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不動産の購入を、もっと幸せな体験に。「Release」を設計するデザイナーの挑戦

こんにちは。GOGEN株式会社です。

GOGENメンバーの「語源」を探る社員インタビュー。

今回は、ヤフーやサイバーエージェントなど、多くのスタートアップで新規事業立ち上げに携わり、CXO デザイナーとしてGOGENにジョインした金子剛をご紹介。

お客さんの体験を設計し、今まで世の中に存在しなかったサービスをゼロから作り上げていく仕事に、やりがいを感じているといいます。

なぜGOGENに参画することを決めたのか、デザイナーの視点から見たGOGENの魅力を語ってもらいました。

金子 剛 TSUYOSHI KANEKO

新卒でヤフー株式会社に入社。GYAO!のUIデザインなどを手がける。株式会社サイバーエージェント、株式会社リブセンス、弁護士ドットコム株式会社、600株式会社などで新規事業立ち上げやサービスのデザインを担当したのち、2022年12月、CXO デザイナーとしてGOGEN株式会社に参画。現在、複数のスタートアップでデザイン顧問を務めている。著書『ユーザー中心組織論』(技術評論社)。

今まで世の中になかった体験を「設計」するデザイナーの醍醐味

ーー金子さんはさまざまなベンチャー企業を経て、GOGENにジョインされています。これまでのキャリアを振り返って、大切にしてきたのはどんなことですか。

学生時代は、動画やアニメーションなどを作成するAdobe Flashのデザイナーに憧れていました。新卒でヤフーに入社して、Y!ニュースや動画配信サイトGYAO!のUIデザインを手がけていた頃、ちょうど孫正義さんがiPhoneを日本に持ち込みました。iPhoneにはFlashは搭載されず、その代わりアプリなどの新しいテクノロジーが台頭します。お客さんの体験がガラッと変わったんです。ひとつの時代の区切りに直面して「テクノロジーはどんどん変化していくんだな」と実感しました。それを機に「人間の体験の原理」に根差すようなものづくりをしたいと考えたことが、キャリアの原点になっています。
その後、どうすればお客さんに価値を感じてもらえるかを考えるのが楽しくなり、新規事業を手がけるスタートアップに興味を持つようになりました。メガベンチャーからスモールチームまで多様な組織で、ゼロからサービスを設計するプロジェクトに携わっています。

ーーもともとデザインに関心があったのですか。

「デザイン」と言っても、私が本質的にやりたいのは、いわゆるグラフィックデザインやブランドデザインではありません。英語のdesignには「設計」「意匠」と2つの意味があります。日本ではよりグラフィックに近い「意匠」の意味で広く認知されていますが、私がおもに手がけているのは「設計」に近いデザインです。人々にどんな生活をしてほしいかを考える都市計画や、サービスや商品を通じたお客さんの体験設計など、今まで世の中になかったものを新しく創っていくことに興味を持っています。

創業者の夢と、自身のやりたいことが「カチッとはまった」

ーーGOGENとの出会いは?

創業前、CEOの和田が前職の日鉄興和不動産に在籍していた頃、仕事を通じて知り合いました。和田とCOOの佐々木がGOGENを立ち上げるとき、ファシリテーターとして真っ先に声をかけてもらって、すごく嬉しかったです。

当初はオフィスもなかったので、時間貸しのコワーキングスペースを借り、和田、佐々木と3人で議論したことをよく覚えています。

ーー創業前に和田さんと佐々木さんの話を聞いて、どんな印象を持ちましたか。

ゼロから新しいものを作ろうとする気概を感じました。新規サービスを作ろうとするとき、多くの人がイメージするのは、既存サービスの体験を基に少しだけ便利にしたものだと思うんです。でも、GOGENのサービスであるRelease(レリーズ)ゼロテは、これまでとはまったく違う不動産購入体験を提供しようとしています。

例えばUberがタクシー業界に進出する以前、タクシーを利用する人の体験は「①電話帳をめくり、②タクシー会社を選んで③電話をかける」というものでした。それをUberが「①僕はここにいるから、②近くにタクシーがいたら来てください」という体験に変えたのです。海外にはUberのように、人の体験をガラッと変えるスタートアップがたくさんあります。

一方、日本の不動産業界では、不動産を購入する体験がある程度固定化されている現状があります。そんな中、GOGENは、動かしにくい体験をゼロから作り替えていこうとしている。和田や佐々木が語る夢と、私自身のやりたいことがカチッとはまる感じがしたのです。デザイナーとしてやりがいがあるのではないか、ここで仕事ができたら幸せだろうなと思いました。

不動産の購入をもっと身近で、幸せな体験にしたい

ーーまさに運命の出会いだったのですね。

私自身、GOGENに参画する以前は、体験やサービスの「設計」にとどまらず、デザイナーとしてグラフィックなど「意匠」の仕事を手がける機会も多くありました。GOGENでは、私が本質的にやりたいと考えている「体験のデザイン(設計)に注力してほしい」と和田に言われたことも胸に刺さりましたね。スタートアップの社長でその言葉を言える人は、なかなかいないと思います。

