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傍若無人に悩みたい

山間を覗き込む重たい雲
山肌を駆け上がっていく濃霧
産み落とされた雨音
好き勝手に世界に響く

曇天に遊ぶ鳥
風と踊る木々
見渡す限りに注ぐ雨粒
好き勝手に世界に蔓延はびこ

今日も世界が回っていく
傘に籠った私を置いて
恵みの雨にはしゃいでいる
雨に陰鬱さを感じてしまう私を他所に

羨ましく思う
生きる理由に奔走する彼らを
妬ましく思う
命の意味をまっとうする彼らを

私にはあるか
奔走するほどの理由が
私にはあるのか
全うするほどの意味が

分かっている
それを見つけるための人生だ
分かっているさ
見つけられなくても終わりは来る

いつか、結果は出る
いつか、この雨が止むように
世界は勝手に回るだろう
好き勝手に生きる彼らと共に

それまでは悩み続けよう
答えが在ろうと、無かろうと
誰にはばかることもなく
私は私で好き勝手に

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