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ソースは「おソース」なのか【ぶんか論】

この前、テレビを見ていたら、あるタレントさんがソースを手に持ち、しきりに「おソース」と言っていた。

「おソース、たくさんありますねー!」
「このおソースはスパイシーですねー!」
「あ、さっきと違い、こっちのおソースは甘みとコクがありますねー!」

なんだか気になってしまい、話が入ってこなかった。

「おソース」。ソースに「お」を付けるのは、果たして正解なのだろうか。

「お醤油」はわかる。「お塩」もわかる。「お味噌」もわかる。「お酢」もわかる。でも、「おソース」て。

「それはお前の感覚だろう。何もおかしくはない」と言われれば、そうかもしれないなと納得するし、反論はしないのだけど、もし「おソース」とするなら、こんなことになってしまわないだろうか。

「おケチャップ」
「おマヨネーズ」
「おタルタルソース」

「おタルタルソース」は妙に口に出して言いたくなるのは、なんでだろう。ぜひ言ってみてほしい(せーのっ!)

丁寧なのは良いことだが、窮屈な世の中だから批判を恐れて、丁寧すぎてしまっているような気がしないでもない。よく言われている、「させていただく」問題もそう。

『先日お繋ぎいただき、取材をさせていただきました●●さまの案件ですが、原稿を執筆させていただきまして、無事に納品させていただきました』

もう「させていただく」のオンパレードである。上記二行における「させていただく」の占有率はかなり高い。丁寧にしているつもりが、読みにくくなってしまっているのも否めない。

まぁ別に、ソースは「おソース」で構わないと思う(どないやねん)。ただ、そんなにへりくだる必要はないし、本来大切にすべき敬意さえしっかりと持っていれば、言葉は少しくらいくだけていたって良いのではないかと朝っぱらから考える次第なのである。

ウダウダ言ってないで、仕事します。今日も一日がんばりましょう。

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