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なぜ統失 第7部「現代デイケア編」(54)何故、精神科の医師には定年が無いの?🤔90歳のおじいちゃん先生。

前回の続き⤵

精神科のおじいちゃん先生シリーズ 第2弾。

今回は、僕が今通っている、
精神病院付属のデイケア担当の、
昨年まで勤めていた、
おじいちゃん先生の紹介します。

この先生も、
齢90を超え、完全にボケてしまうまで、
この病院で働いておられました。

僕がデイケアに通い始めた頃は、
まだ頭もはっきりとしており、

メンバーさん達に、
難しい数学のパズルを教えこんだり、

トランプを使った、
数字のマジックを丁寧に教えてあげたりしていました。

正直、難しすぎて良く分からないので、
メンバーさん達、
みんな嫌がってました😄


僕が、株をやっていると言う話をすると、

日経平均のオプション取引が良いと勧めてくれました。

先生から色々と手ほどきを受けたのですが、
ちょっと、仕組みがよく分からなかったので、

自分で本を一冊買って、
オプション取引について勉強しました。

僕は、この仕組みじゃ、
個人投資家には勝算薄いなと思ったので、

一度だけ少額の取引をして、
オプションには手を出さない事に決めました。

《一度だけ取引したのは、やった経験があると、話のネタになるのと、自慢が出来るからです😁

でも、おじいちゃん先生には、
オプション取引は向いてるなと感じました。

なんせ、オプション取引には期日があり、
株と違って短期決着型なので、

老い先短い、おじいちゃん先生には、
ピッタリだと思っちゃいました
😄

おじいちゃん先生、ごめんなさい🙇‍♀️


この先生、
サイコパスさんがお気に入りの様で、

彼女がデイケアに参加する日には、
ほぼ付きっきりで彼女と話し込んで居ました。

彼女がデイケアに参加しない日には、

「今日はサイコパスさん来ないの?🥺

と、悲しげに僕に尋ねて来てました😅


引退される2〜3年前位から、
大分もうろくして来たなと感じ始めました。

誰を呼ぶにも名前が出てこない様で、
『あなた』と言い始めました。

お気に入りのサイコパスさんの事も、
『あなた』と呼び、

彼女が来ない日には、

「あの子は今日来ないの?😢

悲しげに、僕に尋ねて来ます。

デイケアの診察時には、
同じ事を何度も質問して来ます。

患者さんが話す事も、
あまり理解が出来ていない様な感じでした。

足元も振らついて、おぼつかないので、

「おじいちゃん先生、大丈夫?」

てな感じで、

メンバーさん達で気遣いをし、
お世話してあげてるって感じになって来ました。


この先生の引退の日、

デイケアのスタッフさんが、
おじいちゃん先生を乗せた車椅子を押して、

「えぇ〜、今から、おじいちゃん先生から、ちょっとお話があります」

終わりのミーティングの時間に、

メンバーさん達の前に登場しました。

「あのぉ〜、別に引退する訳じゃないんだけど… ちょっと他の部署に移動する事になりました。」

おじいちゃん先生が話し始めると、
スタッフさん達が、
驚いた様な、焦った顔をしました。

「皆さんと会えなくなる訳じゃ無いから…心配しないで下さいね。ちょっとだけ距離が遠くなるけど、皆さんとは…まだお話し出来ますからね。」

これが…
デイケア専属のおじいちゃん先生を見た、
最後の日です。

おじいちゃん先生、
完全にボケちゃってるのに、
辞める気がさらさら無いから、

病院のスタッフさん達が、
色々と考えたのでしょう。


やはり医師にも、
定年制度を導入するか、

認知機能検査を義務付けるべきだと思います。

今現在もこの病院には、
齢80を超えるおじいちゃん先生が、
まだ二名程、現役で活躍してます。

現・院長先生と、名誉院長先生です。

もう頭が固まってるのか、
考え方が、古い昔の精神医療まんまだし、

《薬で大人しくさせて、閉鎖病棟に閉じ込めて置けば良いと言う考え。カウンセリング的なものは一切有りません》

正直、患者さんには関わらないでほしいです。

次回も、別のおじいちゃん先生のお話です。

※サムネの画像は、iPhoneのアプリ、フォートトーク内の画像生成機能を使用して作成致しました。

続く。


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