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イスラエル通信4月25日

●超正統派の青年の徴兵問題
 イスラエルでは、男性は高卒から3年間、女性は2年間、従軍する義務があります。一方、超正統派の場合は、祭司としての役割を果たしているとの考えのもと、兵役が免除されてきました。しかし、超正統派の人口が13%にまで増えた今、一般市民の不満は限界に達しています。イスラエル政府は、4月1日から、対象年齢の学生が在籍する正統派神学校(イシバヘ)の支援金を停止すると発表しました。これは、イスラエルにとって歴史的出来事です。
 
●反ユダヤ主義の広がり
 ユダヤ人映画監督のスピルバーグ氏は、ガザ戦争をきっかけに広がる反ユダヤ主義の傾向に、憂慮を表明しました。「過去を記憶しない者は、同じことを繰り返すことになる。自身がユダヤ人であるという権利のために、私たちは再び戦わなければならないかと、私は危惧している」。彼はハマスの凶悪行為を非難するだけでなく、女性や子供たちがガザで殺されていることに対しても、ハマスを非難しています。
 
●UNRWAへの資金拠出
 3月下旬、「日本政府は、4月前半にも、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への資金拠出を再開する方向で調整に入った」というニュースが流れました。UNRWAは、テロ組織ハマスが実質的に支配している国連機関です。UNRWAを支援することは、テロ組織を支援するのと同じことです。
 
●考古学と聖書の信頼性
 2020年12月、考古学者らが興味深い発表を行いました。ヨルダンの死海沿岸にあるマカイロスの要塞遺跡で、バプテスマのヨハネの斬首に関係した部屋が発見されたようです。サロメが踊りでヘロデ・アンティパスを喜ばせた現場と見られる謁見室が、それです。
 
●イスラエル国籍のアラブ人
 デモクラシー・インデックス(2011)の調査によると、イスラエル国籍をもつアラブ人の53%がイスラエル国籍を保持していることを誇りに思うと答え、思わないと答えたのは28.3%でした。さらに、イスラエル国籍をもつアラブ人の45%が、イスラエル軍の増強を重要だと考え、反対は9%という結果も出ています。
 
●ヨーロッパに住むユダヤ人
 ヨーロッパ・ユダヤ人協会(EJA)およびラビセンター(RCE)は、ヨーロッパのユダヤ人のうち150万人(全ユダヤ人の約40%)が公の場ではユダヤ人であることを隠しているという報告書を出しています。ヨーロッパで反ユダヤ主義が急速に高まっていることが、原因のひとつになっています。ホロコーストから80年が経過しましたが、再びヨーロッパで反ユダヤ主義が高まるという驚くべき展開になっています。
 
●キリスト教のヘブル的ルーツ
 異邦人教会は、「相手は呪われ、自分たちこそ正統派となった」という信仰上の姿勢をもって、メシアニックジューを教会の交わりから除いてきました。教会の分裂の原型となったこの姿勢を悔い改め、キリスト教のヘブル的ルーツを認める人がたくさん起こされるように祈りましょう。
 
●シェベット・アキム
 「シェベット・アキム」は、エルサレムに本拠地を置く団体で、心臓病を患う子供たち治療する働きを行っています。「シェベット・アキム」という名は、兄弟たちが和合して暮らす姿を歌った詩篇133篇から取られています。シリア、イラク、ガザなどの子供たちをイスラエルに連れてき治療するこの団体は、愛と平和で人々をつなぐ働きをしています。

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