池波正太郎から考える福祉とお金の関係


福祉やサービスとお金、ということを考えると思い出すのが
池波正太郎のエッセイ「男の作法」である。

池波正太郎は、タクシーに乗ると
必ず運転手に100円上乗せして料金を払うのだという。
よほどひどい運転でなければ、必ずそうするという。

そうすることで、運転手は気分が良くなって、運転もきちんとやるようになる。それはひいては交通事故防止になる。周り回って、世の中のためになるのだよ…
という内容だった。

なんでもかんでもお金に換算することは、いけないこと、意地汚いこと、
おもてなしというものは、お金ではない。そういう意見もある。
何か人に親切にして、お金をもらうと
金のためにやったんだな、と陰口をたたく人がいる。

しかし、お金というものはお礼としてわかりやすくていいものではないか。なにより、好きなものを買えるではないか。

Amazonを注文すると400円ぐらい配送料無料とあるが、その400円をトラック運転手や配送のお兄さんにあげてやって、仕事終わりにビールでもタバコでものむ足しにして
また頼むね。と思うのである。

いつも通り、安全に確実に仕事をこなすひとはもともとすごいのである。えらいのである。

そういうひとが報われるというか
そういうひとに楽しみというか
ほっとした日常や
ちょっと贅沢できるような
そういう余裕のある社会であってほしい。

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