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理解の限界と納得の力

頭では理解できても、腑に落ちないという状況は誰にでも経験があると思います。例えば、新しいコンセプトや技術が理論的には正しいとわかっていても、実際にそれを受け入れ、行動に移すことが難しいことがあります。これは、理解が頭の中で行われるプロセスであるのに対し、納得は心で感じるプロセスだからです。
今日はそんな理解と納得の違いについてお話をさせてください。

営業における理解と納得

営業職として私は、お客様に「理解」をいただくよりも「納得」していただくことに注力しています。お客様に理解を求めると、どうしても商品説明のボリュームが増え、業務的な商談になりがちです。その結果、お客様とのコミュニケーションが一方通行になり、真の共感や信頼関係が築きにくくなります。

納得を先行するアプローチ

私のアプローチは、まず「なぜ私がこの商品をお勧めするのか」「なぜお客様にとってこの商品が有益なのか」という点について納得していただくことを優先し、その後に商品の理解に進むようにしています。具体的には、お客様の背景やニーズを理解し、その上で商品がどのようにお客様の問題を解決するかを説明します。これにより、お客様は商品を購入することが単なる取引ではなく、自分自身にとって意味のある決断であると感じるようになります。

理解と納得の違いを超えて

これは、人間の心理として、理解よりも納得の方が力強いと考えているからです。理解は情報を受け取り、整理する過程ですが、納得はその情報を基に行動を起こす動機を形成する過程です。もちろん、人によっては理解を経て納得に至る方もいます。しかし、営業マンがお客様が理解しないと納得しないと決めつけるのは誤りで、理解はAIや説明書でも可能ですが、納得をしていただくには人間の力が必要だと私は信じていますし、それが私たち営業職の存在意義だと考えています。

納得のためのコミュニケーション

納得を引き出すためには、お客様との対話が重要です。対話を通じて、お客様の疑問や不安を解消し、商品の価値を共に確認することが求められます。このプロセスでは、お客様の意見や感情に耳を傾けることが不可欠です。お客様が感じる価値や期待に応えることで、納得を得ることができます。

納得がもたらす結果

納得を得たお客様は、商品の価値を理解し、それを他者に伝える力を持つようになります。これは、営業マンにとって大きな利点です。納得したお客様は、商品をただ購入するだけでなく、その価値を他者にも伝え、リピーターや紹介者としての役割を果たします。これは、長期的な信頼関係を築くための基盤となります。

まとめ

理解と納得の違いを認識し、営業活動において納得を優先するアプローチを取ることで、単なる取引ではなく、お客様との信頼関係を築くことができます。納得を通じて得られる信頼と共感は、営業職の真の価値を示すものです。これこそが、私たち営業職の存在意義であり、日々の業務において追求すべき目標だと考えています。

今日もお疲れ様でした。
明日も頑張ります。

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