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母のそばで♡ひょっとして毎日ごちそう篇

食欲のない母を心配して、いろんな人が美味しいものを持ってくる。
なんとか食べて欲しくて、毎日何をどのくらい食べたか記録した。
食べたら喜び、食べないと心配する。
そんな毎日の記録を改めて眺めたら気づいた。
「これって、けっこうごちそうだね!」。



朝食


朝食は基本的にごはんとみそ汁。
出汁もみそも2種類を混ぜる。
それにお漬物。
家で育てた大根を漬けたもの。
農家さんから頂いた赤大根の酢漬け。
妹が作ってきた高菜の油いため。
夫が作る目玉焼きとウィンナー炒め。

母は漬物が好き。
そして、初めは手をつけなかった目玉焼きも食べるようになってきた。
せっかく作ってくれたのに食べないと悪い、という気持ちもあるのかな?
食べてみたらおいしくてけっこう食べた、という感じかな?


昼食


①うどんとおにぎり
うどん1本をやっと食べていたのが、少しずつ増えてきた。
梅塩ごはんを海苔で巻いたおにぎり。
お漬物。

②ピザとパン
市販のピザにトマトやピーマンの輪切りとチーズをのせて焼く。
パンは自分で焼く。
といっても前の晩、ホームベーカリーに材料を入れて
スイッチポンするだけ。
焼きたてのパンは香りも良いしふわふわだ。
そこにスープを添えて。
かぼちゃが育った時はかぼちゃスープ。

③ごまさば丼
特製たれ漬け冷凍ごまさば。
朝食後に冷凍庫から出しておき、アツアツごはんに乗せていただく。
みそ汁、お漬物付き。

①から③の繰り返し。
飽きたら野菜たっぷりラーメン。またはちゃんぽん。
ちゃんぽんは冷凍食品か、たまに出前。


夕食


①豆ごはん、みそ汁、たけのこ煮物

母は豆ごはんが好き。ほんのり塩気を効かせて。
妹がたけのこを持ってきた。
頂いたそうで、皮は剥いてある。
米のとぎ汁で煮たら良いけど、すでにといでしまったので
米をぱらぱらと入れて一緒に圧力なべで煮る。
春の香りがする。我ながら上手に味付けできた。
レシピを検索してその通りにしたから。
我流はダメ、私の場合!

②ハナアサリのみそ汁、酒蒸し、たけのこ刺身

妹がハナアサリを買ってきてくれた。
季節限定、地域限定。
ぷっくりと大きな、食べがいのあるアサリだ。
海の香りがする。
おいしくて、海のものが好きな母はたくさん食べた。
先っぽを薄く切った、たけのこに酢味噌をつけて刺身風。

③茹でバイ貝、サバの塩焼き

妹がバイ貝をたくさん買ってきてくれた。
友だちの働くお店で、珍しいものがあると買ってきてくれる。
以前は私たちもよく利用していたお店。
カキ焼きのお店だ。

バイ貝をしっかり茹でて、小さなフォークで身を取り出す。
上手に取り出せたときはテンションが上がる。
海を感じながら、味と香りを楽しんで。
サバの塩焼きはすり大根添え。

④蒸しカキのダイダイ酢添え、サケの塩焼き

またもや妹がカキを買ってきてくれた。
3月の終わりの話。今年のカキもおしまいだね、と言いながら。
洗ったカキを皿にのせてラップしてチン!
ポンっと音がしたらレンジを開け、
殻が開いたカキを別皿に取り出す。
これを繰り返すだけ。
もらったダイダイで作ったダイダイ酢を少しかけて。
海の香りと、ダイダイのさわやかな元気な香りを一緒に頂く。

⑤牛肉のミスジ焼き

もう一人の妹がミスジを買ってきてくれた。
ここのお店は母のお気に入り。
私の家に遊びに来るときはよく利用していた。
いつも店の前で母を下ろし、車で待っていたものだ。
駐車場がないから私まで降りるわけにいかず。
だから値段を知らない。
母はその時々でいろんな肉を買ってきた。
サーロインステーキ、ミスジ、すき焼き用肉…。
どれも薫り高くてほっぺが落ちそうだ。
私はミスジが好き、あっさりしているから。
塩コショーで豪快に焼いて頂こう。

⑥赤飯、アシタバの油炒め
叔母がアシタバを持って来てくれた。
畑で育てているらしい。
「根っこが付いているから植えて」という。
畑に植えたら元気よく育っている。
食べる分だけ葉を切って、油いためにした。
歯ごたえがあっておいしい。
次は茹でてから油炒めしようかな。

赤飯は妹が作ってきてくれた。
母が好きだから。
好きなものをたくさん食べて、元気でいて欲しい気持ち。

酸素ボンベのキャリーを引いて外食にも慣れていきたいな。
調子が良いとき、母の好きなお店に連れて行きたいな。


食べるということ


食べる、ということは生きていくのに必要なこと。

でも高齢になれば、好き嫌いはしても良いと思っている。
薄味を意識しなくても良いと思っている。
もちろん、極端な濃い味付けは良くないだろうけど。

母には好き嫌いがある。
私が子どもの頃は確か「なんでも食べなさい」と言われていたけど。

私にはまったく好き嫌いがない。
だから母の好みに無理に合わせることはしていない。

肉じゃがに母の嫌いな玉ねぎも入れる。
よそう時、母の皿に入れないだけだ。

入れてしまったときは
「よけて食べて」と言う。

95歳に「栄養のバランス」とか言わなくて良い。
好きなものを好きなだけどうぞ。

先生が仰った。
「たくさん食べなくても良い、今は省エネで生きているからね。」

さて、明日は何の食材があるかな?



最後まで読んでいただき、ありがとうございました。








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