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空き家数の推移と東京都世田谷区の空き家活用事例【仙川書斎】

こんにちは!「仙川書斎」です。

仙川書斎は、『空き家×自宅周辺で専用の書斎×地域コミュニティ』=『ご近所書斎』というコンセプトに沿って作られた、東京都世田谷区・京王線仙川駅徒歩8分の場所にあるコワーキングスペースです。

今回の記事では、
・空き家数の推移
・空き家の活用事例
などについて簡単に紹介します。

「空き家問題」について理解を深めるきっかけになれば幸いです。

全国の空き家数の推移

2024年4月30日に総務省から令和5年版「住宅・土地統計調査」が発表されました。

この調査結果によると、全国の空き家数は約900万戸に達し、これは全住宅の13.8%を占めています。
この数値は、1993年の448万戸から30年間でほぼ倍増しており、空き家問題はますます深刻化しています。

出典:「令和5年住宅・土地統計調査結果」(総務省統計局)

空き家のうち、「*賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家率」は総住宅数の5.9%、戸数にすると385万戸ほどです。


*賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家
=賃貸用や売却用、もしくは別荘利用やセカンドハウス的な利用以外で、いわゆる”空き家”になっているもの
=居住世帯が長期にわたって不在の住宅や建て替えなどのために取り壊すことになっている住宅


参考:「令和5年住宅・土地統計調査結果」(総務省統計局)

東京都の空き家数

東京都のデータを見ると、東京都内の空き家数は約89.8万戸で、これは東京都の住宅全体の11%に相当します。

ちなみに他の都道府県を見ると、空き家率が最も高いのは和歌山県、徳島県の21.2%です。5軒に1軒は空き家ということになるので、かなり深刻な問題です。

「令和5年住宅・土地統計調査結果」(総務省統計局)より抜粋

東京都は他の都道府県に比べて住宅数が多いことから空き家数も多くなっていますが、空き家率は他の地域と比べて比較的低めです。

その中でも、賃貸や売却目的では無い「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家率」は、都内の総住宅数の2.6%と平均よりかなり低めです。
このことから、東京都の空き家は主に賃貸や売却目的で空いているものが多いということがわかります。

ですがそれでも、住宅数が多い都内で、50軒のうち1軒(2.6%)は、いわゆる"空き家"というのは少し驚きかもしれません。

世田谷区の空き家数

東京都の中でも特に住宅が多い世田谷区には、多くの空き家が存在します。

2018年に実施された調査によると、世田谷区の空き家率は9.6%で、戸数は50,250戸に及びます。
全国の市区町村で見ても、世田谷区の空き家数の多さはトップレベルです。
(出典:平成30年住宅・土地統計調査(総務省))

世田谷区が空き家所有者を対象に実施したアンケートによると、空き家になるきっかけとして下記があげられています。
・相続したままになっている
・居住者が介護施設に入所または入院した
・貸していた人が退去した

出典:世田谷区空き家対策計画(第2次)

世田谷区の空き家問題には、居住者の高齢化や相続問題以外にも、地価が高いために「いつでも賃貸・売却できるだろう」という考えで放置されているという特殊な背景もあるかもしれません。

※空き家を管理せずに放置すると、「特定空き家」に認定され、税金の倍増や、自治体から解体の命令が出る場合があります。空き家を保有している人は、適切な管理が必要です。
参考:平成二十六年法律第百二十七号空家等対策の推進に関する特別措置法

世田谷区の空き家活用事例

世田谷区は空き家数が多いことを紹介しましたが、区内では空き家を活用した様々なプロジェクトが進行中です。
どのように空き家活用がされているのか、いくつか紹介します。

ご近所書斎(仙川書斎)

仙川書斎は京王線仙川駅近くにあるコミュニティスペース(コワーキングスペース)です。
12SLDKの広い空き家を活用し、館内にはフリーアドレス席やWEB会議席、テラス席など、さまざまな席を設けています。

仙川書斎・1階フリーアドレス席

ご近所情報を交換したり、一緒に食事に行ったりするなど、「ご近所書斎」の名の通り、ご近所コミュニティとしても機能しています。

シェア奥沢

シェア奥沢も、空き家を活用したコミュニティスペース・コワーキングスペースです。
築90年ほどの民家を改装し、温かみのあるスペースとなっています。
映画鑑賞会や読書会、ピアノコンサートなど、イベントが多く開催されているのが特徴です。

ナワシロスタンド

下北沢にあるナワシロスタンドは、一軒家の空き家物件を改装し、シェアカフェになったもの。
カフェ、カレー屋さん、パン屋さんなど様々なお店が曜日替わりで出店しています。(どれも美味しそう…!)

デイサービスなど

他にもデイサービス施設や、コミュニティカフェ、子供の遊び場など、様々な形で空き家が活用されています。
「一般財団法人 世田谷トラストまちづくり」の世田谷区空き家活用の取り組みは、以下で詳しく確認できます。

さいごに

この記事では、全国および東京都、特に世田谷区における空き家の現状と活用事例をご紹介しました。

空き家数は増加傾向にありますが、活用の用途は幅広く、その一つとしてコワーキングスペースも注目されています。
仙川書斎は、空き家を活用したコワーキングスペースとして、ただの作業場所ではなく、地域コミュニティとしての場を提供しています。リノベーションされた広い館内は、まるで隠れ家のような落ち着く空間♪

空き家の活用は、防災や衛生の面でも地域に貢献しています。放置された空き家が減ることで、地域の安全性や衛生状態が向上し、地域全体の魅力も増します。ご近所書斎(仙川書斎)では、こうした取り組みを通じて仙川周辺地域の活性化に貢献したいと考えています。

空き家のリノベーションやコワーキングスペースの利用に興味がある方は、ぜひ一度見学にお越しください!

また、空き家、空きビル、廃校など遊休不動産の活用を考えているオーナー様、ご近所書斎公式HPよりお問い合わせください。
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