ーーサービスの設計は、どのように進めていくのですか。

これは私のやり方ですが、まず経営者が社会にどんなインパクトを与えようとしているのか、言語化するところから始めます。和田と佐々木にできるだけ自由に夢を語ってもらい、その夢を形にするためにどんなものづくりをするか、具体化するのが私の役割です。お客さんが実際に触れるとしたらどんな体験になるか、ページの構成やシステムの設計はどうするかなど、徐々に解像度を上げていきます。最終的に、夢を現実の形に落とし込んでお客様が喜んでくれたら、それが一番の幸せですね。

ーーデザイナーの視点から見て、GOGENの強みはどんなところにあるのでしょう。

エンドユーザーの体験からプロダクトを作ろうとしているところが面白いと思います。不動産は多くの人にとって人生で一番大きな買い物なのに、さまざまな手続きが複雑で、「社内でこういう事務処理をするのでこの書類をいつまでに用意してください」というように、サービスを提供する側の都合でユーザー体験が設計されている場合が少なくありません。

新しいiPhoneを買ったり、タピオカミルクティーを飲んだりしたときには皆喜んでSNSでシェアするのに、不動産を買う体験自体はあまり幸せではなく、気軽にシェアする人も少ないですよね。GOGENでは、不動産の購入をもっと身近な体験にしたいと考えているんです。結婚式や出産のようなライフイベントの一コマとして「新しい家を買いました」とSNSで幸せをシェアされるような社会になると、皆の幸せが増えて素敵だな、と。

従来とは逆の発想で、過去の文脈に囚われないユーザー体験を不動産業界に持ち込もうとしているところがスタートアップならではの面白さですし、GOGENの強みだと感じています。

スタートアップの創業期には、どうしてもいろいろなプロダクトを試してみたくなり、軸がぶれてしまう場合も多いのですが、和田と佐々木は創業前に話していたときからやりたいことが一貫していて、まったくぶれていません。「こういう社会を実現したい」という明確な世界観が、私を含むメンバーの働きがいにもつながっていると思います。

多様性の高い組織で、「幸せな人を増やす」挑戦をする

ーー今後、GOGENが乗り越えるべき課題は、どんな点にあると思いますか。

GOGENは、いろいろな分野のプロフェッショナルが集まっている会社です。例えば元エンジニアだけが集まって作ったスタートアップなら、説明しなくとも通じる業界特有の「共通言語」がありますが、多様性の高い組織には、前提となる認識がありません。サービスが成長し、組織が大きくなっていく中、丁寧に共通言語をすり合わせていくことが必要だと思っています。メンバーも皆忙しいのですが、仕事以外のちょっとした雑談をするような時間も、意識して作っていきたいですね。

一方で、多様性はGOGENの強みでもあります。共同創業者である和田と佐々木も、不動産業界のバックグラウンドとIT業界の知識やスピード感、それぞれ違う能力を持つプロフェッショナルです。会議などでも、2人がお互いをリスペクトし合っていることが伝わってきて、メンバーの中にも「相手に歩み寄り、お互いに尊重しよう」という社風が醸成されていると感じます。

ーーGOGENにジョインして、大変だったことはありますか。

不動産業界での経験があまりなかったので、専門用語や慣習など、一つずつ理解している最中です。私自身、デザイナーとして活躍できる領域を広げようと考えながらキャリアを積んできて、GOGENに参画したことは大きな挑戦でした。不動産売買は市場規模が大きい分、実現できる幸せの規模も大きい業界です。「越境」しながら働くことを楽しめる方にとってはとても刺激的で、成長できる環境だと思います。

ーー金子さん自身のキャリアの展望についてもお聞かせください。

私はこれまで、デザインの力で社会をよりよくしていきたいという思いで仕事をしてきました。GOGENでも、不動産を購入するユーザーと、不動産会社や銀行などのステークホルダー、双方にとってより良い体験をデザインすることで、社会全体の幸せの総量が増えるような体験づくりをしていきたいですね。

代表取締役CEO・和田浩明から金子さんへ

インタビューでも触れられていましたが、GOGENを創業するにあたって誰よりも真っ先に相談に行ったのが金子さんです。「サービスではなく体験をつくる」という考え方は金子さんから教わったもので、せっかく新しいものに向き合うのであれば是非お力を借りたいと思ったからです。創業期からお手伝いいただく中で、金子さんを軸にユーザーの体験をつくっていくべきだという確信は揺るぎないものになりました。これからも「語源をつくる」クリエイティブをお願いします!


※2022年11月時点での情報に基づく記事です
(取材・文/高橋三保子)

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