将棋ウォーズが有り得ない理屈で炎上しているらしく、将棋ファンの僕は怒りに震えている

黒先

初めまして、黒先(@kurosaki81_kun)です。
本当に許しがたい事が起こった。

将棋ウォーズが燃えている。
というか、急に燃やされた。
火のない所に煙を立てられたとしか言いようがない事態なのだが、本当に対処法に悩んでいる。

発端

https://twitter.com/shogi82dan/status/1533305867655073792

ああ…。
まず、最初に沸いてきたのは、深い悲しみである。
今回槍玉に上がった「パンツを脱ぐ」を含め、将棋ウォーズのエフェクト及び＿＿そのコンセプトは、多くのユーザーに愛されてきた。
こうしている間にも、この記述を読んで「性搾取が？」と脊髄反射してくる、ジェンダー問題に熱心な方々の姿が目に浮かんできてしまう。
この記事では、それらに対する反論を行うことを目的にしているのだが、それを読むことで、この憤りが理解できるだろう。

兎にも角にも、これはれっきとした放火事件であり、それ以上でもそれ以下でもない。
そして、大した予備知識もなく、簡単に扇動されている一勢力に対して苦言を呈す為に、幾つか、本質的ではないが、インパクトのある前提知識を与えようと思う。

一、将棋ウォーズはユーザー数120万規模のアプリで、「たまに,もしくは恒常的に将棋を遊ぶようなネットユーザーなら知らない人はいないレベル」の大人気アプリである
一、このアプリの大流行は将棋の普及に大きな影響を与えており、プロ棋士の中でも永世名人レベルの人が、指導対局のプラットフォームとして利用するなどもう半端なく神アプリであるだけでなく愛されている
一、120万人が利用していて、このエフェクトは8年以上前からあるのに、誰も文句を言っていない
こいつ以外は

まあ、残念なことにこれらは本質ではない為、どうせ勝手な結論が出されるだけである。
「8年間もこんなのが放置されていたなんて！ヘルジャパン！」
とか。

一刻も早くこのような戯言を搔き消したいので、明確な反論パートに移る。

フェミニズム的文脈には完全に同意

まず、今回の反論においては、既存のフェミニズム的な議論に、一旦同意した上で、明確にその論理と異なることを問題視したい。

つまり、この件においては、未成年への性搾取が問題である、という箇所に同意する。
したがって、ここでの反論は以下の説明を為すことで行われる。

即ち、これは未成年でもなければ性搾取でもない。

「未成年でない」理由

まず、このイラストが未成年とされた根拠を軽く概説する。
要は、該当エフェクトの女性が制服を着ている、からである。

まず、これを理解して驚いた。
どういう驚きなのかと言えば、「ああ、制服だったのか？これ」という驚きである。
うーん、確かに制服に見えなくもないのだが、後ろ姿であるし、そもそも[後述の重要な視点]から、全く気付かなかった。
それはそうと、制服を着ているから未成年である、と主張されているのだ。

しかし、このような表現批判において、皆さんは重要なキーワードをお持ちなのをお忘れではないだろうか。
そう、文脈である。

ひとつ、限りなく言える事実として、
将棋ウォーズユーザー（のうち、このエフェクトを知る人）の殆どは、この絵が未成年を描いているなど、念頭にない。

大半が「ああ、確かに制服かもね」から始まる。
で、大半が「うーん、そういわれれば未成年かもしれないけど」である。

そもそも、未成年への性搾取の問題は、当該人物を未成年だと認識することから始まる。
で、大抵はこれを未成年などと認識していない。

敢えて何かこの絵に対する認識をあげるとすれば、清楚系、ぐらいである。
というかガチでこれ未成年と断定できなくないですか、制服チックではあるけど制服とは断定できないんだが。
僕はそもそも制服に詳しくないので、分かりません。

で、僕がどう認識したかとかは実はこの件においては重要です。

というのも、なぜこの絵を未成年として認識していなかったのか？
その理由は簡潔明瞭で、この絵にそんな文脈などないからである。
誰もまじめに、この絵を読み取ろうとしないのだ。

それは何故か？
将棋ウォーズのエフェクトは、単にキャッチーだったり、ものによっては面白く将棋の概念を表現しているイラストだと多くが認識しているからである。
この前提知識、というか、この傾向を知っている人からすれば、このイラストについてはそんな未成年がどうだとかの意味が通った読み取り方はしないのである。
むしろ、将棋オタクは一般人からすると意味不明な解釈をする。

では、このイラストの真の文脈を解説しよう。

このイラストのコンセプトは清楚、その一点である。
未成年に見えるかどうかなどは付随的で、そんな文脈はない。
なぜなら、居飛車穴熊における「パンツを脱ぐ」エフェクトは金髪・ギャルで描かれていて、対比の構造になっているからである。


