医者ってナニモノ?

医者になりたい?(医学部受験に興味のある方へ)vol.2

Dr.みやこーちです。
ゴルフを始めて3年目に突入します。
最近は寒いので練習にもコースにも出ない日々ですが、ゴルフのYou tubeだけは毎日確認を怠りません。
練習はしませんが、You tubeでつけた知識を傘を逆さに持って実践します。
なので僕の傘の柄はあちこち削れています。。
Q.医者ってどんなことしてるの?:20代女性

日本では医師国家試験を合格して医師免許を取得後、医籍登録をすると「医師」と名乗れます。
(海外の大学で医学教育を受けていても、卒業できていれば日本でも医師国家試験受験資格はあります)
ここでは日本で医師免許を取得した場合について少しお話しします。
少し難しい単語を出しますが、医師としての仕事には大きく分けて3つあります。

一つ目は皆さんとの一番距離が近い「臨床」です。
町のお医者さんだったり、大病院の先生だったり、患者さんと直接面談して病状の評価を行って治療を遂行する仕事です。
これが一番イメージしやすいと思います。

二つ目は学者としての「研究」です。
研究というとオカタイ印象がありますが、実際には基礎研究と臨床研究があります。
基礎研究では、実験室などで病気の解明や新しい薬の動物実験など多岐に渡り、研究成果によっては新しい薬となって世界中の人々にとっての特効薬になることもあります。

三つ目は意外に「教育」です。
教育といっても様々です。
もちろん大学医学部では「医学生に対する医学教育」を行っています。
しかし臨床現場、もとい診療所や病院でも後輩医師に対する教育、より良い現場環境を作るためのスタッフ教育などを行っています。

「臨床」「研究」「教育」のバランスのどれを重視するかは医師個人、病院での立場などで変わってきますし、就職先によっても全く異なります。

「臨床」「研究」「教育」の全てに力を注いでいるのが最高峰の大学病院ということになります。
大学病院には比較的診断や治療が難しくて大変な病気を集めて、その病気に対して専門(とても細かい知識と多くの経験を持った)の医師が中心に治療を行います。
最新の治療または開発段階の治療(治験)を行える場でもあり、しっかりと治療効果のデータをとって世界に発信していきます。
またその治療の様子を医学生にも見聞きさせて教育していきます。
大学には病院とは別に基礎研究棟があり、解剖学、生理学、生化学など世界と共に闘っているフィールドがあります。

一般的な診療所や病院では主に「臨床」を担当している医師(皆さんがイメージする「医者」ですね)がほとんどです。
これまでに知られている治療方針に則って、正しく治療を遂行することが求められますが、その中でも「効率的なのでは?」とか「治療効果が少しよくなるのでは?」など工夫をしていくことも必要で、これが臨床研究ですね。
この臨床研究を行うことでスタッフ教育や意志統一にもなります。

A.医師には「臨床」「研究」「教育」の三つの仕事が主にある。どれを重視するかは医師個人や就職している病院や大学によって異なる。
日本の多くの医師が担当する仕事についてお話ししました。
もちろん「主な仕事」であって、他の全く異なる仕事をしている先生もいらっしゃいます。
ちなみに収入面では大学に勤めている医師の方が低いことは知られていますし、大学院生が無給医(もしくは低所得医)となって働きバチになっているのが現実です。
それでも大学に集まる珍しい病気の治療経験や研究経験に価値があるのです。(ということにしておきます)
                      by  Dr.みやこーち

Dr.みやコーチと申します。一介の医者でありますが、自分やこれまで関わった医師たちとの経験から、将来医師を目指したい方や医学生の方、受験生の親御さん、医者が何か知りたいという方々に医師の仕事や必要となるスキルなどについて説明していきたいと思います。