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新緑あたりの日記

渡りゆく電車のひかり水平に夜の大橋美しう
する


気候に身体は左右され、心がざわざわしながら過ごしたから、記憶があいまいだったりする。


5月某日 中旬 ワクチン予約した日

午前8時スタートで親のワクチン予約をスマホで頑張る。こんなのは高齢者がひとりで出来るものではないな…と思ってしんみりする。なんとか完了したものの、果たしてワクチンは安全?という疑問はつきない。それも、オリンピックや今までのコロナ対応に関する政府の説明に信頼があまり置けないからだと思う。

職場の近くに泰山木だと思う、手のひらより大きい白い花が咲いていて和む。


5月某日 中旬 シュークリームを買った日

シュークリームを買いにいったら、レジでご年配の婦人が店員さんにバタークリームケーキの中サイズはないのかと問答をしていた。どうも認知症っぽい感じで、小さな店なので店員さんも1人対応で大変そう。しばらく待っていた。結局その人はバタークリームケーキの大を買って去っていった。一人暮らしだと、2、3日分くらいの大きさが欲しくなるんだろうな、と思う。

お供えに、好物のシュークリームは買ったが、カレーパンは忘れた。シュークリーム考えた人はわたしの中で天才。

5月某日 中旬 身体のメンテナンスの日

年1の、頸がん検診の結果を聞き、自分の身体が無事でほっとする。毎日美味しいものを食べさせ、睡眠をとらせ、ストレスは適度にして、運動させて、長く動く身体にする。心は身体のコーチみたいなものだと思う。しかし、5月は心のアップダウンが激しくて、心細い日が結構あった。韓国ドラマで『霊魂修繕工』というドラマを見て、しみじみする。タイトルからしたら、ホラー系と思われてしまうが、医療恋愛ドラマです。16話くらいがベストの長さ。

平岡直子『みじかい髪も長い髪も炎』を読んで、三越のライオンを観に行った時のことを思い出したりする。


5月某日 下旬 うなぎを食べた日

スーパーでちょっと良いうなぎを買って、ゆっくりした。ホットプレートを奮発して買おうと思う。ゆるやかに長く楽しいということが人生には大事だ。

歌集、ようやく目処がついて、この4ヶ月くらいは時間にするとそう長くないけれど、なにせ10年分くらいの歌を整理したわけだから、長い時間の感覚だった。歌の並びで悩んだり、文語口語で悩んだり、どこまで詠むか悩んだり、これからの課題だと思う。


5月某日 下旬 アスリートのこころ

仕事終わりの午後22時くらい、大坂なおみ選手のニュース。アスリートはメンタルが強い、というのは思い込みだったんだなあ、と反省。ゆっくりしてほしいなあ。梅の実を買ってきたので、シロップを作ろうと思う。

歌集読んだり、ぼーっとする時間ないと、心が死ぬ。と思ったので、短歌ありがとうの気持ちになる。


5月さいごの週末 歌会とコロッケの日

オンラインで同人誌メンバーで歌会。ものすごく久しぶりな歌会だった。私の集中力は2時間なので、ちょうどいい長さで楽しかった。この同人誌は、もうすぐ世に出る予定なので、皆さん楽しみにしておいてください。そして、私の第一歌集『風を待つ日の』は7月に青磁社さんから出ます。

実家のコロッケが美味しくて、初夏だなあと思う。


『大豆田とわ子と3人の元夫』のセリフが(小鳥遊さんの)、ものすごく良かった。死者の受け止め方とでもいうか、言葉の力だなあ、と思う。