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100億人-私たちは何を食べるのかを観た話@後編

こんにちは、ごん坊やです。

前回に引き続き「100億人-私たちは何を食べるのか」を見た感想を書いていきます。

そして見おわりました。今回も気になるキーワードをまとめていきます。

※今回は長いです。

CBOTとは

英語表記「Chicago Board of Trade」の略で「シカゴ商品取引所」のこと。
CMEグループの主要取引所のひとつ。1848年に設立された米国で最も歴史が古い商品取引所で、トウモロコシ、大豆など穀物の先物取引で影響力があります。(大和証券より参照)

https://www.cmegroup.com/ja/trading/agricultural/

この辺りを見てみるとここで行われている取引の種類がわかる。農業に関してならとうもろこし、大豆、小麦などの先物取引が行われている。

食料の価格がどのように決まるのかがこの章で述べられている。

商品価格が上がることで小農がより稼げるようにならない。代わりに金はより多くの投機筋を引きつけ、彼らが小農の土地を買おうとするだろう。空前の価格変動の多くの原因は投機である。

小麦や大豆、トウモロコシは貯蔵性があって、世界で一番流動するから投資の対象になるんですね。そりゃ投資家にとってみればビックゲームになりますね。

商品市場からくる金が実際に農家に渡れば良いが、実際には大農家しか儲からない。大農家は貯蔵量があり、価格の上下を乗り切ることができるからだ。

農業経営を安定させるには、なるべく長期間出荷した方が良いと言われているけど、こういうことなんかな。

諦めなのかわかんないけど、市場価格に一喜一憂してもしゃーない、長期的に出荷すればほとんど関係ないってみんな言いますね。

金融市場のマネーゲームで食糧価値を上げ下げしているので、これが世界中の食糧危機を引き起こす原因となり、この上げ下げが小農にとっての致命打になっちゃうこともあるよってことを述べています。

トランディションタウンネットワーク

持続不可能な社会から持続可能な社会へ移行するための市民運動のこと。


トットネスポンドというものが出てくる。いわゆる地域通貨ですね。

地域通貨と合わせて漏れバケツ理論の話も出てきます。これは、その地域外での販売(ネットショッピングなど)のものばかり買っていると、その地域にお金が流れなくなるので、その地域の経済が回らなくなっていくという理論です。

なるほどねー。ネットショッピングが割と好きな僕にとっては耳の痛い話だ。地元通貨を使うことで海外の企業(Ama〜、You〜)やオフシェアの銀行に搾取されなくなる。

世界の大多数の人は小脳が生産する者を食べますが、小農が管理するのは世界の農地の約1/4のみです。それこそが持続可能な食糧システムの基盤であり、食物を商品として見ることを市場に許してはいけません。

自分の土地で自分の種子を持ち、長い間そこの人たちを食わせてきたシステムは絶対に残すべきであり、大農家に奪われてはならない。

まあ日本は大陸の大規模農家に比べれば、小規模農家の集まりでしかないので当てはまらないかな〜。でも小規模農家をちゃんと守らなくてはならないってのはわかる気がするね。

世界で最も貧しい国マラウイの農業

天水農業なので生産性は低いようだが、間作による収穫量安定ってのはなかなか面白いね。農業技術の向上により栄養失調の子供が減ったとのこと。古い方法をやめることで、いろんな野菜を作るようになったから。

産業のより多く生産して、飢えと戦おうという戦略は全く見当違いだ。
私たちは洗練された技術を用いて好きなだけ食物を生産できるが、値段が高すぎれば恵まれない人々は買わない。食物の分配が問題だ。より正確にいえば、食物へのアクセスだ。

食糧危機になった時、食糧の価格が高騰した時に、自分の食料が買えない状況にならないように自分の主食を生産できることが必要である。

Glowing Power Inc

ウィルアレンという元バスケットボール選手が行っている食と正義の活動の話。都市農業の先駆者と言われています。

環境正義を目指している。皆に良いものを食べる権利があるから。

環境正義(Environmental Justice)とは、肌の色や出身国、所得の多さにかかわらず、誰もが公正に扱われ、安全な環境で暮らせるようにと提言すること。1980年代のアメリカにおいて、貧困層や黒人系などの少数派(マイノリティ)が住む地域の多くが、環境公害による健康被害を受けやすい状況にあるという「環境レイシズム」に対抗する社会運動のなかで生まれた言葉だ。(Wikipedia 環境正義 参照)
「食の正義」運動とは、誰もが新鮮で、健康に良い食料を、手頃な価格で手に入れられるようになることを目指す運動で、格差の拡大などを背景に米国などで広がっています。

多くの団体が「食の正義」を独自に定義しており、団体により、フェアトレードに近い定義から、持続可能性や人種問題、貧困問題に重きをおく定義までさまざまです。

ただし多くの場合、単に「お金を出せば、健康に良い食料が手に入る」という範囲を超えて、社会の構造的な問題(不平等問題など)にまで切り込み、「誰もが健康に良い食料を手に入れられる」ことを目指しているのが特徴です。

食に関する「社会正義」を追求する運動とみることができるでしょう。「食の正義」運動は、スローフード運動や地域に支えられた農業(CSA)など多くの取り組みの中で行なわれています。(Wikipedia 食の正義運動 参照)

ミミズは文句も言わないし、働き者だ。彼が言うミミズ従業員の話は面白いね。

アクアポニックシステム

魚の排泄物に含まれる窒素を植物の根っこが取り除くことで、魚が生き延びる。そして植物のカスを魚が食べる。循環型のシステム。

直売所のシーンが流れたけど、トマトのへた外されて売られててほぉってなった。アメリカだとそうなのかな?たまたまかな?

地域支援型農業

農家が栽培を行い、メンバーが財務リスクを負う、そして時折田畑で働く。

ようはあれか。オーナー制度。

地域にあってほしい農業に融資して収穫を共有します。
大量生産で何が得られますか?利益のために暮らしを損なっています。
”なぜ何もしなかったの?”と子供や孫に聞かれたら私は少なくともいえます。”頑張ったよ 何かしたよ”
私たちの世代はいつかこの責任に直面すると思います。

オーナー制度に金を払う人って趣味の印象だったけど、そう言う気持ちなんですね。

ゲリラ園芸家

資金を集めて計画書を立てて公共の木や植物を伐採し、その代わりに公共の場所に食べられるものを植える活動家の話。植えてあるものは好きに食べて良いそうだ。

うーん農家的に虫が湧きそうで怖いね。一応マリーゴールドと合わせて植えたりしてるからコンパニオンプランツは意識している感じですが。

でもわかる気がするね。僕が小学生のガキだった頃は学校のサルビアの蜜を吸いまくってたし、通学路にあった人んちのグミの木を食べまくってた。今考えるとフツーにダメだけどね。

でもそう言う風にいつでも誰でも食べられるものがあるって安心だよな。そう言うのいいな。

まとめると

この映画を見て農家は市場に振り回されてはいけないってことを改めて感じたね。僕は主観で農業をやってるところがあるけど、もっと広い意味で自分の社会的役割とか意義を考えてみてもいいのかもしれない。100億人の食糧問題を解決するために最も重要だと言われている中小規模農家なんだしね。

今日はここまで。


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