午後うらら

子育てが終わりつつある50代。夫はアメリカ人。離れて暮らす介護未満の両親がいます。趣味…

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子育てが終わりつつある50代。夫はアメリカ人。離れて暮らす介護未満の両親がいます。趣味は山歩き、ジョギング、英語学習。日々の気づきの中から文章を紡いでシェアしていきます。50代からの快適な暮らしを目指すブログ https://gogo-urara.com/

マガジン

  • 【往復書簡】プレ介護・をちこち

    • 26本

    プレ介護の親を持つ50代による、往復書簡スタイルの共同マガジンです。運営するレラ&午後うららは高校時代の同級生。「をちこち」とは古語で「あちらこちら」の意味。あちこちで起きている小さなストーリーを私たちと共有しませんか?

最近の記事

【往復書簡エッセイ No.25】理想の葬儀はどんなもの?

レラちゃん、こんにちは! ご両親にとって、2つの旅に触発されることが多々あったことでしょうね。特にお父さんが前向きになられたのは嬉しいね。旅に行けるときに行っておくのは、ホント大事だと思います。 うちの親はもう旅行は難しいだろうと思ってましたが、図らずも足の悪い母を連れて遠出することになりました。その訳は…… 理想の葬儀はどんなもの?昨年2月に脳梗塞で倒れ入院していた叔母が旅立った。母の4歳下の妹である。高齢の母を連れて遠方の葬儀に参列してきた。 コロナ禍を経てのスタ

    • 【往復書簡エッセイ No.23】プレ介護の現在地・父親編(その2)

      レラちゃん、こんにちは! お父さんとお母さんがご自分たちのできる範囲で ”お二人の” 旅の時間をちょっぴり楽しみ、レラちゃんも一人行動。そんな時間が持てる旅だったのがステキだね。早くも時間が過ぎ去ったけど、しっかりと刻まれた思い出が双方に残っているね。 今回は父の状況の備忘録。最近の様子を書き留めました。 プレ介護の現在地・父親編(その2)9月半ば、父の認知症状の定期検査へ。MCI(軽度認知障害)の父は、半年ごとにメンタルテストを受けている。 残念ながら前回より点数が

      • 【往復書簡エッセイ No.21】99歳の野望

        レラちゃん、こんにちは。 よくぞ、ご両親を連れてご旅行なさいました! と改めて思いました。 高齢者が日常から離れると、気持ちと身体両方の対応がタイヘンになる感じ、よくわかります。大冒険でしたね。 高齢者が「いつも通り・これまで通り」を守りたがる気持ち。理屈ではわかっていても、私たち子ども世代が考える「もっと快適な状態」を否定されると、ブチ切れたくもなります。 私も母にキレかけること多々。しかし母の「ゴネ」が可愛く思えてくるような、もっと手強い人物がいたのです。今回は、そ

        • 【往復書簡エッセイ No.19】リアルだと母に寛容になれると気づいた話

          レラちゃん、こんにちは! ご両親を伴っての青森・山形旅行、お疲れさまでした。レラちゃん一人でお二人に対応とは、すごいことです。私はもう両親を遠くに連れ出せそうにないかなぁ。旅の続きの展開を心待ちにしています! 今回は、母へのモヤモヤから、ふと発見したことをお届けします。 リアルだと母に寛容になれると気づいた話高齢の両親に接するなかで、私の目線は父に対してよりも、母に厳しめなところがある。 定期的なビデオ通話でも、父のことは見守る気持ちが強い一方、母のことはつい私の「同

        【往復書簡エッセイ No.25】理想の葬儀はどんなもの?

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        • 【往復書簡】プレ介護・をちこち
          26本

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          【往復書簡エッセイ No.17】高齢親のお金の管理~消えた魔法のカード

          レラちゃん、こんにちは! ご両親との青森・山形への旅。お二人の「遠足の前日」みたいなワクワク感が伝わってきて微笑ましかったです。旅の本編も楽しみ! 私の今回のエッセイは、避けて通れない、高齢親のお金の話……から出てきたエピソードです。 高齢親のお金の管理~消えた魔法のカード80代両親の預金通帳をすべて見せてもらった。これから病院や介護サービスの利用が増えていくと予想されるなか、先立つものがどれくらいあるのかを把握しておく必要を感じたからだ。 今までは、親子でお金の話を

          【往復書簡エッセイ No.17】高齢親のお金の管理~消えた魔法のカード

          【往復書簡エッセイ No.15】いつだって最後かもしれない

          レラちゃん、こんにちは。 大切な人たちの相次ぐ旅立ちは、ご両親も、レラちゃんも、お辛いですね。山形への旅が、穏やかで親密な時間となりますように。 (そして私がスピッツを好きだったと覚えていたとは!) 今回のエッセイは、「最後」を詠んだ印象深い短歌からの着想です。いつだって最後につながっているからこそ、何気ない瞬間を慈しみたいと思って。 いつだって最後かもしれない日常の中で出合う「最後」には二種類あると思う。 いつの間にか過ぎ去っていた最後と、意識して記憶に刻む最後と。

          【往復書簡エッセイ No.15】いつだって最後かもしれない

          【往復書簡エッセイ No.13】プレ介護の現在地・父親編(その1)

