ところで、女子力ってなんですか？【乳桃みゆは女に戻りたい vol.10】

生きていく上で、楽しいこともあれば悩ましいこともたくさん。そんな女性の悩みを、専門家に質問していくYoutubeチャンネル「GOAL IN TV」。番組を盛り上げてくれている出演者の一人、乳桃みゆさんのコラムです！「女性に戻って、結婚したい」そんな目標に向かって頑張る彼女の姿をお届けします。今回は、「褒め言葉」として言われてもモヤッとする「あの言葉」についてです。

こんばんは〜。今夜も読んでくださってありがとうございます。乳桃みゆのどげんかせんといかんチャンネル、略してどげチャンの時間がやってきましたね♫（※存在しないチャンネルです）

ところで、女子力てなんですか？

お店で働いてる時にお客様から「女性より女性らしい」と言われることがよくあるのですが（私に限らず）、これは結構地雷ワードかもしれません。肯定的な意味で使用してくださってるので、「ありがとうございます」って表面では喜んでるけど、内心ショック受けてます。仲の良い友達や好きな人に同じこと言われちゃったら病みますね。

「女性じゃない」て暗に言われてるようなもんじゃないですか。

いや、確かにそうっちゃそうなんだけど、心情としては女性として在りたいから、その根本を否定された感じで「紛れもなくニューハーフという存在ですよ」と、正体を露呈されてしまったかのような気分になっちゃいます。

「初めてのニューハーフとの交流！」という人に言われるのならしょうがないかなって思うけど、長年付き合っている人にそんなふうに思われてたと知ったら、ショックが大きすぎて池に浸かりたくなります。

女性のお客様の席につかせてもらったときに「私より女子力高くて見習いたい〜」と言われたことがありますが、特にこれといって女子力に当てはまることなにもしてなかったので、なにを見て感じたのだろうと思いました。

おそらく化粧や見た目が女性的に仕上がっている、という意味で言ってくださったのかな？と受け取りましたが、「どの部分がですか？」って聞けば良かったです。ていうか『私より』ってなんなんだよ。男としてみてなきゃできない発言なんじゃないかなって思います、私。

時代は進み、多少受け入れられてきていますが"ニューハーフは女子力が高いものだ"という固定概念で、個人を見ずに言葉を投げてる人がまだまだいるなあって思いました。

ちゃんと接すると、人それぞれなんです。

いろいろなことに気が回る方もいますし、そうでない人もいます。私はそうでないほうなんじゃないかなて思います。食べ物の取り分けなどは、私はやりたくないです。あたふたしちゃうか、「直接いっちゃって各々でやりましょ！」という提案をします。というのも昔、「サラダ取り分けて女子力アピールだぴょん！」って思ってたときがあったんですけど、キャベツをぼろぼろとこぼしちゃうし、トマトを取り分けようとしたときも活きが良くて皿の外に勢いよく飛んでいって、散々だったんですよね。

それに私はお下品なことが好きで、そういう面でも女子力なるものはない気がします。本当に、人それぞれですよ。

逆に、私の性別を隠して付き合っていた友達が、性別のことを知ったときに「乳桃は男か女とか関係なく汚いよ！」て言われたときは、嬉しくて大喜びしました。うれションしちゃいたかったですもん。

1人の人間として接してみて、ああこいつ下品だなて思ってくれたということじゃないですか。世間的には下品って思われているのは良くないことかもしれないけど、実際下品だし、テキトーなこと言われるのに比べたら……比べられないくらい嬉しいです。

十人十色というちょっと好きな言葉があります。人はみな違う存在なので、一括りにするのは無理があるよ〜てことじゃないですか。ニューハーフも人間だから、人それぞれってことです。

すごくオシャレで身だしなみもきちんとしている人や、綺麗好きでいつもお部屋のお掃除してる素晴らしい人もいます。料理が得意な人もいますし、そうじゃない私もいます。

だから、実際に会ってみて個性を感じてくださったら嬉しいです。

褒め言葉のつもりでも、相手の受け取り方は千差万別。なるべくその人に合った言葉で伝えていきたいですね。実は「あなたのこういうところが好き」なんてシンプルな言葉でいいのかもしれません。

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