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水天の底にて、もう暫し

まとまらない頭の中
雨に惑う波紋のよう
落ち着きのない言葉の群れ
雨にはしゃ水面みなものよう

言葉に詰まる
言葉が詰まる
水底にいるようで息が詰まる
私の鬱血うっけつが始まる

煌めく光を欲している
しげる葉から覗く陽光に似た
真っ直ぐ照らす光が欲しい
雲間の底で笑う月に似た

どこにある
この無気力を祓う言葉は
どこにある
私まで届く光のよすが

もがく手は伸ばせているか
足掻く足に力は入るか
睨む目は死んでいないか
ふるう心に笑みを浮かべる余裕はあるか

天ばかり見上げてはいられない
俯いてしまう日も必要だ
荒い息を整えて
そんな日でも水天に光を探す

碧空へきくうを往く太陽の軌跡
夜凪よなぎを渡る月の御舟みふね
追い掛けた先に待つのは水平線
人は、前を向くように出来ている

あとは歩き出すだけ
息が整うのを待つばかり
せっかくだから堪能しよう
眩しいばかりの秋の日和を

水天の底にて、もうしば


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