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[知られざるじゃこの世界(1)] じゃこを知って、チートな国があることに気づいた・・・

先日、飲み屋で隣になった男性と仲良くなった。
その男性は津田町でじゃこを加工・販売をしている
「木村海産」という会社で働いているらしい。

僕がライターをしていると伝えると、
男性は「津田のじゃこは最高やけん、
うちの会社見にきいや!」と嬉しそうに言ってくれて、
会社の女性を紹介してくれた。

後日その女性に色々と教えてもらうため、
「木村海産」を訪れてみた。

海のそばに会社があり、
じゃこを茹でるいい匂いがするなと思っていると、
女性は作業していたであろう格好で現れた。

おそらく僕の相手をするために、
仕事を抜け出して来てくれたのだろう。
津田町の人は、本当に優しい人が多い。

そこで、じゃこについていろんな話をしてくれた。
その時間なんと3時間。(笑)
とてもじゃないけど1つの記事では書ききれないので、
3つの記事に分けてご紹介します。

最初に話をしてくれたのが
「そもそもじゃこって何か」について。
初歩的なところから丁寧に教えてくれた。

そんな知識量で話を聞いていて失礼だなと思いつつも、
世の中の人で結構分からない人も多いだろうと、
世の中に責任転嫁してみました。

まず、じゃこはいわし類の稚魚を塩茹でしたもの、
あるいはそれを乾燥させたものとのこと。
釜揚げしらす、しらす干し、ちりめんと
3つの種類があるのだけど
これらは、じゃこの水分量で決まるそうです。

「釜揚げしらす」は、塩茹でして、
サッと水切りした水分80%~85%のもの。

それを、天日干しあるいは乾燥機で乾燥させた
水分60%~65%のものが「しらす干し」。

さらに、さっきと同じやり方で
よく乾燥させた水分45%~55%のものが「ちりめん」。

ただ地域によって呼び方が変わるそうで、
関西では釜揚げしらすを釜揚げちりめん、
しらす干しを太白と呼んだり、
それぞれの文化があるみたいです。

木村海産の女性いわく「関東では、やわらかい
しらすがよく食べられているよ」とのこと。

確かに幼い頃食べていたものもそうだったような……
 
いわし類の稚魚が獲れるのは、
主に春と秋だそうで、これは海の水温が影響しているらしい。
冷たくてもダメだし、暑すぎても獲れない。
結構デリケートで獲りにくい魚だなぁ。

けどそれは日本の話で、インドネシアなどの
1年通して気温が下がらない国では、年中獲れるらしく。
インドネシア、チートじゃん!と叫びそうになった。

だから海外のじゃこは、日本のじゃこと比べて
量、価格ともに安定している。
海外産を使うことで
1年間通してじゃこを使う、食品メーカーなどに
安定して供給することが可能になったと話してくれた。

最後に、
「じゃこの良いところってどこですか?」と聞くと
「どんな料理にも合うところ」と答えてくれた。

じゃこが食卓のメインをはることはあまりないけれど、
卵焼きにも、スパゲッティにも、ピザにも
どんな料理にも合う。
そんな、名バイプレイヤーのような食材なんだなぁ。
 





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