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SPIRITUS GARDEN
2018年6月30日 18:02
バルアトルケものがたりⅢ*5アリィが住む海のそばの村は、セオナルドの家から歩いて半日ほどのところにあります。川や丘をいくつも越えるので、休みながら3人はすすみました。セオナルドのおかあさんは、念のため、と言って2回分のサンドイッチを3人分とビスケットをたくさん持たせてくれました。セオナルドのバッグには、はいりきらなかったので、ピリルが背負ってくれました。セオナルドのバッグには、小さなコ
2018年6月29日 18:46
バルアトルケものがたりⅢ*4セオナルドは、みんなに聞こえるように、エルフィの言い伝えの本の一節、ルミナ島のドラゴンを読みました。静かではありましたがあきらかに違う空気がその場を包んでいて、みんな黙ってその空気を感じていました。「なんだか暗いかんじがするなあ。ドラゴンが怒りと絶望から生まれたとは知らなかったよ。」最初に言葉を発したのはカイトでした。カイトは沈黙が苦手なのです。「どうい
2018年6月28日 13:18
バルアトルケものがたりⅢ*3その魂は、すべてのはじまり悲しみのなみだは 川から海へと流れ 怒りは炎となって すべてを滅ぼし 砂地には爪痕がのこされた黒煙がたちのぼる絶望の淵 苦しみは痛みとなったこころの奥底に眠る ひとすじのひかりを頼りに我は生まれ 皆を導く 怒りと絶望からうまれし魂はいま ここに変容のときをむかえる*エルフィの言い伝えより 「ルミナ島のドラゴン
2018年6月27日 19:13
バルアトルケものがたりⅢ*2みんなでお茶を楽しんでいる最中も、セオナルドは忘れていませんでした。急いでケーキを食べ、カイトと話をしているおとうさんのところに行き、聞きました。「おとうさん、エルフィの言い伝えの本ってどこにあるの?」セオナルドのおとうさんは、話をとめて聞き返しました。「大切な本だからしまってあるよ。どうしたんだ?」そこでセオナルドは、ピリルが朝の時間に、ドラゴンを
2018年6月26日 17:54
バルアトルケ物語Ⅲ*1「アリィ、ぼく、思い出したことがあるんだ。エルフィの言い伝えの本にドラゴンのことが書いてあって、そのドラゴンは、ルミナ島に住んでいるんだ。ピリルの名前の「ル」はルミナ島のルなんだよ。」突然言われたアリィはびっくりした顔をしています。セオナルドはピリルのなまえの由来について話しました。「・・・その言い伝えの本はどこにあるの?」エルフィの言い伝えの本は、セオナルド