          レラちゃん、こんにちは! 調整役、お疲れさまです。日常には想定外がたくさんあるものだけど、見事にさばいていて素晴らしい! 今回はエッセイというよりは、自分のための備忘録です。最近時間を使うことが増えた、父の健康状態にまつわること。オチのない話ですが、現状を書き留めてみました。 プレ介護の現在地・父親編高齢になると不具合がどんどん増えていく。そんなことは当たり前、誰もが知っている、と思っていた。しかし実際に自分の親が弱っていくのを目の当たりにすると、知識と体験は別物なのだ

          【往復書簡エッセイ No.13】プレ介護の現在地・父親編(その1)

          【往復書簡エッセイ No.11】母の本心とつながった話

          レラちゃん、こんにちは! おばあちゃまのヒミツの恋バナに、涙腺が緩みました。浅き夢見し……。大切な思い出をレラちゃんに伝えたくなった乙女心に思いを馳せたよ。 今回は、母に対するモヤモヤがテーマ。私の内省トークを聞いてください。 母の本心とつながった話80代の両親は二人暮らし。どうにかギリギリのところで日常生活を回しているが、どちらか一方が風邪でも引けば、途端にバランスが崩れてしまう危うさである。 週2回、LINEで二人とビデオ通話をしているが、小康状態のときと、話題が身

          【往復書簡エッセイ No.11】母の本心とつながった話

          【往復書簡エッセイ No.9】乙女がおばあさんになっても

          レラちゃん、こんにちは! お父さんが周りとのコミュニケーションを諦めてなくてよかったです。ふとした気づきが、変化のキッカケになることってあるよね。 私も両親それぞれの衰えについて、なぜここまで放置したのか……と思うことも。その件は、いずれまた改めて。 今回は、親のプレ介護の悩みから少し離れて、山あいの小さな町へ行ってみませんか?  乙女がおばあさんになっても数年前、母と九歳違いの兄である、伯父のお墓参りに行った。七回忌を過ぎたころのことだ。 関東地方のその町は、周り

          【往復書簡エッセイ No.9】乙女がおばあさんになっても

          【往復書簡エッセイ No.7】噛み合わない会話、届かない声

          レラちゃん、こんにちは。 アレ語! すでに私のなかにも芽があります。 前回の話は耳が痛かったよ。とっさに言葉が思い出せないことが増えて、焦っているので。 レラちゃんのお母さんが言う、お互いに話半分で聞いてそれを許容し合っている関係性は、人生の先達ならではの境地だね。 一方で子ども世代の私たちは、コミュニケーションは滑らかさが正義、と思い込んでいるのかもしれない。 今回は、そんな私の思い込みが炸裂した、義父とのコミュニケーション不全の話をお届けします。 噛み合わない

          【往復書簡エッセイ No.7】噛み合わない会話、届かない声

          【往復書簡エッセイ No.5】高齢母のおしゃべりが、どこまでも続く理由

          レラちゃん、こんにちは! 病み上がりのお父さんが、いそいそと銀座のうなぎ屋へ出向き、すばらしい健啖ぶりを見せた前回のお話。 生きる喜びが伝わってきたと言ったら大げさかもだけど。食欲があることが元気な証とは、本当にその通りだね。 私の今回のストーリーは、おしゃべりの勢いが止まらない母のこと。食欲と同じく、おしゃべりのパワーも、元気と直結すると感じています。 高齢母のおしゃべりが、どこまでも続く理由実家の両親と定期的にLINEでビデオ通話をしている。週2回ほど、見守り的な

          【往復書簡エッセイ No.5】高齢母のおしゃべりが、どこまでも続く理由

          【往復書簡エッセイ No.3】天丼と栗きんとんは誰の好物か?

          レラちゃん、こんにちは! 桃の節句が過ぎて、日に日に春らしさが増してきました。 前回のエッセイでは、レラちゃんのお父さんとお母さんが、お二人で協力してお雛様を飾る様子が目に浮かび、温かい気持ちになりました。 私の実家でも、母が私と妹の雛人形を飾り続けています。寒かった冬を見送って春を迎えるトキメキを、お雛様が体現しているのかもしれません。 さて今回のエッセイは、高齢者に手ごろなワクワク感をもたらす、あることが題材です。 天丼と栗きんとんは誰の好物か?80代の両親は、

          【往復書簡エッセイ No.3】天丼と栗きんとんは誰の好物か?

          【往復書簡エッセイ No.1】守り守られ、時は巡る

          レラちゃん、こんにちは。 こうして手紙を書くのは一体何年ぶりだろう! 高校に入学した10代半ばで知り合って、いずれプレ介護の親が共通の話題となる日が来るとは、当時の私たちには想像がつかなかったね。 共同マガジンを一緒に運営することになって、とてもワクワクしています! お互いの日々のなかから文章を紡いでシェアしていきましょう。 今回のエッセイはこちらです。 守り守られ、時は巡る実家の父の通院に私が付き添うことがある。大抵は母が同行するのだが、母は足腰が悪く、杖なしでは歩けな

          【往復書簡エッセイ No.1】守り守られ、時は巡る