つまり、古典的で慎ましい美しさがあり、受動的な戦いをする振り飛車と、環境的に非常に強く、（特に居飛車穴熊は）暴力的で乱雑な戦いをする居飛車。
この二つの対比の為に、清楚・ギャルが使い分けられたのである。

だから、未成年であるだとか、知らねーよって話になるのだ。
それは必要条件でもないし、付随的である。
単に清楚を描いたら、付随して少女っぽく見えてしまうという話である。
居飛車の方の「パンツを脱ぐ」、未成年に見えるか？
見えないのはなぜか、見えないように描かれているからではない。
そもそもどうでもいい・どっちでもいいからである。


未成年への性搾取の問題は、対象を未成年だと認識した上で、そこに性的興奮を覚え、それを公然と公開することにある。
そもそも性搾取もしていないという説明もこの後するのだが、それ以前にそもそも未成年と認識していない。
未成年への性搾取を問題視する時においては、「その認識」は必須である。
だって、単に「少女に見えるからダメ」とか、ルッキズムでしかないだろ。
そもそも、少女的=若いことをエロティシズムにおいて重視してはダメだよ、とかそういう話じゃないですよね。

「未成年だと分かっていながら、性的対象物として扱い公言する」ようなことが問題なんでしょう。
で、このイラスト。
誰も指摘されるまで未成年だとか思ってないよ。
いや、名乗り出てくる輩がいるかもしれないので言っておきますが、
そんな浅い認知をするような時点で、将棋指しではない。

そして、性搾取でもない

大前提として、「パンツを脱ぐ」は＿＿＿さすがに批判者もこの用語については調べているだろうから詳細な説明は省くが＿＿＿
「ちょっとエッチでセクシー、恥ずかしい」単語である。

つまり、性搾取ではない。

…これ以上の説明はいるのだろうか。
もしくは、この二つの区分けは、相応に女性には難しかったりするのだろうか。

明確に定義しないと分からないなら、定義しよう。

・性交、及びその派生物→エロ,性的対象化
・性交に関与せず→本来、非エロ、非性的

分かりやすい例で言うと、ナプキンは一般的に性的対象物ですか？

そもそも、窃視欲は本来、それのみしか知らない幼児期から発現する、それ単体では子供っぽい欲動で、フロイト的には同じリビドーでも、普通は性交欲とは区別する。
そこが「ちょっとエッチ」と「エロい」の区別である。
なぜ、少年誌や児童向け漫画雑誌に、「ちょっとエッチ」的なネタがあるか理解していないのだろうか。
それは、射精による快を覚えてない児童でも感じる欲動だからである。
「ドキドキする」と綺麗な表現で言い換えられたりもする。

つまり、窃視欲は従来、器官快を得ることと結びついていないので、このふたつは区別されるのである。

つまり、むしろ、子供が感じるには健全な「ちょっとエッチ」が、異性がパンツを脱ぐ、それを見たい、に当てはまる。

これは、言葉の意味としては、大きく性的対象化とズレている。
それは即ち、性交に帰結するのであり、逆に帰結しない話はこの定義から外れるのだ。

結論

以上、二点により、これらの批判は完全に棄却される。

そもそも今までの、全ての将棋ウォーズユーザーはなぜ問題視しなかったのか？
それは分別のある大人で、「ちょっとエッチだけど、子供に見せても大丈夫」レベルのイラストだと、皆が体感していたからである。
ここまで言語化をしなくとも、まともな感覚の保有者であるなら、これを性的に消費されることを目的として描かれたアニメイラストと混同するなど、する筈もなかったのだ。

最後に、批判者集団のツイートを紹介して終わろう。

子供向けレベルの、「ちょっとエッチな概念」でしかない。

https://twitter.com/Kyrie_eleison_m/status/1536333028472987648


https://twitter.com/segawashin/status/1535859786063187968

隙あらば？
実際に、知名度のある用語として、「パンツを脱ぐ」は妥当に採用されている。
男が脱ぐエフェクトだったら黙ったのだろうか。
そういう問題ではなくそもそも脱ぐなと？
パンツを脱ぐという用語なんですが。


辛い、ただただ辛い。
どうせ、ここからは無限の自己正当化が始まる。

そして、実態として、既存のユーザーが一切性的に消費していなかったものを、魔女裁判のように吊るしにかけられるのだ。

僕はリベラル的で、なんならフェミニズム的な思想の持ち主を自認しております。
政治的には左派ですが、しかし、将棋は数少ない、愛国的になれる知的遊戯な訳です。
今回の件で知ったかぶって、将棋を日本社会と結びつけて貶したりした輩へ。
本物の売国奴、恥を知れ

以上、黒先でした



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