なぜ統失 第7部「現代デイケア編」㊺精神病院は姥捨山なの?✨サイコパスな患者さん。
前回の続き。
今回は、医療保護制度の問題点について語りたいと思います。
医療保護制度とは、保護者と医師の同意さえあれば、本人の意志と関係なく患者を強制入院させる事が出来る制度の事です。
退院の際にも、保護者の同意が必要です。
この制度を悪用し、迷惑な親族を、精神病院に強制入院させる事が可能です。
うちの病院には、恐らく一生入院だと思われる、何十年も入院されている高齢の患者さんが数多くいらっしゃいます。
僕が通っているデイケアに、サイコパスだと思われる、ある女性のメンバーさんがいます。
彼女は両親が他界し、唯一の肉親となった兄と兄弟二人暮らしをしていました。
兄とは仲が悪く、しょちゅう取っ組み合いの喧嘩をしていたそうです。
約13年前に、兄が医療保護入院となってしまいました。
それから現在まで、ずっと閉鎖病棟に入院しています。
彼女が兄の保護者なので、彼女の許可が下りないと兄の退院は叶いません。
彼女がよく、入院中の兄の愚痴を零すのですが、その内容があまりに酷いのでここで、一部紹介したいと思います。
「兄貴が用もないのに家に電話を掛けてくるんよ! まったく…電話代も馬鹿にならんのにっ! 今度からお小遣い無しにしてもいいかねっ!?」
「兄貴が雑誌買って来てくれとかCD買ってきてくれってせがむんよ! まったくっ!腹が立つぅ〜ワガママなんだからっ!」
「兄貴に甘いものをたらふく食わせて糖尿病にしてやったんよ。 イッヒッヒッヒッ!」
「兄貴が家に帰って来るのが怖いんよ」
「あいつは一生檻にいれておく…イッヒッヒッヒッ!」
現在、彼女は兄貴の年金を使い込んで一人暮らしをしています。
兄の一時帰宅も彼女は許さないそうです。
100万円以上の貯金が有ると自慢げに語っています。
「兄貴にも貯金してやってるのにっ!」
と、意味不明な事をよく言っています。
一生檻に入れておくと行ったことを、スタッフに報告したのですが、
「そんな事言ってないっ!、おまえの妄想だろ! おまえに私の何が分かるんかっ!」
と怒って、言ってない事にされてしまいました。
彼女は息をするように嘘を吐きます。
気に入らない人物の悪行を捏造し、言葉巧みにスタッフに報告して貶めるような事を日常的にやっています。
言葉巧みに人を操り、誘導する事が趣味だと言います。
本当の出来事に少し嘘を織り交ぜ、真実味を持たせた作り話をする事が上手いです。
彼女が話す事を、本当の事だと信じている人がかなりいます。
口が達者で、結構話が面白いんです。
彼女がサイコパスではないかと疑い始めたのは、出会ってから約7年目の事です。
人を好きになったことが一度も無いと、彼女が語り出した事がキッカケです。
個人的には、やはりサイコパスだと思われる人には関わらない方が無難だと思います。
このように医療保護制度が悪用され、精神病院が姥捨山のように利用されています。
僕は、彼女の兄が可愛そうだと思います。
続く。
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