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煮詰まったら2コードで曲を書いてみてください。

日本人は大量のコードを使いがちです。しかも難しいコードを使うのが大好きです。コードを細かく使うと細かなメロディーをそれぞれ明確に表現することが出来ます。日本人は几帳面なので音楽の中での曖昧さを嫌う傾向にあるように感じます。ベテランになればなるほど難解なコードを大量に使うようになります。

私はその昔、ギターを初めて手にした頃、当時大好きだったサザンオールスターズのコード譜を見て愕然としました。初心者が弾きこなすのは不可能です。本当にギターで作ったのだろうか、鍵盤で作ったに違いない、など辛い思い出があります。

久しぶりに横道に外れました。戻します。

コードを沢山使うとメロディーが明確になります。強くなります。ですがその反面メロディーが制限されます。リズムも制限されます。メロディーの自由度が激減します。感覚的にはそれは逆じゃないかと思うかも知れません。コードを沢山使うとそれだけメロディーが沢山出てくるんじゃないか、と。そういう側面もあるかもしれません。ですが、やはり自由度は低くなります。曖昧なメロディーやコードの上を気持ちよく浮遊するようなメロディーは出て来なくなります。

2コードの名曲は沢山あります。どうか探してみてください。どの曲もとても豊かなメロディーを持っています。あなたはもしかして2コードなのにこんなに色鮮やかなメロディーが生まれて凄い、と思うかも知れない。でも違うんです。2コードだからこそ自由で豊かなメロディーが生まれるんです。

2コードの繰り返しで何か良い感じのメロディーが浮かんでこれ以上は出てこないときにもう一つだけコードを加えてみてください。一つだけ、というのがポイントです。2コードを続ける良さを残したままにしたい。アクセントがあれば良い。料理にワインをごく小量加えるだけが良いのと同じです。今までなかった良い曲が出来そうになってきたでしょうか?

コードが少ない利点としてリズムからも自由になれます。その中で揺らぎも含めた自然なグルーヴも生まれます。演奏の自由度も上がります。アドリブ的な歌唱や演奏がやり易くなります。まさにライブ感覚と言われるものが生まれます。

どうか一度試してみてください。

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