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がんの治療について(パート3)

果物や野菜をジュースにすることのメリット

 ゲルソン療法を受ける患者は、1日に13杯まで搾りたてのジュースを飲むことが義務づけられています。患者にビタミンや栄養素を補給し、免疫力を高めてがん細胞を破壊し、毒素を排出させるためです。この治療法は、野菜や果物を多く摂取することが、病気の予防や治療につながる可能性があるという明確なメッセージとなります。

 オレンジジュースには、がんを引き起こす細胞を破壊する働きがあるとされるビタミンCがたっぷり含まれています。1970年、Linus Pauling博士は、ビタミンCの大量摂取が、ウイルスや心臓病、さらには癌などの病気の治療につながることを示唆しました。彼はビタミンCの摂取量を増やすことで、これらの病気に対する人体の抵抗力が強化され、患者がより早く回復することができるのではないかという仮説を立てました。 

 1976年に行った研究では、末期がん患者に大量のビタミンCを静脈注射したところ、対照群と比べて生存期間が延び、症状も緩和されたと結論づけ、仮説を立証しています。しかし、Max Gerson博士と同様、彼の主張は物議を醸し出し、他の医学界から批判を受けることになったのです。ノーベル賞を2度受賞したにもかかわらず、医学界の先輩医師からは単なる化学者としか見られず、彼の理論はすぐに脇に追いやられてしまいました。

 今日、がんを含む一般的な病気に対するビタミンCの効果について、多くの研究が行われています。科学的研究の大半は、がん患者におけるQOLの向上、化学療法に関連する副作用の軽減など、ビタミンCのポジティブな効果を示しています。また、多くの研究が、ビタミンCの静脈内投与を受けた患者の生存率が対照群と比べて高いという関連性を示そうとしていますが、この分野の研究はまだ進行中であるため、現時点では決定的な結論に至っていません。

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