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人事とは「経営層と現場の橋渡し」である

こんにちは。
地方の中小企業で人事を担当している宮里(ミヤザト)と申します。

書く書く詐欺を何度繰り返したら更生するのか自分でもわかりませんが、年明け一発目の記事が本日になりました。
年が明けてからというもの、新卒採用が本格化しおかげさまで忙しい毎日を送っていました。
あけましておめでとうございます!
本当に遅筆ですみません。

これほどまでに更新期間が空くと、noteの優先順位が低そうに思われるかもしれませんが、そんなことは全くなく、
本当に細くても、どんなに細くても、長ーーく続けようと思っています。
よろしくお願いします。

さて今回はこれまでよりも少し具体的な話になります。かね?
人事としてはよく聞く標語みたいなタイトルですが、最近痛感した出来事と合わせてご紹介できたらなと。
いってみます。

「戦略人事」という潮流

人事の業務の切り取り方(採用や研修など)と、人事としての考え方(もっとオープンに!など)についてはこれまでの記事の中で何度か触れてきましたが、
人事の‟あり方”みたいなものには触れていなかったなと思い、改めて時代の流れと自分自身がどう思っているかということを書き留めておきます。

これまで10年以上人事という業務に携わってきて、採用から研修、評価制度の見直しや福利厚生の見直しなど、目の前の仕事の変化は刻一刻と感じる中で、「人事としてどうあるべきか」というあり方はどう変化したかなと思った時に、
「オペレーション人事」から「戦略人事」へと、目に見えずとも変わっていったのを実感しています。

「戦略人事」という言葉は古くから言われていましたが、「人的資本開示」ということが言われるようになって、より顕著に「人事は戦略人事を目指さなアカン」みたいな潮流になっていったかなと思います。

ただ、後出しジャンケンするわけではないのですが、個人的には「戦略人事」というあり方を考えるようになったのは最近ではなく、少し前から考えていました。

それも割とハッキリと、きっかけは「管理職」という立場になって、部下を持つことや権限移譲を考えるようになったころから。

例えば、採用担当者あるあるだと思いますが、
面接の日程調整するとなった時に、「今回はこっちの面接官で」と担当が変更になり、連絡したら「聞いてないけど」みたいになって、ゼロから説明して、その結果「今日日程調整しかしてなくない?」みたいな日があったら、戦略なんて描けないんですよね。
でも、”担当者”だった当時の自分はそこに疑問はなく、「よっしゃ、いつもより早く調整したろ!」みたいな感覚だったかなと。

でも、日程調整はルーチン業務の一つであって、言ってしまうと「(ほぼ)誰でもできる業務」なんですよね。

特に管理職になった自分は一般の方より多くお金をいただき、その分時給が高くなっているので、ルーチン業務に時間をかけていたら申し訳なく思っちゃいますよね。

だからと言って、管理職ではない人事の人が戦略人事を目指さなくていいかと言うとそうではないのですが、
自分の場合、『戦略人事を目指す』ということと、『管理職になって生産性を意識するようになった』ことがリンクした感じがありました。

そこで前職で上司に言われていた
「ルーチンじゃなくてクリエイティブな仕事に時間を割け」
という言葉が肚落ちした感じです。

経営層の代弁者

そこからすぐに、というわけではないですが、管理職になったら「生産性向上」を目指す意味もちゃんと分かるようになって、人事とするとオペレーションのままじゃいけないなと意識するようになり、
行動に現れたかはともかく、大きな意識改革はありました。

それからというもの、採用や研修という業務もそうですが、
会社全体に関わるような制度や福利厚生なんかを見直すようになり、
戦略人事「っぽいこと」を意識して業務の比重なども考えるようになりました。

それも間違っていないと思いますし、今でも制度や福利厚生などが
組織風土を作ると思っているので、
「ミッション(M)・ビジョン(V)・バリュー(V)を作って経営層と一体になって従業員に発信して」とか
「MVVに沿った評価制度にして人材の方針も打ち出して」とか
「MVVに沿った新しい表彰制度の提案作って」みたいに考えているのですが、
採用や研修など、より具体的というか、現場に近い業務をしていると自分も現場の目線になるのですが、
先に書いたような「戦略人事」を意識して「っぽい仕事」をしていると、どうしても「経営層の代弁者」の目線になってしまうなと。

現場の声も代弁する

先日、別の部署の課長さんとたまたま帰りが一緒になったので駅までと、駅構内でと少し話をしていました。
年は何個も上の課長さんですが、フランクで話しやすく、時に卑下しながら「給与上げてよー」みたいなことを言ってくる人です。

他の社員の話や近況報告などたわいもない話をしている時にふと
「そういえば休暇制度の変更するとかしないとかってどうなった?」
と言われ、
まだ検討中(協議中)だったのでそのまま回答したところ、
「まぁそうだよねぇ。この間新卒の初任給が変わったからさ、休暇のことももうすぐなのかなって思ったんだよね。」と。
それに対しては「そうですね。そんな簡単に決まらないっす。」みたいな返しをして話は終わったのですが、
帰りに一人になった時にもう一度思い出してみると、
休暇制度の変更の件は自分から課長さんに伝えたわけではなく、恐らく管理職の会議か何かで漏れ聞いた程度の話のはずで、
でも自分に言ってくるぐらいなので、言い方も含めて休暇制度が変わることを結構期待しているんだろうなと。
その反面、どちらかと言うと戦略人事を意識していた私は
「制度を変更するぞ!」みたいに息巻いていて、
「会社の方針に合った人材を!」みたいな感覚が強かったなと。

これも、それ自体は間違っていないと思うんですけど、
そっちに寄りすぎていると、
「仏作って魂入れず」のような制度になってしまうんだろう
とも思ったんですよね。

これまた別の話ですが、
テレビを見ているときに芸能人の感覚が一般人と違い過ぎてちょっと怒りすら覚える、みたいな。

例えが悪かったかもしれませんが、
要は人事は「経営層」の目線も持っておきながら、「現場」の目線も忘れちゃいけませんよ。ということが言いたいことです。

特に「戦略人事」と息巻いていた当時の自分みたいな人は今一度「現場」の目線を意識し直してほしいなと。
人事制度の変更のほとんどが「会社がどうなってほしいか」という方向に合わせて決まっていきますし、その流れ自体は間違っていないんですが、そのことばっかりに目が向いていると、振り返った時に誰もついてきていない、みたいなことがあるんですよね。
「小事が大事」みたいな。

なんかいつも途中で勢いなくしてる気がしますが、、

ご覧いただきありがとうございました。

今年もよろしくお願いします。

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