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「負けへんで」とは到底思えないおばさんの話

タイトル
”今回の募集は終了しました。”

本文
ご応募ありがとうございます。
今回の募集の受付は終了しました。
また機会がありましたらよろしくお願いいたします。

求人サイトづてで届いたメール。

なるほど…なるほど…そうか…そうか…
なるほど…これ絶対終了してないね、あんなにせっぱつまってたもんねランチタイム。おそらくオーナーだろう男性の仕事量おかしかったもんね。なるほどあれならできるな...とカウンター越しに見てたけどあれだったね面接にすら持ち込めないんだね。

46歳主婦は。

地元ホテルのフロント業務を10年以上、ブライダルカメラマン3年、ここから上京してカフェのキッチン3年、アメリカンレストランのキッチン(火の前の仕事)9年やって夫の帯同で海外行って飲食店のマネージャーとして百貨店内のカフェの立ち上げやって帰国して保育園の調理2年。都内から海の近くのこの街に引っ越してきて今に至っている、この経験はひとこともお話しすることはできず、46歳主婦ってだけでハネられたね。多分だけどわたしけっこう使える方の人間だと思うんだけど、46歳主婦の字面は強いもんね話すら聞かないよね。

飲食店でばりばりやってきたこういう人って男女問わず今相当苦しんでいるだろうな。若かった時は朝から晩まで働いて、パソコンよりも野菜や肉と仲良くいていて周りからは重宝がられていたけど、今このくらいの歳になっても手元には履歴書に書けるほどの資格もなく、パソコンのスキルはほぼない。

こういう人たち、今はどこで何してるんだろう。
自分でお店をやるのだけがゴールではないでしょう飲食は。
ここまで好きで楽しくやってきて、こんなにすうっとした気持ちになるなら、若いみなさんは飲食店でなんて働いている場合ではないね。定年はないかもしれないけど、再就職はこんなに難しい。上司が年下とかはもう慣れたしそれはそれでうまくできるんだけど、もう職場すら選ばせてもらえないんだな。
ファミレスとかでばかみたいなルールに縛られて仕事したくないっていうだけなんだけどな、ばばあはだまってファミレス行けよって。飲食のプロと働きたいだけなんだけどな。
(ファミレスにはファミレスの良さがあって、お客さんで行くのは大好きだけど自分で働くのは違うなというだけで決して悪いわけではないです)

今のところぜんぜん解せないし、負けへんで!のところまで全然持ち込めないわ。46年も生きてるのに。
いやきつい。ほんとにきつい。

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