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【読書感想文#22】 コーヒーが冷めないうちに〜『姉妹』『親子』編〜 著者:川口俊和

面白かった!

特に印象に残った事が2つある
①本当に言いたい事は勇気がいる
②現実の事実は変わらなくても"心"が変わると現実の生き方が変わる

この本は過去や未来にいけるという不思議な喫茶店が舞台になっている。その喫茶店には様々な事情で過去に戻りたい人や未来に行きたい人が訪れる。過去に戻ったり未来に行って何をしたとしても現実は変わらない。というルールはある。そのルールが分かった上で会いたい人に会いに行き伝えたい事を伝える。その理由は後悔からだったり愛からだったりする。今回は妹が会いに来たが会いずらいために会わなかったらその帰り道にその妹が亡くなった。その妹の姉が亡くなった妹に会いに行く『姉妹』の話。またもう一つの話は心臓が弱い妊娠中の母が自分が既にいない未来に行き中学生になった娘に会いに行く『親子』の話。

印象に残った事①
本当に言いたい事は勇気がいる

姉が妹に会いに行く『姉妹』の話も自分は出産と同時に死ぬ事が分かっていて未来の娘に会いに行く『親子の話』もどちらも大切な人に本音を伝える場面がある。その場面では本当に大切な人に本音を伝えるからこその緊張感が描かれている。なかなか素直になれず沈黙したり思いとは裏腹な行動を取るが"コーヒーが冷めないうちに"という制限時間の中で伝えたい想いを伝える。そこで生まれる感情に心が癒され心が癒される事で現実に戻った後の自分は変わっている。

印象に残った事②
現実の事実は変わらなくても"心"が変わると現実の生き方が変わる

『姉妹』の話も『親子』の話もどちらも自分が心から伝えたかった事を伝え胸のつっかえが取れて涙を流し癒される。その体験をする事で現実に戻った後、現実の事実は変わっていなくても希望が生まれ生き方が変わる。

とても印象に残った。

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