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「分かりました」をやめることから始まる職場の活性化

今回は、まじめに「職場の活性化」について書きたいと思います。

・職場の活性化って何からすればいいの?
・どんよりした職場を明るい職場に変えていきたい
・行動する人たちになって欲しい

そんな相談を受けた際、よくお話を聞いた上で、場合によってはポップでライトな改善策をいくつかサッと提示することがあります。
今回は、その中の一つをご紹介します。

身体で言うなら、セルフケア的なこと。
(高額なコンサルをお願いする前にできることってたくさんあるのです)

言葉が世界を創る


人事コンサルタントとして、職場の活性化を支援する仕事を長年やっているわけですが、活性化とは要はコミュニケーション施策に他になりません。

コミュニケーション施策の本質は、そこで使われている言葉を変えることです。


言葉が世界を創るから。

コンサルティングのアプローチは大きく2つです。
新たな言葉を注入していくか、今まで当たり前のように使われてきた言葉を禁止するか。

ぼくの場合、まず何をするかというと「職場の方言の洗い出し」です。
すると大体ポイントは見えてきます。
方言とは、その職場だけで頻繁に使われている言葉のこと。

入ったばかりの新人にはチンプンカンプンでも、長年そこにいる先輩たちの間ではポンポンとびかっている言葉ってたくさんありますよね。

業務に必要な専門用語ではなく、その他日常会話で使われる素朴なふつうの言葉たちに注目してみるのです。

すると誰も悪気ないんだけれども、不適切に言葉が使われていることが結構あるんですね。

言葉は適切に使わないと、思考と行動に絶妙に影響してくるもの。

今回は、どの職場でも活用できる「言葉を1つだけ変えてみる」ことを解説したいと思います。

ぜひ上司の方々に今日から試してほしい内容です。


「わかった?」という言葉

いきなりですが、本日より禁止令を出してみましょう(笑)。

「わかりました!」って、よく言うじゃないですか。
日に何度も言っていますよね。

でも、その後行動にうつした割合を考えてみて下さい。
「わかった」が10だとしたら「行動」はいくつぐらいでしょうか?

上司はよく「わかった?」と部下に聞きます。
部下は大抵「はい、わかりました!」と答えます。
一見、物事が進んでいるように錯覚しますが、

問題は、その後です。

ん?・・・・やってねぇし。
ん?・・・・動いてねぇし。
・・・・なんなら忘れてるし。

オイオイ、わかってねぇじゃん!

ってことが、度々職場で起きていませんか?

「言ったよね?」「・・いや、わかっていたつもりでした…」
そんな不毛なやりとりが今日もされていないでしょうか。

わかりました、はその場をしのぐ意味では便利な言葉なんですが、その後の行動にそんなにつながっていないかもしれないのです。

でも部下の気持ちも分かりますよ。
「わかった?」そう上司から鋭い矢のように言われると、つい「分かりました!」と反射的に言ってしまいますよね。

ぼくも駆け出しの頃はそうでしたから。
だからあなたは悪くないよ、とそっと伝えておきます。

強いて言うならこの言葉を使ってしまう上司や経営者が悪い。

なので、ぼくがサポートをさせていただく会社では基本「わかった?禁止令」を出させていただきます(社長と上司の皆様に対して)。


「わかった?」ではなく、こう聞いてみて欲しい

わかりましたが使えないなら、代わりの言葉は何か?

オススメは「できる?」の問いかけです。

「できる?」

「できますorできません」

このやりとりが理想です。

できる?と聞かれると、相手は実行イメージを頭に思い浮かべます。
そこで動きのイメージが湧かないなら、確認を重ねていい。

できると確信したなら、即行動しましょう。
シンプルです。

結局「わかった?」は行動までちょっと距離がある曖昧な言葉になっているわけです。

もしつい「わかった?」と言ってしまったなら、その後に「できる?」を追加しましょう。

部下の「できます!」をたくさん引き出せるようサポートしてあげて下さい。

小さなチーム単位でいいので試しにやってみてはいかがでしょう。

「できる?」「できます!」このやりとりです。
できる、できた!と言う言葉が増えれば増えるほど、一人ひとりの自信につながります(子育てにも通じる部分ですね)。

どんな仕事でも、結局アウトプット。
行動しなければ自信も成果も生まれない。

「分かりました」で止まっていてはいけないのです。

ふだんの使う言葉を変えてみましょう。
言葉の1点変えです。
どんよりした職場がとっとと行動する職場になっていきますよ。

ちなみに、職場だけでなく個人の活性化でも同じですよね。
「わかった」で立ち止まるのではなく、「できる?」「できた!」の循環をじぶんの中で増やしていくことです。

ぼくらにはまだまだできることがたくさんある!

それでは、また。

ありがとうございます。とってもうれしいです。