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二季制:夏夏冬冬

暑い。暑すぎる。
もう日本には四季は存在しないのではないかと思ってしまう。ちょっと前まで冬長いななんて思っていたのに。今年春あった?気づいたら夏だったんだけど。
夏夏冬冬だ。カカトウトウ?

私は非常に夏が苦手だ。というか、そもそも日光にも弱い。
信じられないくらい暑がりなのだ。

そもそもデフォで平熱も37度〜くらいあるし、冬でもみんながダウンとか着込んでいる中ペラペラのアウターと、まあマフラーあればいけるかみたいな人種だし、家では年中半袖半ズボンで冬はまあなんか一枚羽織るかといった具合だ。

世間がまだ「アウター」を着ている時からシャツ1枚で出かけたりとかしているし季節感の無い自分に恥ずかしい思いをすることもしばしば。

暑いからといって涼しげなワンピースやショートパンツを着用しようなんてしたら、基本汗だくなので電車に乗っている間裾から、足の間からも汗が垂れ流しで「まさかこの人!?」と勘違いをされて社会的地位を失いかけないのでどんなに暑くても裾が長いズボンしか着れない。顔や腕はタオルで拭けばいいのだけれどちょっと失礼とまさかスカートを捲り上げて内腿を拭くわけにはいくまい。
代謝が良すぎる。

夏でもおしゃれなちょっと厚手のニット素材のようなトップスだとか、ちゃんと重ね着をしたファッションなんかをしている女性を見ると自分との落差で気がどうかなりそうだ。
淡い色女子みたいなのが流行った時はそれこそどうしようかと思った。
そもそも似合わない上に、足の間からも汗を垂れ流しているような女が薄い色のトップスなんかきたら汗染みで目も当てられないことになる。
汗取りパッドなんかじゃ太刀打ちできないし、よしんばパッドが頑張ったところでデコルテとか背中とかには染みができることは目に見えているし、白か黒かの服しか着られない。
なんならモノトーンファッションなら〜と油断しているとティシャツが濃い黒と薄い黒、濃い白と薄い白みたいな色合いになっていることもある。

化粧だってもうしないほうがマシなんじゃないかという感じになるし、髪の毛のセットが無駄になるなんてことは言うまでもない。
もうオールバックにして1つにまとめて崩れない且つ額の汗を拭きやすいようにするしかない。

日光にも弱いと冒頭に書いたが、そもそも目が光に弱い。これは冬も関係なく私は年中外を歩くときはサングラスをしている。曇りでも眩しいと感じるので必須アイテムだ。通勤の時も職場に着くまではサングラス着用のまま歩いていた。
だって目が開かないんだもの。

そして、肌も弱い。
つまり日光に当たると大体何かしらトラブルが起きる。日焼けがひどいとかじゃなくて、なんだかぶつぶつができて痒くなって蕁麻疹みたいになったりする。
しかも地白なので、目立つこと目立つこと。

そうなると、日焼け止めが必須なのだが、肌が弱いため次は塗れる日焼け止めが限られる問題が発生する。
大概が、塗っているともうその最中から日焼け止めを手に取った指先の皮膚がガサガサになりボロボロと皮が剥けてくる。

だから、裾の長いズボンばかり履くのと同じように暑いからといって洋服の生地の面積を減らせば良いというものでもない。自分じゃ日焼け止めを塗るのが届かない露出部分とかが発生してくるので。

せめて「夏に弱いポイント」はどれか1つでいいじゃないかと天を仰ぎたくなる。
こんなに私にとって夏を苦行にしなくてもいいじゃないか。

夏の時期に転職活動をして、スーツ着用で面接に行っていた時なんかもう最悪だった。「はい!わたくしが御社を志望した理由は!」とか言っている私の顔からは汗が垂れ続け、デスクにポタポタと水溜りを作っていく。(コロナ禍だったので)マスクが変色していく。

もう集中できない。自分で自分が何を話してるのかわからなくなったし、こんなにデスクを汚しているのなら、いくら面接中とはいえ申し訳ございません!!とハンカチでデスクと顔を拭きながら話す方が好印象か?それとも私は汗なんてかいていませんよと自信に満ち溢れた顔で集中しています!と話をする方が好印象なのだろうか。

ちなみに、後者を選んだ。目に汗が入って沁みて辛かったけど、そのまま話し続けた。
面接官の方はどう思ったでしょう。でもどうしようもなかったんですすみません。

帰り道にいやあ汗だくながらも乗り切ったわ〜と上だけもうただのティシャツに着替えようと立ち寄ったトイレで見た私の下瞼には、私の滝汗に負けたマスカラがポロポロとついていた。

でも、採用だった。
やはり人間に必要なのは自信なのだと強く確信した。辞退したけど。
私がナンバーワンよという気持ちが大事だ。

結局、もう汗は止まらないのでその他のトラブルだけでも避けるように、オールバックヘアで、(タイトだと汗で張り付いて余計汗染みが目立つので)オーバーサイズの洋服を上下着用し、唯一トラブルの起きない日焼け止めを買いだめし(廃盤になったら死ぬ。変にリニューアルとかもしないでほしい)、私の大好き愛用ブランドUNIQLO様でUVカットパーカーをまとめて購入しフードまで被ってサングラスを掛けて歩いている。

UVカットパーカーも、1回着たらもう汗でとんでもないことになるので毎日着られるように3枚買った。無職の中痛い出費だがこれは仕方ない。必要経費だ。

必要経費といえば、私があまりにも暑さに弱い・汗をかくので脱水・熱中症対策で我が家では年中スポーツドリンクがケース買いされてストックされている。もちろんほとんど私が飲む。

若い時はまだもう少し暑さに強かったし、(なんなら寒さより暑さに強かった)もう少し「夏のオシャレ」を嗜んでいたのだが年々ダサいファッションになっていく。でもしのごの言ってはいられない。蕁麻疹も困るし目を閉じたまま歩くわけにはいかないし、指先がボロボロになって皮が剥けて血が出ても困る。機能性・人命第一だ。

それでも、周囲の若い女の子や同世代くらいの女性と自分を見比べてしょんぼりする。
元アパレル店員でした!なんて誰も信じないだろう。

ああ早く夏、終わらないかな。冬になら強いのに。
肌の弱さも目や肌の日光への耐性も全部クリアしたとしても暑いという気持ちは誤魔化せない。
寒さなら着込めば無限の可能性があるが、暑さには対策に限度がある。

でも7月でこれだ。私にとっては10月くらいまでは夏だろうし長い戦いだ。

唯一良かったことがあれば暑すぎてセミも活動しなくなったことくらいかな。セミは大の苦手で玄関の目の前に転がられた時に大バトルを繰り広げたことがある。

まあこの話は、また今度。


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