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パートナーとして農業を手伝う13<野菜大好きでもなかった私の野菜レシピ作り>

「この野菜どうやって食べたら美味しいですか?」
と、聞かれる野菜のトップがズッキーニ 。
今ではスーパーでも売ってるし、レストランでも食べたことある野菜ズッキーニ。でも自分で調理するとなるとハードルの高い野菜ズッキーニ 。
「よーこさんは農家だからきっと美味しい食べ方を知ってるに違いない」って思ってるのね。
いや、そんなことは全然ありませんから(笑)

野菜好きでもなかった農家前

料理は好きだった。好き嫌いもない。ひとり暮らしも長かったし、東京でもアメリカでも学生だしお金もなかったから、自炊するしかなかったし。
若い時から友人の集まるアパート暮らしだった。いつも誰かのために、誰かと一緒に料理を作った。楽しくて美味しい。それが好きだった。
「昔から野菜が好きだった」わけではない。
「気をつけて野菜を多く食べるようにしていた」なんてこともない。
結婚して仕事が忙しくなり、外食も多くなった。
週末など家でご飯を作るときは、いい肉やワインを買って、張り切って料理した。でも野菜に関しては、料理の材料に野菜があれば買う、その程度。
農家になる前、今でも覚えている野菜の思い出は3つ。
1- 東京で初めて食べたトマトときゅうりがまずすぎて、山形の実家に電話して報告した(笑)

2- 那須高原で食べたミニトマトが美味しくて、初めてレストランでどこで買えるか聞いた。

3- 荻窪の駅前の居酒屋のお通しキャベツがあまりに美味しくて、お代わりした。

野菜へのこだわりがなかった私が、なんと野菜を売ることになるとはね・・

食べ方がわからない野菜は売れない

最初の2年くらいはトマトくらいしか作ってなかったし、トマトの種類も少なかった。トマトは生で食べる人がほとんどだから、レシピ聞かれる心配も無い。
そんな私の野菜レシピは2014年に始まった。
こたろうファームが少しずついろんな野菜を作り始めると、食べ方のよくわからない野菜が採れ始めた。
無人販売所やカフェでの野菜販売も始まった。
スーパーでは見かけない野菜も販売し始めた。
誰でも作ってる野菜より、こたろうファームでしか作ってない野菜の方が、キャッチーである。「無人販売所なのに、見たことのない野菜があるのよ!」と噂にもなる(ホント?)
でもキャッチーでも、食べ方がわからないと売れない。そして、食べて美味しくないと、リピートしてもらえない。
もちろん、私だって「美味しい!」と自分が思う野菜を売りたい。
ここから、私の地道なレシピ作りが始まった。

まずは生で、それから調理して

「農家さんならではの美味しい野菜の食べ方を教えてください!」
ってよく言われますが、レストランのシェフさんに聞いた方がいいと思うよね、ほんと。
でも、どうしてもと言われたら、
「私たちはほとんどなんでも野菜は必ず生で食べます」って言う。
採れたてを生で。少し置いてまた生で。
冷蔵庫に保存してまた生で。
とはいえ、生の野菜をかじるだけだとレシピにならないので(笑)、サラダ的なものを作ったりもします。
生だって、そのままかじる?スティック?スライス?切り方によって味も食感も変わります。
私たちは畑で丸かじりとかしますけど(笑)

存分に生で食べたら、調理します。さぁクックパッド先生、大活躍!
まずは検索したり、料理の本通りに作ってみる。
そしてここからが私の得意分野。
出来るだけ短く、簡単に作れるようにちょっと手抜きレシピに変えます(笑)
基本的には、なんでも焼くだけ+ オリーブオイルと塩。を推奨しております。
麺つゆ、コンソメ、だしの素、ドレッシング、よく使います。
あとはお客様が自分でアレンジしてくれるに違いない。料理は自由だ。
もちろん、全部同じ内容の場合は、レシピをどこからもらったか書きます。by NHKきょうの料理、by dancyuなど。


「わー美味しい!」のためには素材が命


こたろうファームでは年間100種類以上の野菜を作っているので、全部の野菜にレシピがあるわけではないです。
レシピを作るのは、基本的に2つの理由。

1- 食べ方がよくわからない野菜の場合

2- 私が食べて美味しすぎてどーしても紹介したい場合

どちらにしても、レシピを見て作ってみて
「わーこれ美味しいっ!」って思ってもらいたい。
大切なのは
「その野菜が美味しい」
→「また食べたいくらい美味しい」
→「そろそろあの野菜の時期だわ。買いに行きたいな」
ってことなんだな。
だから、
「この野菜は美味しい」は最低条件。

そしてレシピに大切なのは
「あ、これなら作れそう」
って思ってもらえること。
仕事が終わってから、家族が帰ってきてから、パパッと短時間で、でもちゃんと栄養も考えて、野菜も美味しく食べてほしい。
そして、たまには誰かと一緒に、ゆっくり料理もしてほしい。

買い物から料理まで


無人販売所には、カップルさんや、お子さんと一緒にお買い物に来てくれるお客様も多い。
「サラダにトマトも入れようよ」
「え、茄子嫌いなの?」
「レタスしゃぶしゃぶだってー」
なんてご夫婦やカップルさんの会話が聞こえてしまうこともある。
お子さん一緒に来る方は、
「今日は〇〇ちゃんの好きなトマトあるかなー」
「ズッキーニ、選んでくれる?」
「レシピあるよーもらおうか?」
なんて話をしながら選んでくれる。
「計算しながら、¥300分野菜選んで買っていいよ」
なんて言われると、子供も張り切って野菜を選んで計算する。
そして、家に帰ってから一緒に料理をしてるのかなー、は私の妄想(笑)

そんな風に無人販売所を使ってほしい。

レシピがあるから食べてみようか、と思う野菜を増やしたい


今、2014年からPCに適当に溜め込んだレシピをまとめている。気づけば40を超えていた。
最初はこんな素人のレシピ、もらう人いるかな?って思ってたけど、出しておくと意外となくなる。
みんなレシピもらってくれるのねー、と思うともう少し頑張らないとな、と思う。
夏とか忙しい時期はなかなか手が回らない。
だから、冬のうちに少し増やしておこうかな。

「この野菜どうやって食べたらいい?」って聞かれた時に、「あ、レシピありますよ」ってサッと手渡しできるように。

#農業 #田舎暮らし #私の仕事 #野菜

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