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引用と断片と挿話

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雑記帳、スクラップブック。忘れたくないこと。
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#雑記

追憶の観念史(または紀元前3世紀のエモ)

50.亡くなった友達との思い出は、快である。

(エピクロス『断片』第二集より)

既知の、あるいは未知の

 迷路の中で生まれた者は、出口を探すことがない。出口があることなど想像すらできないからである。

大昔から出口が探され、現在でもまだ探されているという事実は、われわれ全員の中に、かつては外界というものがあったのだ、というぼんやりした、埋もれた記憶が生き続けていることを意味している。

(エルヴィン・シャルガフ『世界史に対する嫌悪』より抜粋)