灘中学校とコラボ!車いすルートマップ普及活動【活動報告#1】【CSK】

こんにちは!Creative Service Kingdom 株式会社、広報担当です!
今回は、(あの超難関の)灘中学校の生徒さんと協働した事業についてご紹介します。

そもそも、なにそれ?

この記事をお読みの方で、”車いすルートマップ”というものをご存じの方はいるのでしょうか。いや~、たぶんほとんどの方が知らないですよね。かくいう私も全く知りませんでした。お恥ずかしながら。

車椅子ルートマップとは、細い道や急な坂など、車いす利用者の方が通れない道を省き、安全かつスムーズな道を表示した「誰でも安心して使える」マップです。

その特徴として、
・写真付きで分かりやすい
・QRコードを読み取りスマホで見るので、現在地と照合可能
・主要目的地までのルートを表示
・駅のエレベーター情報もある
・ベビーカー/キャリーケースをご利用の方にも便利
などがあります。

例えば、JR六甲道駅周辺だとこんな感じ

しかし!このマップ、東京メトロや神戸市の地下鉄全駅周辺分つくられているにも関わらず…

_人人人人人人人人人人_
> 認知度が足りない <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

泣いた~~~~~~。もったいなさすぎる~~~~。広めなあかんやろ~~~~。
そんなわけで、私たちは車椅子ルートマップ普及に乗り出しています。

灘中学校の精鋭たち~前編~

さて!お待たせしました。やっと灘中学校の話に戻ってきました。
実は、このプロジェクトは二日間に分けて行われていたのですが、まず一日目の様子からご紹介します。

最初に、車椅子ルートマップ制作を率いる、三木谷さんのお話を聞きます。
彼も車椅子利用者であり、現在に至るまでの経緯や思いを聞くと、生徒たちの表情にも真剣みが増します。

続いて、車椅子のパーツやその操作方法を教わったら…
いよいよ車椅子体験の始まりです!
乗る人と押す人をチーム内で交代しながら、JR六甲道駅周辺を巡ります。

車椅子で街を巡ると、色んなことに気づきます。例えば、民家の駐車場前の歩道は少し傾斜がある(波打ちといいます)。歩道内の電信柱が、進路を阻んでくる。信号を急いで渡るのは難しい。上り坂は、乗る側も押す側も腕がキツい、等々。

そんな道中での発見を、フィールドワークから帰ってきた後、ワークシートに書き込んでもらいました。書くスピード、速い速い。さすがです。
以下、実際の感想から抜粋です。

「少し深い溝のところでも、力が必要であったり、普段何気なく歩いている道であっても傾斜を感じて、コントロールがとても大変だったりした。」
「今回はどの道を選べばいいか導いてもらえたが、車椅子の方が一人で移動するときには専用のマップがないとどの道を選ぶとよいか分からずかなり大変だったと思う。」
「実際にのってみると、まず視点が大きくがらっと変わったため、おどろきました。」
「ポイ捨てされてるゴミ(カンなど)が踏んで滑りそうで怖い。」

”車椅子を利用している方に、合理的配慮をしよう。”
この言葉を頭では理解できても、実感できる人はそう多くないと思います。
しかし彼らはこの日、恐怖や難しさを身をもって体感したことで、相手の立場にいっそう寄り添えるようになりました。

この日付き添ってくださった灘中学校の先生からは、「今まで見たことのないような生徒の表情が見れて、新鮮だった」との感想もいただくことができました!

またこの日の最後には、車椅子ルートマップにオリジナルのキーワードを付けてもらいました。
Non barrier Advice in DAily life」(NADAが頭文字に!)
配布するルートマップに自分たちのアイデアが入っていると、愛着もわきそうですよね。

灘中学校の精鋭たち~後編~

さて、その後1週間程度の日を置いて、二日目を開催しました!
前回は車椅子体験がポイントでしたが、今回は車椅子ルートマップの普及活動がメインになります。

今回は灘中学校の教室に集合した生徒たち。
まずは前回の復習をかねて、車椅子について・操作時の注意点などを改めて教わります。

そして、いよいよ本題の普及活動に入っていきます。
さっきから何回も普及活動って言ってるけど結局何するわけ?ということなのですが。
なんと、飛び込みで地域のお店にポスター掲示のお願いをしてきてもらいます!
地域の方に、イチからポスターについて説明し、お店に貼ってもらう意義も伝える。かなりハードルの高いアクションです。
実際に、今からやることを伝えられた生徒の皆さんも「ウッ…」という顔をしていました。笑
しかし、ここはなんとか頑張ってほしい!

まずは、3人組をつくり、デモンストレーションをします。
お店にどう入っていくのか?最初はなんて声をかければいい?話題の切り出し方は?
大人と話す経験は少ないだけに、ノウハウゼロからのスタートです。

練習もそこそこに、いよいよ実践!灘中学校に近い住吉駅周辺のお店を回ります。
まちの食堂や携帯ショップ、ラーメン屋さんに塾など、ゆかりのあるお店でポスターを掲示してもらうことにどんどん成功しました!
さらには、郵便局や区役所、消防署、銀行まで!見守るスタッフが驚くような場所にも足を運び、大人との交渉を次々と成立させる生徒たち。

はじめはお店のドアを開けることも躊躇していた彼らですが、調子づいてきて、目につくお店をどんどん開拓していく後ろ姿はとてもカッコよかったです!

彼ら自身も、同じような感想を抱いてくれたようで…

「やってみる前はとても緊張したが、一度地域の人と話してみてからは楽しくコミュニケーションをとることができた。
思っていたより積極的に受け入れてくれる施設が多かった。」
「郵便局や消防署などでは上の方の人が来て緊張した。」
「普段から人と話すことは苦手なので、嫌だなということしか思っていなかったが、いざ入ってみて話し出すと案外全部伝えることができたのでそこまで苦ではなかった。」

そもそもコミュニケーションが好きではない生徒さんの場合でも、やってみたらできるんだ!ということに少し自信が湧いたのではないかなと思います。
前回同様、”地域の人のあたたかさ”という、頭では理解できるけれど実感する機会の少ないものを、身をもって感じてくれたはずです。

一日目・二日目は決して独立したプロジェクトではありません。
知識のインプット、意義の体感、他者を巻き込むアクション、という3つの要素を経ることで、心に残るイベントになったのではないでしょうか。

おわりに

最後になりますが、灘中学校の生徒の皆さん・先生方をはじめ、協力していただいた方々、本当にありがとうございました!


この”中学生でもできる!プロジェクト”は、今後も各地の中学校に拠点を広げて開催する予定です。
興味のある学校関係者の方、またご支援いただける企業の方は、是非弊社までご連絡ください。
また、この活動にスタッフとして参加していただける大学生の方も募集しています!
詳しくは、こちらの記事をご覧ください👀

最後までお読みいただき、ありがとうございました😉

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