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東京のライブハウス過密状況についての考察。

東京ではライブハウスが増え続けています。それはどういうことなのか、どういう効果をもたらすのか、良いことなのか、悪いことなのか、バンドにとって、お客さんにとって、最近良く考えます。

下北沢には検索すると35軒のライブハウスが存在するようです。小さなカフェやシャングリラのような大きめのライブハウスも含めての数字です。ここではその数字を信じてみます。お休みの日やワンマンもあったり5組かそれ以上出演するライブハウスもあると思うので、毎日全てのライブハウスに2組のアーティストが出演すると仮定すると下北沢では70組のアーティストが毎日ライブをしてる計算になります。下北沢だけ、駅から徒歩圏内だけで、です。お客さんが各アーティストに10人いると仮定すると700人が毎日下北沢でライブを観てる計算になります。その半分だとしても300人以上てす。

これはどういうことかというと、まずはライブが激しくバッティングします。観たいライブが重なります。こんな狭い範囲だけを考えても重なるのに東京都内で考えると、それはもう激しくバッティングしてしまう。そうなるとバンドを観にくるお客さんの数は減ります。バンドは経済的に負担が大きくなりお客さんにライブを観てもらう機会も減る。

お客さんにとってはどうでしょうか?これだけの数のライブが毎日あると好きな複数のバンドのライブ全てを観に行くのは不可能でチェックするのも至難の業です。そしてライブの質は当然薄まってます。ライブ出演の前にオーディションなど知る限りいまや存在しません。誰でもライブハウスに出れる状況です。当然質は落ちます。落ちるはずです。

ところがその質に関してすが、私には落ちてるようには見えません。上がってるようにすら思えます。演奏技術を磨くハードルがITの発展によって大きく下がったことが理由として考えられます。そしてもう一つのことを最近考えるのうになりました。

10年前ならブレイクを果たしてライブハウスを卒業してたであろうレベルのバンドがまだライブハウスに留まってるとは考えられないか。音楽業界は斜陽業界です。ブレイクをバックアップするレーベルやプロダクションもいません。自力でブレイクする必要がある。でもライバルが多過ぎる。お客さんが割れてしまう。お客さんが増えない。そしてライブハウスにずっと留まることになる。ブレイクしてライブハウスを超えていくハードルは上がってるように感じます。

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