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インド人の運転/ チェンナイ空港〜ホテル

空港を無事に出てタクシーに乗り込んだ。
ホッとしたのも束の間、ドライバーは10m先ですぐに車を停めてしまった。
Google mapを指差しながら私に向かって何か喋っている。
全然聞き取れないが、多分住所を教えろということか。
タクシーを予約した時に行き先伝えたはずなんだけどな、、

タクシードライバーに住所を見せたものの、それでは納得してくれなかったらしく、今度は「テレフォン!テレフォン!」と言ってきた。ホテルの電話番号を知りたいのだろうか。
こんなやりとりを数分続けた挙句、問題が解決したのかどうかよくわからないままタクシーは走り出した。

カオスすぎるインドの交通事情

以前訪れたインドネシアやベトナムでも、クラクションの多さやスピードの出し方、運転マナーにヒヤッとした経験はある。
でもインドは別格だった。
一言で言うと「カオス」。

まず、車線という概念が存在しないようだ。
3車線の道路だったとしても、隙間さえあればバイク、オート(トゥクトゥク)、自転車、自動車が刺さり込んでくる。
バスとトラックの間に隙間があれば、当然私の乗ったタクシーもねじ込んで行くので、このまま挟まれて死ぬんじゃないか、なんて想像が頭をよぎる。

次にクラクションのけたたましさ。これも他の東南アジアの比ではないんじゃないかと思う。
クラクションが発するメッセージにはたくさんの種類があるのだが、二日もいれば聞き分けられるようになった。

「交差点通るよー」
「カーブ曲がるよー」
「早く行けよ」
「これから追い越すよー」
「今追い越し中」
「横入りするなよ」
「ここにいるからね(気をつけてね)」

私が日本の自動車学校で学んだのは、極力クラクションは鳴らさない、ということだったけど、ここインドではコミュニケーションのために使われているようだ。これでコミュニケーションが取れて事故を回避できるのならこのけたたましさもなんだか微笑ましく思えてくるような。。

そして道路には、車もオートもバイクも牛もヤギも人も自転車も入り乱れている。高速道路を横断しようとする家族。道の真ん中で佇む牛。道路脇で草を喰むヤギの群れ。逆走する車やバイク。

でもうまく説明できないのだけど、こんなカオスにも秩序があるようだった。だからなのか、2週間の滞在で交通事故を見かけたのは1度だけだった。


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