のひとつは、グアテマラの多くのコーヒー農家さんはこれまで「コーヒーチェリー」の栽培しかやってこなかったので、「コーヒーチェリー」を「コーヒー豆」に精製するプロセスのノウハウがほとんどなく、貧しい暮らしをしていることです。

コーヒーチェリーをコーヒー豆に精製する設備はとても高価なため、なかなか手に入れるのが難しい現実があります。(ちなみに、グアテマラのコーヒー農家の約97%が小規模生産者と言われています)
でも、もし生産者が自分たちでコーヒーチェリーの栽培からコーヒー豆の精製まで出来るようになれば、正当な対価を得ることができ、しかも、その豆をコーヒー消費の大きな市場である日本に直接輸出できるルートができれば、貧困から抜け出せるのではないか。
そこでカルロスがアイデアを絞り、開発したのが
バイシクル式(自転車式)の脱穀機でした。

#1【コーヒーで世界を変えよう。】世界初の自転車で作るコーヒーが、あまりにも革命的だった (2)

従来のコーヒーづくりは、コーヒーチェリーを収穫した後に、その果皮を脱穀して、コーヒーの種を取り出し、熟成・乾燥させていきます。その工程では、大量の水と電気・燃料が必要です。
(ランニングコストもかなりかかります)

しかし、カルロスが開発したバイシクル式脱穀機は、人の力が動力になり、水・電気・燃料がなくても、コーヒーチェリーからコーヒーの種を取り出すことが可能になりました。
設備も安価のため、小規模な生産者でもすぐに取り入れることができます。

さらに、バイシクル式脱穀機は自然環境にもGOOD。
これまでカルロスが目にしてきたコーヒー農園では、脱穀する際に使った大量の水と、コーヒーチェリーの果皮がそのまま川に流され、ひどい悪臭を放っていました。
でも、バイシクル式脱穀機であれば水を使わず、Co2を排出する燃料も使わず、電気がなくても、コーヒーづくりができます。
しかも脱穀したコーヒーの果皮を捨てるのではなく、乾燥させて、コーヒーティー(カスカラティーと呼ばれています)として商品化。
甘酸っぱいフルーティーな香りの本格ティーを生産しています。

小規模なコーヒー生産者が、貧困から抜け出すために、自分たちの手で「栽培」から「コーヒー豆づくり」まで行う。
そのためにカルロスは、バイシクル式の脱穀機をはじめ、質のいいコーヒー豆づくりのためのノウハウをレクチャーすることで、グアテマラのコーヒー農家さんの暮らしやマインドを変えていきました。
このカルロスの取り組みは、グアテマラのテレビや新聞でも「Coffee Revolution(コーヒーの革命)」と取り上げられ、そのニュースを見た、コーヒー生産者たちが「自分もチャレンジしたい」とカルロスの元に200名もの人が集まりました。

その生産者団体としてカルロスは「GOOD COFFEE FARMS」という看板を掲げています。このプロジェクトで大切にしているのは、有名なタイトルや良いスコアを取るコーヒーよりも、小さなコーヒー生産者が幸せになれるコーヒー。そして自然環境にやさしいコーヒー。
コーヒーがどこで、どのように作られているのか。「トレーサビリティ」と「フェアトレード」が可能で、「サスティナブルなコーヒーづくり」をすることです。

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カルロスにとって「GOOD COFFEE」とは、
生産者にとってGOOD、自然環境にとってGOOD、そしてコーヒーを楽しむ人たちが心から美味しいと思えるGOOD。
その3つが欠かせない要素だと言います。

これまでコーヒーは、先進国の利益のために、
植民地である発展途上国で安価に大量生産されてきた歴史があり、今でも当時の奴隷制度の名残が残っているコーヒー農園もあります。
それはコーヒーだけに関わらず、あらゆる分野で起きている課題かもしれません。

コーヒーだけでなく、私たちが普段何気なく楽しんでいるもの。例えば、ファッションとか、料理(食材)とか、家具とか。それが、どういう国で、どのように作られているのか。
視野を広げてみることで、見えてくるものがある気がします。

「GOOD COFFEE FARMS」は、
これからも、この「GOOD COFFEE TIMES」を通じて、コーヒーのことだったり、SDGsのことだったり、私たちの社会の知られざるアレコレや「新しい視点」を持てるような記事を発信していくので、お時間のあるときに、ぜひ覗いてみてください!

それでは、
Nos vemos!(ノス・べモス)
(また会いましょう!)


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